ユーザーの作成テンプレート

ADManager Plusでは、ユーザーアカウントの作成において、ユーザーの作成テンプレートを使用し、複数の、またはすべての属性をひとつのステップで設定できます。 つまり、ユーザーアカウントの作成中にテンプレートを適用するだけで、新しいユーザーアカウントの属性が自動的にテンプレートの値に置き換わります。

ドラッグ&ドロップオプションを使用すれば、属性を入力必須、非表示、表示のみ、編集可能の状態にすることができます。 つまり、ユーザー作成を委任されテンプレートを使用するオペレーターに対して、テンプレート中の属性を表示させることや、編集可能にすることができます。

[ユーザー属性をコピー]オプションを使用すると、既存のユーザーアカウントの属性をコピーし使用できるので、簡単にフィールドをテンプレートに設定できます。

[作成ルール]オプションを使用すると、任意のフィールドを自動で設定することができる他、フィールドを自動で設定する条件を決めることもできます。

ユーザー作成テンプレートは大幅な時間の節約を実現します。
一度に多くの新入社員が営業チームに加わるケースを考えてみます。 適宜、属性に値を入れてテンプレートを作り、CSVファイルで全ユーザーを一覧にして、ユーザーをインポートしテンプレートを適用するだけでこのケースに対応できます。 属性設定済みのユーザーアカウントが新入社員すべてに対して、Active Directoryに作成されます。 新入社員すべてに対して次々にアカウントを作成する必要はありません。

ユーザーの作成テンプレートの作成

まず、新しいテンプレートに名称と説明を入力します。 新しいテンプレートが用いられるドメインを選択します。 各タブで、必要に応じて各属性に値やフォーマットを入力し、入力必須の属性を明記します。 場合によっては属性を編集可能や非表示に設定します。 テンプレートを保存します。

詳細手順

  1. [AD管理]→[ユーザー管理]の順にクリックします。
  2. 「ユーザーテンプレート」配下の[ユーザーの作成テンプレート]をクリックします。
  3. 「ユーザーの作成テンプレート」ページ右上の[テンプレートの作成]をクリックします。
  4. テンプレート名とテンプレートの説明を入力します。
  5. 「ドメインの選択」オプションからテンプレートを使用するドメインを選択します。
  6. ユーザーの作成テンプレートに入力した値が特定の条件を満たしていた場合に、他の属性を自動で入力するルールを設定できます。設定には[作成ルール]をクリックします。
  7. テンプレートをカスタマイズするには[ドラッグ&ドロップを有効にする]をクリックします。すると、「フィールドトレイ」からテンプレートへ必要なフィールドを配置できます。
  8. テンプレート中のフィールドに既存のユーザーアカウントの属性を設定したい場合、[ユーザー属性をコピー]をクリックします。必要なフィールドすべてに属性を手動で入れる場合の手順は以下のとおりです。
  9. [一般]タブをクリックします。必要に応じて、[ドラッグ&ドロップを有効にする]を有効化し以下の操作を行います。
    • タブの名称を変更するには、タブ名付近の編集アイコンをクリックするか、タブ名をダブルクリックし、新しい名称を入力します。
    • オペレーターがユーザーを作成する間にタブ(およびそのタブに含まれる全フィールド)を非表示にする場合、タブ名付近の「-」アイコンをクリックします。
    • タブ(およびそのタブに含まれるフィールド)を削除する場合、タブ名付近の「×」アイコンをクリックします。
  10. [一般]タブでは、「一般」というフィールドグループ配下の全フィールドを確認できます。 必要に応じて、新規フィールドグループを作成し関連フィールドを配置できます。
    [一般]タブのすべての属性に値を入力します。
    [ドラッグ&ドロップを有効にする]が有効の場合、以下の操作が可能です。
    • フィールドグループ名付近の[編集]をクリックし、フィールドグループ名を変更する。
    • [サイレント的にアクティブ化する]をクリックし、フィールドグループを非表示にする。
    • [削除]をクリックし、フィールドグループを削除する。
    • [編集]オプションを使用し、適宜フィールドを入力必須にする(例:「ログオン名」や「フルネーム」を入力必須フィールドとする)。
    • ログオン名やフルネームの重複を避けるレベル(ドメイン/フォレスト)を設定する。
    • ログオン名やフルネームの重複への対処を設定する。
    • 重要な属性を表示のみや非表示に設定し、値を保護する。
  11. 同様に、[アカウント]タブをクリックします。[ドラッグ&ドロップを有効にする]をクリックし、任意のフィールドをトレイから追加または削除します。 プロファイルパスの権限ホームフォルダーの権限については各リンクをご参照ください。。 当フィールドグループでユーザーのログオン時間基本的なUACオプションのカスタマイズも可能です。
    注記:CSVインポートにより値を指定する場合のみ、「所属するグループ」属性 に対してクロスドメインをサポートします。
  12. [連絡先]タブをクリックします。[ドラッグ&ドロップを有効にする]をクリックし、フィールドトレイから必要なフィールドを追加します。不要なフィールドを削除します。 適宜、フィールドを必須にする、表示のみにする、非表示にすることができます。各属性に値を入れます。
  13. [Exchange]タブをクリックします。必要に応じて「メールを有効にしない」または「メールボックスを有効にする」、「メールを有効にする」を選択します。 「Exchange2010/2013/2016に関するポリシー」、「モバイルサービス/プロトコル」等、すべてのフィールドに値を入力します。
  14. ユーザー用のリモートメールボックスを作成する場合、[リモートメールボックス]タブをクリックします。 該当のフィールドでリモートルーティングアドレスを指定します。 また、リモートメールボックスの名称を設定するときに使用される命名フォーマットを選択します。
  15. [OCS/Lync/Skype]タブをクリックします。
    • LCS/OCSサーバーを有効にするには、「LCS/OCSサーバー」をクリックし、適切なLCS/OCSサーバーとSIP URI形式を選択します。 LCS/OCS設定で、必要なオプションを選択します。
    • Lync/Skypeを有効にするには、「Lync/Skype for Business Server」をクリックします。 Lyncサーバー、SIP URIフォーマットを選択します。 Lyncサーバーの設定を選択します。
  16. カスタム属性を設定するには、[カスタム属性]タブをクリックします。
  17. [Microsoft 365]タブを選択します。Microsoft 365アカウントの作成時の設定ができます。
    • 適切なユーザー作成方法を選択します。
    • ライセンスタイプを選び、ユーザーがアクセスするアプリケーションを選択します。
    注記:[Microsoft 365]タブは、ADManager PlusでMicrosoft 365アカウントを設定すると表示されます。 また、ADManager Plusがインストールされているサーバーと同じサーバーにWindows Azureモジュールがインストールされていることを確認してください。
  18. [テンプレートを保存]をクリックします。

単一ユーザーの作成やユーザーの一括作成ウィザードにて、上記の方法で作成したテンプレートを利用できます。 ウィザードでは作成するユーザーにテンプレートを適用するか否かを選択できます。

注記:

  • CSVファイルでユーザーを作成する際、ユーザー作成に利用するテンプレートを指定できます。 LDAP属性に「templateName」を含めてください。
  • Exchange2007のメールボックスを有効化するユーザーを作成する場合は、Exchange管理コンソールをADManager Plusが起動しているのと同じマシンにインストールする必要があります。 インストールしていない場合、レガシーメールボックスのみがユーザーに作成されます。
  • ログオン名や表示名、電子メール等では、コンボボックスに一覧表示されるフォーマットを適用できます。 テンプレートを基にユーザーを作成する際、選択したフォーマットが自動的に適用されます。
  • ユーザーにホームフォルダーへのローカルパスを設定する場合、パスにLDAP属性を利用できます。LDAP属性はユーザー作成時に自動的に置き換わります。 例えば、「C:\Documents and Settings\%LogonName%」というパスを指定すると、%LogonName%の箇所は対応するユーザーのログオン名に置き換わります。

ユーザーの作成テンプレートの表示/修正

ユーザーの作成テンプレートを閲覧、編集する手順は以下のとおりです。

  1. [AD管理]タブを開きます。
  2. 「ユーザーテンプレート」配下の[ユーザーの作成テンプレート]をクリックします。 使用可能なテンプレートがすべて一覧表示されます。
    タイトル「テンプレート名」付近の矢印アイコンを使用することで、テンプレートを降順または昇順で並べ直すことができます。
  3. テンプレートをデフォルトとして設定するには、テンプレートにマウスオーバーすると表示されるアイコンのうち末尾のアイコンをクリックしてください。
  4. テンプレートを修正するには、テンプレート名をクリックし、ユーザーテンプレートの修正画面を開きます。
  5. 必要に応じて属性を更新し、[テンプレートを保存]をクリックします。
注記:
  • テンプレートの変更時に既に作成されていたユーザーについて、当ユーザーの属性にはテンプレート上の属性変更が反映されません。 変更後にテンプレートを使用しユーザーアカウントを作成した場合のみ、変更が適用されます。
  • テンプレートの一括修正オプションを利用すれば、一回の操作で複数のユーザーの作成テンプレートを変更できます。