Kubernetes監視ユーザー ガイド
Kubernetes――概要
Kubernetes（k8s）はオープン ソースのコンテナー オーケストレーション システムで、自動デプロイとスケーリング、アプリケーション コンテナーの管理を、多数ホストのクラスター群全体で実現します。Kubernetesクラスターは、パブリック クラウド・プライベート クラウド・ハイブリッド クラウドのホストを横断して動作します。k8sオーケストレーションの利用によって、アプリケーション サービスの複数コンテナー横断での構築、コンテナーのクラスターをまたいだスケジュール設定、コンテナーのスケーリング、コンテナーのステータス管理が可能となります。
Kubernetesクラスターの監視ーー当社が提供すること
Applications Managerでは、各層の新規インフラストラクチャが分散型Kubernetes環境に導入された際に正しく適応、監視戦略の見直しができるよう支援します。たとえば、コンテナーの採用やコンテナー オーケストレーションなどのイベントへの対応が、当社製品によって容易となります。
- クラスターで、Kubernetesノード、名前空間、デプロイメント、レプリカ セット、Pod、コンテナーなどを自動ディスカバリし、オブジェクト間の関係をマッピングします。
- クラスターの容量とリソース利用率を追跡し、クラスターのそれぞれの詳細情報へとドリルダウンできます。
- アプリケーションのデプロイ状況に対して、クラスター内のノー度数や既存ノードへのリソース割り当てが十分か、判定します。
- Kubernetesノード（ワーカーとマスター）のCPU・メモリを監視して、クラスターに存在するノードの正常稼働を確保します。
- デプロイメント内部の指定Podすべてが稼働中で、再起動ループに陥いっていないよう、確認できます。
- コンテナー再起動のアラートを設定し、コンテナーやそのホストがアプリケーションのパフォーマンスに影響していれば、問題を特定可能とします。
- パフォーマンスに極端な外れ値がないか、Kubernetesに預けた実行中アプリケーションを監視し、エラーは個別に追跡できます。
- APIサーバー、etcdのキー・バリューストア、スケジューラー、コントローラーなど、Kubernetesマスターとノードのコンポーネントについて、ステータスを表示します。
- Podが消費する可能性がある永続ボリュームと、Pod専用に付与する永続ボリューム クレーム（persistent claim）の量を監視できます。
新規Kubernetes監視を追加する
Kubernetes監視セットアップの要件：kubectlがKubernetesインストール先のマシンに必要です。
新規Kubernetes監視を作成するには、以下の手順に従ってください。
- 新規監視をクリックしてください。
- 仮想化カテゴリでKubernetesを選択してください。
- Kubernetesサーバーの表示名を指定します。
- Kubernetesを実行しているサーバークラスターのホスト名かIPアドレスを入力してください。
- 認証用のユーザー名とパスワードを入力するか、認証情報リストを有効にしたのち、認証情報マネージャーから選択します。
- ボックスをクリックして公開鍵認証を有効とします（SSH認証用のキー。SSH 2のみ）。
- コマンド プロンプト値、すなわち、コマンド プロンプトの最後の文字を設定してください。デフォルトでは$となっており、>、#なども指定できます。
- SSHポートを入力してください。デフォルトのSSHポートは22です。
- ポーリング間隔を指定します（分）。
- Kubernetesを関連付ける監視グループを、コンボボックスで選択ください（任意項目）。監視は複数グループに関連付け可能です。
- 監視の追加をクリックしてください。これによって、ネットワークからKubernetesを検出し、監視が始まります。
監視対象のパラメーター
監視タブをクリックし、監視カテゴリ ビューへ移動してください。仮想化テーブルの下で、Kubernetesをクリックしてください。Kubernetes一括設定ビューが3つのタブに分類・表示されます。
- 可用性タブでは、過去24時間か30日の可用性履歴がわかります。
- パフォーマンス タブでは、過去24時間か30日のステータスとイベントがわかります。
- リスト ビューでは、一括管理設定が可能です。
リストで監視をクリックすると、Kubernetes監視ダッシュボードへと移動します。表示は5つのタブにわかれています。
概要
| パラメーター | 説明 |
|---|---|
| 名前空間詳細 | |
| 名前空間名 | 名前空間の名前です。 |
| リソース バージョン | 名前空間のバージョン番号です。 |
| 名前空間の可用性 | 名前空間の可用性を表します。 |
| 名前空間の作成時刻 | 名前空間が作成された時刻を表します。 |
| Pod | |
| 利用済みPod数 | 利用中のPodの数です。 |
| 最大Pod数 | 最多Pod数を表します。 |
| ノードごと利用済みPod数 | 1ノードに存在するPodの数です。 |
| クラスター利用率詳細 | |
| クラスター平均CPU利用率 | クラスターが利用している平均CPU量を指します。 |
| クラスター平均メモリ利用率 | クラスターが利用している平均メモリ量を指します。 |
| ノード | |
| マスター ノード数 | マスター ノードの数です。 |
| ワーカー ノード数 | ワーカー ノードの数です。 |
| クラスター詳細 | クラスターの詳細情報を示します。 |
| コンポーネント詳細 | コンポーネントの詳細情報を示します。 |
ノード
| パラメーター | 説明 |
|---|---|
| ノード メモリ詳細 | |
| ノード メモリ上限 | ノード メモリの上限を指します（GiB）。 |
| ノード メモリ リクエスト | メモリ リクエストの件数を表します。 |
| ノードCPU詳細 | |
| ノードCPU上限 | CPUの上限です。 |
| ノードCPUリクエスト | CPUリクエストの数を表します。 |
| ノード メモリ・CPU詳細 | |
| 名前 | ノードの名前です。 |
| 割り当て可能メモリ（GiB） | ノードでスケジュール実行に利用できるCPU・メモリ リソースの量を指します（GiB）。 |
| メモリ上限（％） | 利用できるメモリ リソースの上限を指します。 |
| メモリ リクエスト（％） | メモリ リクエストの数を表します（％）。 |
| 割り当て可能CPUプロセッサー数 | 利用できるCPUプロセスの数です。 |
| CPU上限（％） | 利用できるCPUリソースの上限を指します。 |
| CPUリクエスト（％） | CPUリクエストの数を表します（％）。 |
| ノードPod詳細 | |
| 名前 | Podの名前です。 |
| Pod利用率詳細 | 利用できるPodの総数と、利用済み・利用可能Podの内訳を示します。 |
| kubeシステムPod数 | kubeステータスのPodの数です。 |
| 非kubeシステムPod数 | 非kubeステータスのPodの数です。 |
| イメージ数 | ノードにあるイメージの数です。 |
| 利用済みPod数 | Kubernetesに存在するPodの総数を表します。 |
| 割り当て可能Pod数 | 利用できるPodの数です。 |
| ノード詳細 | |
| 名前 | ノードの名前を表します。 |
| OSイメージ | OSイメージの名前を指します。 |
| OS | コンテナー デプロイ先のOSの名前です。 |
| アーキテクチャ | アーキテクチャ詳細 |
| タイプ | ノードのタイプです。 |
| kubeletバージョン | 利用中のkubeletのバージョンです。 |
| 割り当て可能一時ストレージ［エフェメラル］（GiB） | 利用できる一時メモリのサイズです（GiB）。 |
| 作成時刻 | ノードが作成された時刻を表します。 |
Pods
| パラメーター | 説明 |
|---|---|
| Pod詳細 | |
| Pod名 | Podの名前です。 |
| Pod名前空間 | Podが存在する名前空間を指します。 |
| Podノード名 | Podノードの名前です。 |
| Podアプリケーション | Podアプリケーションの名前です。 |
| Podタイプ | Podのタイプです。 |
| Pod作成元（Pod Created） | Pod作成の手段を表します。 |
| Pod実行ステータス | Podのステータスを表します。 |
| Pod起動時刻 | Podの起動時刻です。 |
| Pod作成時刻 | Podが作成された時刻です。 |
| Podメモリ詳細 | |
| Podメモリ上限 | メモリの上限です。 |
| Podメモリ リクエスト | メモリ リクエストの件数を表します。 |
| Podメモリ・CPU詳細 | |
| Pod名 | Podの名前です。 |
| コンテナー数 | Podが実行しているコンテナーの数です。 |
| Pod CPU上限（％） | 利用できるCPUリソースの上限です。 |
| Pod CPUリクエスト（％） | PodによるCPUリクエストの数を表します（％）。 |
| Podメモリ上限（％） | 利用できるメモリ リソースの上限です。 |
| Podメモリ リクエスト（％） | メモリ リクエスト回数を指します（％）。 |
| Pod作成元（Pod Created） | Pod作成の手段を表します。 |
| Pod永続ボリューム クレーム（persistent volume claim） | Podが永続ボリュームへのアクセスに使うクレームの名前を示します。 |
| コンテナー詳細 | |
| コンテナー名 | コンテナーの名前です。 |
| コンテナー イメージ | コンテナー イメージの名前です。 |
| コンテナーPod名 | コンテナーPodの名前です。 |
| コンテナー再起動回数 | コンテナーのこれまでの再起動回数です。 |
| コンテナー実行ステータス | コンテナーのステータスを表します。 |
| コンテナー起動時刻 | コンテナーの起動時刻です。 |
サービス
| パラメーター | 説明 |
|---|---|
| サービス詳細 | |
| サービス名 | サービスの名前です。 |
| サービス名前空間 | サービスが存在する名前空間の名前です。 |
| サービス アプリケーション | サービス アプリケーションの名前です。 |
| サービス タイプ | サービスのタイプです。 |
| サービス プロトコル | サービス プロトコルの名前です。 |
| サービス ターゲット ポート | サービスに接続するポートの名前です。 |
| サービス作成時刻 | サービスの作成時刻です。 |
| デプロイ詳細 | |
| デプロイメント名 | デプロイメントの名前です。 |
| デプロイメント名前空間 | デプロイが存在する名前空間を示します。 |
| デプロイメント レプリカ数 | デプロイに存在するレプリカの数を表します。 |
| デプロイメント利用可能レプリカ数 | デプロイメント内で利用可能レプリカの数です。 |
| デプロイメント可用性 | デプロイメント可用性です。 |
永続ボリューム
| パラメーター | 説明 |
|---|---|
| 永続ボリューム詳細 | |
| PV名前 | 永続ボリュームの名前です。 |
| PVステータス | 永続ボリュームのステータスを表します。 |
| PVクレーム | 永続ボリューム クレームの名前です（persistent volume claim）。 |
| PVアクセス モード | 永続ボリュームへのアクセス モードを表します（persistent volume）。 |
| PVストレージ クラス | 永続ボリューム ストレージ クラスの名前です（persistent volume）。 |
| PVキャパシティ（GiB） | 永続ボリュームの容量です［persistent volume］（GiB）。 |
| PV作成時刻 | 永続ボリュームの作成時刻です。 |
| 永続ボリューム クレーム詳細（persistent volume claim） | |
| PVC名 | 永続ボリューム クレームの名前です（persistent volume claim）。 |
| PVC名前空間 | クレームが存在する名前空間の名前です（persistent volume claim）。 |
| PVCステータス | 永続ボリューム クレームのステータスを表します（persistent volume claim）。 |
| PVCボリューム | 永続ボリューム クレームのボリュームです（persistent volume claim）。 |
| PVアクセス モード | 永続ボリュームへのアクセス モードです。 |
| PVストレージ クラス | 永続ボリューム ストレージ クラスの名前です。 |
| PVCリクエスト（GiB） | 永続ボリューム クレーム リクエストによるデータ量を指します（GiB)。 |
| PVC作成時刻 | 永続ボリューム クレームの作成時刻です。 |