リアルユーザー監視の設定

リアルユーザー監視(以下RUM)を設定するには、RUMエージェントをダウンロードする必要があります。
エージェントを有効にすると、監視対象のWebアプリケーションのパフォーマンスデータを収集し、Applications Managerにデータを送信します。
収集したデータをApplications Managerで処理し、Webアプリケーションのデジタルユーザーエクスペリエンスを測定し、可視化します。
リアルユーザー監視の仕組みをご参照ください。


システム要件

RUMエージェントは、Windows/Linuxマシン(16GB RAM)にインストールする必要があります。
ライセンスは、Applications ManagerのProfessional EditionおよびEnterprise Edition(Managed Server付き)で、オプションを購入いただくことで使用が可能です。

RUMエージェントのインストール

RUM監視をご利用いただくには、RUMエージェントをインストールする必要があります。
RUMエージェントは、Applications Managerサーバーが動作していないと利用いただけません。
(Applications Managerが停止している場合、データを収集、保存することができません。)

RUMエージェントが正常に動作するための前提条件

  • RUMエージェントは監視対象のWebサイトにアクセスするエンドユーザーと通信できる必要があります。
  • RUMエージェントはインターネットにアクセス可能で、Applications Managerと通信できる必要があります。
  • RUMエージェント(v1)をお使いの場合、Applications Managerで新しいRUMが追加されるか、既存のRUMが更新されるたびに、RUMエージェントを再起動する必要があります。
    RUMエージェントの再起動は、RUMエージェントのインストールディレクトリからターミナルまたは、コマンドプロンプトにて以下のコマンドを実行してください。
    【停止コマンド】StopServer.bat -force または StopServer.sh -force
    【起動コマンド】StartServer.bat または StartServer.sh
  • RUMエージェントで設定を変更した場合、RUMエージェントの再起動が必要です。


Windowsにエージェントをインストールする

WindowsにRUMエージェントをインストールする場合方法は以下の通りです。

  1. RUMエージェント(.exe)ファイルをダウンロード
    ダウンロードはこちらから可能です。
  2. ダウンロードしたファイルを実行
    インストールウィザードが開きますので、[次へ]をクリックして続行してください。
    使用許諾契約を読み、[次へ]ボタンをクリックします。
  3. Applications Managerインスタンスの詳細を指定
    RUM APIキーは、Applications Manager画面から[設定]→ REST API → Real User Monitorからキーをコピーしてください。
    [次へ]をクリックして続行します。
  4. RUMエージェントのインストール場所を指定し、[次へ]をクリック
  5. プログラムフォルダに配置するフォルダー名を指定し、[次へ]をクリック
    デフォルトの名前と場所はManageEngine\RUMAgentです。
  6. RUMエージェントをサービスとしてインストールする場合は、[Real User Monitoring Agent をサービスとしてインストール]オプションを選択し、 [次へ]をクリック
    この操作を行うには、管理者権限が必要です。
  7. [完了]をクリックして、インストールプロセスを完了
  8. インストールしたRUMエージェントのインストールディレクトリからコマンドプロンプトを開始
    例: C:\Program File\ManageEngine\RUMAgent
  9. コマンドプロンプトからStartServer.batコマンドを実行して、RUMエージェントを開始
  10. RUMエージェントの起動を確認
    ブラウザーから以下のURLにアクセスして、RUMエージェントが起動しているかどうか確認してください。

    <agentProtocol>://<agentHost>:<agentPort>

    以下の3か所を置き換えてください。
    <agentProtocol>:RUMエージェントとの接続を確立するための暗号化プロトコル(httpまたはhttps)
    <agentHost>:RUMエージェントがインストールされているマシンのホスト名
    <agentPort>:RUMエージェントが実行されているポート(デフォルトのポートは8080)

  11. インストール後、RUMエージェントに設定したApplications Managerインスタンスの詳細を変更したい
    またはRUMエージェントのデフォルトポートを変更したい場合は、本社ナレッジベースをご参照ください。

Linuxにエージェントをインストールする

LinuxにRUMエージェントをインストールする場合方法は以下の通りです。

  1. RUMエージェント(.bin)ファイルをダウンロード
    ダウンロードはこちらから可能です。
  2. ダウンロードしたファイルを実行
    インストールウィザードが開きますので、[次へ]をクリックして続行してください。
    使用許諾契約を読み、[次へ]ボタンをクリックします。
  3. Applications Managerインスタンスの詳細を指定
    RUM APIキーは、Applications Manager画面から[設定]→ REST API → Real User Monitorからキーをコピーしてください。
    [次へ]をクリックして続行します。
  4. RUMエージェントのインストール場所を指定し、[次へ]をクリック
  5. [完了]をクリックして、インストールプロセスを完了
  6. インストールしたRUMエージェントのインストールディレクトリからターミナルを開始
    例: /home/test/ManageEngine/RUMAgent
  7. ターミナルから、sh StartServer.sh コマンドを実行して、RUMエージェントを開始
  8. RUMエージェントの起動を確認
    ブラウザーから以下のURLにアクセスして、RUMエージェントが起動しているかどうか確認してください。

    <agentProtocol>://<agentHost>:<agentPort>

    以下の3か所を置き換えてください。
    <agentProtocol>:RUMエージェントとの接続を確立するための暗号化プロトコル(httpまたはhttps)。
    <agentHost>:RUMエージェントがインストールされているマシンのホスト名。
    <agentPort>:RUMエージェントが実行されているポート。デフォルトのポートは8080。

  9. インストール後、RUMエージェントに設定したApplications Managerインスタンスの詳細を変更したい
    またはRUMエージェントのデフォルトポートを変更したい場合は、本社ナレッジベースをご参照ください。

RUMエージェントのアンインストール

RUMエージェントのアンインストール方法は以下の通りです。

アンインストールする前にコマンドプロンプトを終了し、RUMエージェントインストールディレクトリで開いているすべてのファイルとフォルダーを閉じてください。
RUMエージェントが実行中の場合は、アンインストールする前にエージェントを完全に停止してください。
【停止コマンド】StopServer.bat -force または StopServer.sh -force

Windows

  1. コントロールパネル → プログラムのアンインストール → Applications Manager - RUM Agent を右クリック → アンインストールをクリック
  2. 画面に表示される指示に従ってエージェントをアンインストール

Linux

  1. RUMエージェントのインストールディレクトリからターミナルを開き、./Change\ Applications\ Manager\ -\ RUM\ Agent\ Installationを実行
  2. 画面に表示される指示に従ってエージェントをアンインストール

新規RUM監視の追加

新規RUMの監視方法は以下の通りです。

  1. [新規監視]→[監視の新規追加]をクリック
  2. [Webサーバー/サービス]カテゴリーから[リアルユーザー監視]を選択
  3. [表示名]に、リアルユーザー監視の表示名を指定
  4. [Website URL]に監視するWebサイトのURLを指定
  5. Apdexスコアの計算に使用されるApdexしきい値の応答時間(ミリ秒単位)を入力
  6. [アプリケーションフレームワークタイプ]で、監視するWebアプリケーションのフレームワークタイプを選択(TraditionalまたはSingle Page Application(SAP))
  7. [Ajax通信を追跡]のチェックボックスを有効(任意項目)
    有効にした場合、Ajax呼び出しのパフォーマンスを監視します。
  8. [クロスドメイン Ajax callsを追跡]のチェックボックスを有効(任意項目)
    有効にした場合、親ドメイン (外部ドメイン) 以外のドメインへのAjax呼び出しのパフォーマンスを監視します。
  9. [除外するドメイン]に、Webサイトのパフォーマンスを追跡または監視したくないドメイン名を入力(任意項目)
    必要に応じて、複数のドメインを追加できます。(例: zoho.com )
  10. [除外するユーザーエージェント]で、ブラウザ名、OS、または次の形式で記載されている完全な文字列を入力(任意項目)
    特定のユーザーエージェントを除外することが可能です。
    例:
    • Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64)
    • AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko)
    • Chrome/68.0.3440.106 Safari/537.36
  11. [リソースのパフォーマンスを追跡する]チェックボックスを有効(任意項目)
    有効にした場合、個々のリソースをキャプチャし、それらをファーストパーティ、サードパーティ、およびCDNリソースとしてグループ化します。
    無効の場合、Webサイトのリソースはキャプチャしません。
  12. [アイドル状態での監視の可用性に影響します。]チェックボックスを有効(任意項目)
    有効にした場合、[設定]→ [可用性設定]から、[リアルユーザー監視の許容アイドル時間]オプションで指定されたアイドル時間を超えて監視がデータをポーリングしなかった場合に、可用性アラートが発生します。
  13. ドロップダウンから[監視インスタンスをRUMエージェントに関連付ける]オプションを有効(任意項目)
    特定のRUMエージェントに関連付けることで、そのエージェントでのみデータ収集を行うようにします。
  14. コンボボックスから、リアルユーザー監視に関連付ける監視グループを選択(任意項目)
    グループは複数選択することができます。
  15. [監視の追加]をクリック

追加したRUMの監視ページから[スクリプトのコピー]タブに、スクリプトコードが生成されます。
このスクリプトコードをコピーして、監視したいアプリケーションやウェブサイトのインデックスページや共通ページのヘッダーやフッターに貼り付けてください。

例:<agentProtocol>://<agentHost>:<agentPort>/RUMScript.js?appKey=','apmr','samplesamplesample10000234)

以下の3か所を置き換えてください。
<agentProtocol>:RUMエージェントとの接続を確立するための暗号化プロトコル(httpまたはhttps)。
<agentHost>:RUMエージェントがインストールされているマシンのホスト名。
<agentPort>:RUMエージェントが実行されているポート。デフォルトのポートは8080です。


変更を保存し、RUMエージェントを起動/再起動します。
追加したRUMは、RUMのメインダッシュボードに表示されます。
追加後、監視対象のWebサイトにアクセスがあると、データ収集が開始されます。

補足情報

  • 上記監視追加方法だけでは、ISPの詳細を監視することはできません。
    ISPデータを監視するには、サードパーティの地理位置情報APIを購入し、RUMエージェントで設定する必要があります。
    詳細はこちらをご参照ください。
  • RUMエージェント(v1)をお使いの場合、以下の操作時にエージェントの再起動が必要です。
    • Applications ManagerでRUM監視を追加または更新した時
    • 以下の値を変更した時
      • Application Framework Type
      • Track Ajax calls
      • Track cross-domain Ajax calls
      • Domains to exclude
      • User agent to exclude
      • Track resource performance