リレーショナルデータモデリング
ManageEngine Analytics Plusの特異な特徴でリレーショナルデータモデリングをサポートします。リレーショナルデータベースのようにデータ間で定義された関係性がある複数のテーブルで構成されるデータベースを作成またはインポートできます。リレーショナルデータベース分野では、テーブルは外部キー関係で関連づけられます。ManageEngine Analytics Plusでは、これをルックアップ列機能を使って行いますが、ここでは、1つのテーブルの列が別のテーブルの列に向いています。
ルックアップ列のような機能では、次のことが可能です
- データを正規モデルで整理してテーブル間の情報重複を避けます
- 測定値(集計が可能な数値データ列)およびファクト/大きさ(レポートでグループ分けが可能なデータ列)として区分けします。
- Star SchemaやSnow-flake Schema等、報告や分析向けに最適化された、使いやすいモデルを定義します。
2つのテーブルをルックアップ列を使って関連づけたら、ManageEngine Analytics Plusは、この情報を使って、これらのテーブルの列を組み合わせることで、中断することなく、しかも他に手間をかけることもなく、レポートを作成することができます。
テーブルをルックアップ列と関連づける
売上ワークスペースを使って説明してみましょう。売上ワークスペースには2つのテーブル - 顧客と売上があるとします。顧客テーブルには2列 - 顧客ID と顧客名があります。
売上テーブルには、顧客ID列を含む、売上詳細列と、複数列が入っています。
顧客テーブルの顧客IDを売上テーブルの顧客ID列で検索する列として定義します。売上テーブルの[デザインを編集]ボタンをクリックして、この関係性を定義します。ルックアップ列のセルをダブルクリックすると、各種テーブルとその列がドロップボックスに一覧表示されます。ここの例では、顧客テーブルの顧客IDを選択します。
ルックアップ列は、上部の列ヘッダーを使って作成することもできます。
- [列プロパティ]を右クリックして、[ルックアップ列に変更]を選択します。
- 開いた[ルックアップ列に変更]ダイアログで、検索する列を選択します。
テーブルをルックアップ列を使って結合
ルックアップ列は、ワークスペースの2つ以上の結合テーブルからデータと取り込む必要があるテーブルを結合するのに使用できます。ManageEngine Analytics Plusでは、検索関係があるテーブルを結合できますが、方法は以下の2つとおりです:
- テーブルを自動結合と結合
- テーブルをクエリテーブルと結合
テーブルを自動結合と結合
レポートの作成中、ManageEngine Analytics Plusには、自動結合という特殊機能が付いており、テーブルをルックアップ列を使って自動接続できます。レポート作成先のテーブルを選択した後、自動結合機能は、選択されたテーブルにワークスペースで他のテーブルで定義された検索関係があるか確認します。ある場合は、自動結合がレポートデザイナーの列リストパネルにある関連テーブルのすべての列を一覧表示します。
一覧表示されたら、必要な列をリストから各シェルフにドラッグ・アンド・ドロップして、レポートを作成します。ManageEngine Analytics Plusは対応するテーブルを結合し、必要なデータを取り込んで、レポートを生成します。 (テーブルはクエリテーブルを使って結合することもできます。テーブルをクエリテーブルを使って結合のトピックを参照してください。
下記の例は、顧客と売上テーブルで自動結合機能を使って作成された顧客ベースの売上を示しています。
上の例では、自動結合機能が顧客と売上テーブルの間で作成した検索関係を検出します(両テーブルにある児湯通顧客ID(ルックアップ)列を使ってテーブルをルックアップ列と関連づけるのトピックに記載のモデル例を参照してください)。上のスクリーンショットに示したように、この関係に基づいて、レポートデザイナーの列リストパネルに両テーブルの列が一覧表示されます。
このチャートでは、顧客名列(顧客テーブル中)と、売上(売上テーブル中)を使用しています。チャート生成時、自動結合機能は、顧客と売上テーブルの両方からのデータを、ルックアップ列CID を使って結合し、レポートを生成します。
結合タイプ構成時の注意事項:
デフォルトでは、ManageEngine Analytics Plusは、左結合タイプを使ってテーブルを結合します。可能な結合タイプは次のとおりです
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左結合 - レポートは、子テーブル(左)のすべての行と、親テーブル(右)の一致する行のみで計算されます。一致処理は、子と親テーブルの間で定義したルックアップ列に基づいて行われます。これがデフォルトの結合タイプです。
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右結合 - レポートは、親テーブル(右)のすべての行と、子テーブル(左)の一致する行のみで計算されます。一致処理は、親と子テーブルの間で定義したルックアップ列に基づいて行われます。
結合タイプの変更を選択することができます。テーブルを結合してレポートを作成するとき、レポートデザイナーに[ビューパス]アイコンがあります。ここをクリックすると、[使用したパス]ダイアログが開きます。結合タイプを選択して、[適用]をクリックします。
テーブルをクエリテーブルと結合
ManageEngine Analytics Plusでは、SQL 結合選択クエリを含むクエリテーブルを作成することで、共通列を使って、1つ以上のテーブルのデータを組み合わせることができます。例えば、顧客と売上テーブルを組み合わせたクエリは、下記のとおりにできます。
上のクエリ例は、顧客と売上テーブルを結合し、製品を各顧客にマッピングしています。必要なテーブルを結合して作成したクエリテーブル上では、ManageEngine Analytics Plusにより、分析および可視化するレポートのタイプを作成することができます。