Enterprise Edition―Adminサーバー

Enterprise EditionのAdminサーバーはマスター サーバーとして、すべてのManagedサーバーからの情報をまとめて提示します。

その他

インストール

インストール中に、次の設定をお願いします。

  • Editionに「Enterprise Edition」を選択します。
  • インストール タイプを「Adminサーバー」とします。
  • Adminサーバーのホスト名、Webサーバー ポート、SSLポートを入力してください。
  • ここから先は、通常のインストール手順での作業をお願いいたします。

Managedサーバー設定

Managedサーバーは起動時に、自動的にAdminサーバーに登録されます。設定を編集する場合は、管理タブへ移動してください。続いてManagedサーバーのリンクをクリックします。これにより、Managedサーバー ページへと移動し、Managedサーバーの設定が可能となります。メインタブすぐ下にあるManagedサーバーのリンクから、移動することもできます。

Managedサーバーの設定方法

  • 新規追加のリンクをクリックすると、新規Managedサーバーの追加フォームが開きます。
  • Managedサーバーのホスト名を入力してください。
  • Webサーバー ポート番号、すなわちWebクライアントの接続先ポートを入力してください。
  • SSLポート番号、すなわちAdminサーバーとManagedサーバーがセキュア通信に使うポートを入力してください。
  • サーバーIDを入力してください。IDは、Managedサーバーのサポート タブから、インストール情報テーブルで確認できます。
  • Managedサーバーの管理者パスワードを入力してください。
    メモ:パスワードには、Managedサーバーの管理者ロールのパスワードと同じものを指定します。Managedサーバーのパスワードを変えた場合、Adminサーバーでも手動でパスワード更新が必要です。
  • Managedサーバーの追加をクリックしてください。Managedサーバーのリンク先で、サーバーが、監視数、ステータス、負荷因子などとあわせて表示されます。

次のManagedサーバー情報がテーブルで表示されます。

  • サーバーID:ManagedサーバーのIDです。
  • 表示名:Managedサーバーの表示名を指します。
  • Managedサーバー グループ:サーバーの所属先Managedサーバー グループを表します。
  • 監視ステータス:監視のステータスを指します。
  • 負荷因子:サーバーの負荷因子を指します。
  • 最新ポーリング時刻:最新ポーリング時刻です。
  • 同期:Managedサーバーの同期ステータスを示します(完了、進行中)。
  • ダウンロード:サービス パック ダウンロードのステータスを指します。
  • アップグレード:サービス パックのアップグレード ステータスを指します。

Managedサーバーを1つ以上選び、テーブル下の今すぐダウンロードのリンクをクリックすると、サービス パックをダウンロードできます。今すぐアップグレードでは、サービス パックのアップグレードができます。

メモ

Applications Managerへの負荷が重いかどうかは、「Applications Managerインストール情報」カテゴリの「サポート」タブより、負荷因子で判定できます。負荷因子は「x.y」形式で、「x」はApplications Managerサーバーへの負荷を、「y」は製品が利用するデータベースへの負荷を表しています。値が0の時に負荷は最小で、9の時は最大です。すなわち、負荷因子は0.0から9.9までの値になります。各Managedサーバーの負荷因子は、Adminサーバーの「Managedサーバー」に表示され、Managedサーバーへの均等な負荷割り振りに利用できます。


xとyには、最大値を設定できます。AdminサーバーでAMServer.propertiesファイルを編集してください。
x:am.mas.polling.max.loadfactor(デフォルト値は5)
y:am.mas.database.max.loadfactor(デフォルト値は5)

Adminサーバーから新規監視を作成するには

Enterprise Editionでは、分散構成のAdminサーバーから、監視とグループを追加できます。ホストに新規監視を追加するには、ディスカバリ設定の解説を参照ください。

他方で、新規監視をAdminサーバーから追加する場合は、監視の追加先となるManagedサーバーは、ユーザーが手動で選ぶか、負荷因子で自動的に決まるかがあります。Managedサーバーごとの最多監視数は、AMServer.propertiesで指定可能です。am.max.monitorcount.masのキーをご利用ください(デフォルト値は500)。

負荷因子でのManagedサーバー選択

監視の追加ページで、以下の選択肢から1つを選んでください。

  • すべてのManagedサーバーで、最も負荷の軽いManagedサーバー
  • Managedサーバー グループで、最も負荷の軽いManagedサーバー

ユーザー指定でのManagedサーバー選択

Managedサーバーは直接選択もできます。負荷因子や監視の数とは無関係に、Managedサーバーを選択して監視追加が可能です。

Managedサーバー グループ

リソースは、同じドメインや地理的ロケーションで実行中のManagedサーバーから、監視できます。分散Managedサーバーの負荷因子計算では、条件によっては、別ドメインにあるサーバーを追加することもあります。他方、同じエリアのManagedサーバーをグループ化しておけば、Managedサーバー グループ内での負荷分散も可能です。

Managedサーバー グループを作成するには

  • Managedサーバーのリンクへ移動してください。
  • Managedサーバー テーブルで、グループに追加するManagedサーバーの近くで、編集アイコンを見つけてクリックしてください。
  • Managedサーバーの編集画面で、必要情報をすべて入力したのち、ドロップダウンでManagedサーバー グループを選択してください。リストへの新規Managedサーバー グループの追加は、アイコンでも可能です。
  • Adminサーバーで新規監視を作成する際は、必要情報をすべて入力したのち、Managedサーバー グループで、最も負荷の軽いManagedサーバーを負荷分散のオプションに選び、表示されるドロップダウンで、Managedサーバー グループをお選びください。
  • 監視の追加をクリックします。

Adminサーバーに監視グループを作成する

Managedサーバーにある監視はグループ化が可能で、Adminサーバーではまとめて表示されます。たとえば、Managedサーバーが3つ、Adminサーバーが1つの構成があるものとします。それぞれのManagedサーバーには監視が200あり、Windows Serverが10あるものとします。このシナリオで、3つのManagerサーバーにあるすべてのWindows Serverを1グループにまとめて監視するには、Adminサーバー側で新規監視グループを作成ください。

作業にあたっては、監視グループ作成の解説ページを参照ください。監視グループを作成したら、続いて、Managedサーバーで対象とする監視を、Adminサーバーの監視グループへ関連付ける必要があります。この手順のち、監視グループにアラートの設定が可能となります。現在サポートしているアラート アクションは、メールとSMSです。

Managedサーバー アクション

データの取得:この機能を使うと、ポーリング実行を待つことなく、Managedサーバーから即座にデータを取得できます。

編集:Managedサーバーの詳細を編集できます。

有効化/無効化:Managedサーバーでのデータ収集を、有効・無効で切り替えます。無効にしてもManagedサーバーでのデータ収集は続き、停止するのは同期だけです。

管理者メール アドレス設定:Managedサーバーがダウンした際のメール送信を設定できます。サーバーがアップに戻らない場合、24時間ごとの通知もします。メール設定「管理」タブの「管理者メール アドレス設定」からご利用ください。メールの有効化/無効化は、Managedサーバーごとの「編集」オプションから可能です。

ManagedサーバーへのリクエストでAdminサーバーをプロキシにする

管理コンソールにログインすると、監視のグラフや画像が対応するManagedサーバーから取得・表示されます。Adminサーバーには特定マシンやインターネットを経由して接続できても、Managedサーバーにはそれでは到達できない場合は、グラフや画像は取得できません。

この場合、「ManagedサーバーへのリクエストでAdminサーバーをプロキシにする」を選択してください。データはまずManagedサーバーからAdminサーバーへ取得され、管理者のブラウザーではAdminサーバーからの画像やグラフ データを閲覧可能となります。

たとえば、クライアント マシンからAdminサーバーにはインターネット経由で接続できるのに、Managedサーバーには接続できない場合、このオプションを利用できます。

Enterprise Editonでのユーザー管理

Enterprise Editionでは、ユーザー管理タブがAdminサーバーとManagedサーバーで独立して動いています。したがって、Managedサーバーでのユーザーごと表示内容は、Adminサーバーの反映ではありません(逆方向も同様です)。データ表示はAdminサーバーでまとめて行うため、Managedサーバーの監視グループには、Adminサーバーでオーナーを割り当てる必要があります。無論、Managedサーバーでのオーナー割り当ては、それとは独立して機能します。SLA管理のマネージャー コンソールでも、SLAの割り当てと、違反時に実行するアクションの監視グループへの関連付けを、Adminサーバーから実行可能です。

Managedサーバーへのアクセス

Adminサーバーでツールバーすぐ上のジャンプをクリックすると、Managedサーバーのリストが表示されます。Managedサーバー名をいずれかクリックすれば、ブラウザーの別ウィンドウに、それぞれのManagedサーバーのWebコンソールが開きます。

メモ

AdminサーバーからManagedサーバーにログインしてデータを同期するには、エンタープライズ管理者のロールが必要です。このロールの場合、ユーザー名はsystemadmin_enterprise、パスワードは通常の管理者ロールのものにしてください。エンタープライズ管理者のロールはUIに表示されず、内部利用しています。

Enetrprise Editionはいつどのように設定するのか、よくある質問ページのEnterprise Edition解説も参照ください。

FAQ:Applications Managerが負荷因子を利用しManagedサーバーを選ぶしくみは、どのようになっていますか?

Managedサーバーの自動選定にあたっては、次の2点を検討しています。

  • 負荷因子(x.y)は、ここでは以下のように扱います。
      xはManagedサーバーのポーリング負荷因子を表します。
      yはManagedサーバーのデータベース負荷因子を表します。
      xとyの最大値は、AdminサーバーのAMServer.propertiesファイルで指定できます。
      x:am.mas.polling.max.loadfactor(デフォルト値は5)
      y:am.mas.database.max.loadfactor(デフォルト値は5)
  • Managedサーバーごと最多監視数
      値はAMServer.propertiesで設定できます。am.max.monitorcount.masのキーをご利用ください(デフォルト値は500)。
      Managedサーバー選択の条件は、次の通りです。
      x:maxAllowedValueOfPollingLoad未満(かつ)
      y:maxAllowedValueOfDatabaseLoad未満(かつ)
      n:maxMonitorAllowed未満

条件に合わなければ、「利用できるManagedサーバーがありません」と表示されます。