WAN RTTを測定して拠点間通信の遅延を監視する方法とは?

NetFlow・sFlow対応 フローコレクター

WAN監視とは?

例えば日本全国など、複数の拠点を持つ企業のネットワーク管理者によくある悩みが拠点間通信の遅延です。基幹システムのサーバーが置かれた本社のサーバールームへのアクセスに大幅な遅延が発生すると、業務そのものの遅延にもつながり、生産性が低下します。

通信にかかる時間とは、端末から送信されたデータがネットワークを経由して受信側に届くまでにかかる時間になります。送信元から受信元までの通信時間には、物理的な距離だけではなく、複数の中継機器を経由する過程で中継機器毎に発生する処理時間も含まれます。この通信時間を測る指標は、通信相手に信号やデータを発信してから、応答が帰ってくるまでにかかる時間として、RTT(Round Trip Time:通信遅延時間)が使われています。

WANのRTTの数値を確認することで、拠点間の通信にかかる時間を定量的に把握することができるようになります。拠点間の通信状況が安定した状態か、遅延が発生していないかを可視化することで、WANの効率的な監視ができるようになります。

WAN監視を実現するCisco IP SLA

例えば、Cisco IOSの標準機能であるCisco IP SLA(以下、IP SLA)もWAN監視を実現するソリューションのひとつです。シスコ社のルーターを導入している場合、その機能を有効にし、それを可視化するツールを導入することでWANの監視とRTTの計測をはじめることができます。

IP SLAでは、ネットワーク機器がWANを介した任意の宛先に測定用のパケットを送付します。その応答をツールで可視化することで、WANのRTT、ジッタ、待ち時間、パケット損失、平均オピニオン評価(MOS)といった情報を可視化できます。

IP SLAをわかりやすく監視/可視化する方法

ManageEngineが提供するトラフィック可視化ツール「NetFlow Analyzer」は、IP SLAを可視化することでWANの通信状況を簡単に監視・可視化できます。拠点間通信の遅延をいち早く把握し、その原因が通信にあればシンプルで分かりやすい管理画面からその原因となっている通信をIPアドレス単位で特定できます。
また、NetFlow Analyzerでは、ネットワークトラフィックの内訳情報まで可視化するNetFlow/sFlowに対応しており、より詳しいネットワークの分析も可能です。

WANの簡単可視化ツールについて詳しく知りたいという方はこちら

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NetFlow Analyzerには、IP SLAデータを以下のようにより分かりやすいグラフやレポートとして表示できます。

WAN RTT監視 概要レポート

概要レポートは、最もパフォーマンスの低いパス、最も可用性の低いパス、上位の RTT の時間ごとの通知、監視ごとの正常性レポートの詳細を表示します。パスは、それぞれの遅延、可用性とともに概要レポートにリスト化されます。また、監視の正常性と現在の通知も表示されます。

WAN RTT監視 すべての監視レポート

このレポートは、作成されたすべての監視と、それらの RTT、違反割合、可用性を表示します。また、時間と、次にスケジュールされているポールも表示されます。

WAN RTT監視 すべての監視詳細レポート

すべての監視レポートに表示される監視は、絞り込んで監視の詳細なレポートを取得することができます。これらのレポートは、"パスの詳細" と "閾値の詳細"を表示します。閾値の超過、可用性エラー、ラウントトリップタイムは、グラフとして表示されます。

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