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SOCで使用されるツールとテクノロジー
この記事では、SOC(Security Operation Center)で使用されるさまざまなツールとテクノロジーについて説明します。
SOCチームに不可欠な7つのツールとテクノロジー ツール
ログ収集・管理ツール
セキュリティ分析を実施するには、まずログを収集して必要な情報を入手する必要があります。ログは、ネットワークで発生しているさまざまなアクティビティを記録した有益な情報源です。ただし、ネットワーク上で複数のデバイスが毎日数百万件ものログを生成するため、手動でログを確認するのは非効率的であるだけでなく、実質的に不可能です。この課題を解決するのが、ログ管理ツールです。ログ管理ツールを使用することで、ログの収集・解析・分析のプロセス全体を自動化できます。通常、ログ管理ツールは、SIEMソリューションに組み込まれています。
SIEM(セキュリティ情報およびイベント管理)
SOCの中核となる最も重要なテクノロジーの1つとして、SIEMツールがあります。組織のネットワークで収集されるログは、分析をすれば異常な行動の検知につながる有益な情報です。SIEMプラットフォームは、異なる種類のデータソースが出力したログデータを集約します。そして、ログを解析して攻撃パターンを検出し、脅威を発見した場合は迅速にアラートを発報します。SIEMツールでは、セキュリティ関連情報が、操作可能なダッシュボード上でグラフ形式のレポートとして表示されます。SOCチームは、このレポートを活用することにより、1つのコンソールで、脅威や攻撃パターンを迅速に調査し、ログの傾向からさまざまなインサイトを取得できます。また、セキュリティインシデントが発生した場合、SIEMツールを使用してログフォレンジック分析を行い、セキュリティ侵害の根本原因を特定することも可能です。ログデータを詳細に掘り下げ、セキュリティインシデントを徹底的に調査できます。
SIEMソリューションを活用すれば、企業ネットワークの全体像を把握できます。
脆弱性管理
サイバー犯罪者は、ネットワークに既に存在している脆弱性を主な標的として悪用し、システムに侵入します。この事態を防ぐためには、SOCチームによる組織のネットワークの定期的な調査・監査を通じて、脆弱性の有無を確認する必要があります。脆弱性を発見した場合は、悪用される前に迅速な対処が求められます。
EDR(エンドポイント検知および対応)
EDRテクノロジーは、主にエンドポイントやホストを狙った脅威を調査するためのツールを指します。EDR製品は、境界防御の突破を狙う脅威に対して、最前線の防御として機能することで、SOCチームを支援します。
- セキュリティ脅威の検知
- エンドポイントでの脅威の封じ込め
- 脅威の調査
- 脅威が拡大する前の対処
EDRツールは、さまざまなエンドポイントの継続的な監視や、収集したデータの分析を通して、疑わしいアクティビティや攻撃パターンの検知を図ります。脅威を検知した場合、EDRツールはその脅威を隔離し、即座にセキュリティチームにアラートを送信します。さらに、EDRツールは、サイバー脅威インテリジェンス、脅威ハンティング、行動分析といった技術と連携することで、悪意のあるアクティビティを迅速に検出できます。
テクノロジー
UEBA(ユーザーおよびエンティティの行動分析)
SOCチームにとって有益なもう一つのツールは、UEBAソリューションです。UEBAツールは、機械学習を使用して、さまざまなネットワークデバイスから収集されたデータを処理します。そして、ネットワーク内のすべてのユーザーとエンティティに対して「どのような振るまいが正常か」というベースラインを構築します。データ量や学習量が増えるにつれて、UEBAソリューションはより一層の効果を発揮します。
UEBAツールは、さまざまなネットワークデバイスが生成するログを継続的に分析します。イベントがベースラインから逸脱した場合、異常として特定され、潜在的な脅威がないか詳細に分析されます。たとえば、普段は午前9時から午後6時の間にログインしているユーザーが、突然午前3時にログインした場合、このイベントは異常として認識されます。
UEBAツールを活用すれば、さまざまな要因(操作の影響度や逸脱の頻度)に基づいて、0から100のリスクスコアがユーザーまたはエンティティに割り当てられます。リスクスコアが高い場合、SOCチームは異常を調査し、迅速に対応できます。
サイバー脅威ハンティング
サイバーセキュリティ攻撃がますます高度化している中、SOCチームはどうすれば先手を打って対応できるでしょうか?サイバー犯罪者は、組織のネットワークに潜伏し続け、数週間見つからずにデータ収集や特権昇格を継続的に行う場合があります。従来の受動的な検知方法に対して、脅威ハンティングは先を見越した戦略的対策です。従来のセキュリティツールが見逃してしまうような脅威を検出できます。
脅威ハンティングでは、まず仮説を立ててから、調査が行われます。脅威ハンターは、攻撃を未然に防止するために、ネットワーク内に潜む脅威を積極的に探します。何らかの脅威を検出した場合は、脅威に関する情報を収集して関係するチームに伝達し、迅速かつ適切な対処につなげます。
脅威インテリジェンス
最新のサイバー攻撃に対して先手を打つには、SOCチームが、組織に影響を与えうるあらゆる種類の潜在的な脅威を十分に把握しておく必要があります。脅威インテリジェンスは、過去に発生した(または今後発生する可能性のある)脅威に関する情報です。この情報は複数の組織間で共有されており、エビデンスに基づいています。SOCチームは、脅威インテリジェンスを活用することで、さまざまな悪意のある脅威や攻撃者、攻撃者の目的、注意すべき兆候、脅威を緩和する方法に関する有益なインサイトを取得できます。
脅威インテリジェンスフィードを活用すれば、一般的なセキュリティ侵害の指標に関連する情報(不正なIPアドレス、URL、ドメイン名、メールアドレスなど)を入手できます。日々新しい種類の攻撃が出現しているため、脅威フィードは常に更新されています。この脅威フィードとログデータを関連付けることによって、ネットワークにアクセスしている攻撃者が検出された場合、即座にSOCチームにアラートが届くようになります。