ソフトウェアリポジトリの構成

ソフトウェアリポジトリは、ソフトウェアパッケージを保管できる保管場所です。必要に応じてこれらのソフトウェアパッケージにアクセスして、ご使用のネットワーク内のコンピューターにインストールできます。Endpoint Centralでは、次の2種類のソフトウェアリポジトリーがあります。

  • ネットワーク共有リポジトリ
  • HTTPリポジトリ

ネットワーク共有リポジトリ

ネットワーク共有リポジトリーは、ソフトウェアアプリケーションをネットワーク内の複数のコンピューターに展開する際に利用します。ネットワーク内のすべてのコンピューターからアクセスできるネットワーク共有に、展開するソフトウェアパッケージを保管することをお勧めします。ソフトウェアアプリケーションは、指定したコンピューターに直接インストールされます。

ほとんどのソフトウェアアプリケーションにはsetup.exeや<ソフトウェア名>.exeなどの単一のインストールファイルがあります。アプリケーションにより複数のインストール可能ファイルがある場合もありますが、これらのファイルは同じディレクトリーに所在します。Microsoft Officeなどの一部の複雑なアプリケーションでは、複数のインストールファイルがあります。ここでは各インストールファイルは別々のディレクトリーに所在します。ネットワーク内のすべてのコンピューターからアクセスできるネットワークシェアから、こうしたアプリケーションを展開することをお勧めします。

利点

ネットワークシェアのリポジトリーを使用することで、次のことができます。

  • ネットワーク内に同じソフトウェアアプリケーションの複数のコピーがないことを確認
  • パッケージを追加するときにはいつでも、ネットワークシェアリポジトリーの詳細を記入
  • 実行可能ファイルをコンピューターにコピーしないために、ネットワーク帯域幅を節約

必要なパーミッション

ネットワークシェアリポジトリーは、ネットワーク内のすべてのユーザーとコンピューター用の読み取りと実行の許可を持つ必要があります。グループ全員用に上記の許可を設定する必要があります。こうすることで、ネットワークシェアリポジトリーはネットワーク内のすべてのコンピューターから必ずアクセスできます。

しかしながら、次のようにするときは、ネットワーク内のすべてのユーザーとコンピューターには許可を読み取りと実行に設定しないようにする必要があります。

  • 特定のユーザーをネットワークシェアリポジトリーへの直接アクセスから制限
  • ソフトウェアアプリケーションを複数ドメインやワークグループを横断してユーザーやコンピューターに展開

たとえば、ご使用のネットワークシェアリポジトリーがドメインAの中にあり、ソフトウェアアプリケーションをこのリポジトリーからドメインBの中のコンピューターに展開する場合に、ネットワーク内のすべてのユーザーとコンピューターには読み取りと実行の許可を設定しないようにするべきです。

こうした場合は、ソフトウェアパッケージが保管されているネットワークシェアリポジトリーへの読み取りや実行のアクセスのあるユーザー信用情報を提供できます。DesktopCentralはこれらの信用情報を使用して、リポジトリーにアクセスしてソフトウェアを展開します。

ネットワーク共有リポジトリーの作成

ネットワークシェアリポジトリーを作成するには、次の手順に従います。

  1. [ソフトウェア配布]タブから[ソフトウェアリポジトリー]に移動します。
  2. [ネットワーク共有を作成]オプションをクリックします。
  3. ネットワークシェアのパスを入力します。
  4. ネットワークシェアのパスを入力しない場合は、Endpoint Centralサーバーがインストールされているコンピューターに自動的に作成されます。
  5. [信用情報を使用してシェアにアクセス]チェックボックスをクリックします。
  6. ユーザー名とパスワードを入力します。
  7. ドメインコンピューター上にネットワークシェアを作成する場合は、ドメイン名をユーザー名の前につけます。たとえばZohoCorp\Administratorとします。ワークグループコンピューター上にネットワークシェアを作成する場合は、コンピューター名をユーザー名の前につけます。たとえば\DCAdminとします。
  8. [保存]をクリックします。

ネットワークシェアリポジトリーが作成されました。

HTTPリポジトリ

HTTPリポジトリーは、Endpoint Centralをインストールするときに自動作成されます。これは、Endpoint Centralサーバーと同じフォルダーに配置されます。
たとえば、<Endpoint Centralサーバー>\webapps\DesktopCentral\swrepositoryとなります。必要に応じてリポジトリーの場所を変更できます。

HTTPリポジトリーは、実行ファイルをご使用のネットワーク内のコンピューターにインストールする前にそれらの実行ファイルを保管するために使用されます。HTTPパスを使用してソフトウェアパッケージをコンピューターに展開するときに、このリポジトリーを使用できます。必要に応じてHTTPリポジトリーの場所を変更することもできます。

利点

HTTPリポジトリーを使用することで、次のことができます。

  • ネットワークシェアリポジトリーにアクセスできないコンピューターにソフトウェアアプリケーションをインストール
  • コンピューターがネットワークシェアリポジトリーにアクセスできないときにコンピューターにアクセス(必要な数の接続に達している場合)
  • HTTPリポジトリーを使用するときは、許可を設定する必要はありません

HTTPリポジトリーの場所の変更

HTTPリポジトリーの場所を変更するには、次の手順に従います。

  1. [ソフトウェア配布]タブをクリックします。
  2. [設定]セクションで[ソフトウェアリポジトリー]をクリックします。
  3. [HTTPリポジトリー]タブをクリックします。
  4. 新しい場所をパスを入力します。
  5. [保存]をクリックします。

HTTPリポジトリーの場所が変更されました。

ネットワーク共有リポジトリとHTTPリポジトリの比較

共通ソフトウェアリポジトリーを持つことをお勧めしますが、これは必須ではありません。Endpoint Centralサーバーに実行可能ファイルをアップロードして、そこからそれらのファイルをコンピューターにコピーして展開することもできます。このアプローチを使用すると、実行ファイルを各コンピューターにコピーするために、帯域幅オーバーヘッドが増加します。このため、リモートロケーションのコンピューターにソフトウェアアプリケーションを展開する際に、このアプローチを使用することをお勧めします。これは、ほとんどの場合、リモートロケーションのコンピューターにソフトウェアアプリケーションを展開するときに、それぞれのネットワークシェアリポジトリーにアクセスできないためです。
ソフトウェアパッケージをLANやWAN上のコンピューターに展開する場合は、同じソフトウェアアプリケーションのためにパッケージを2つ作成します。1セットのパッケージをネットワークシェアリポジトリーに保管します。これらはLAN内のコンピューターに展開されてインストールされます。もう1つのパッケージのセットをHTTPリポジトリーに保管します。これらはWAN内のコンピューターにアップロードされて展開されます。
複数のパッケージをインストールする場合は、それらを圧縮してアップロードできます。詳細については、多様なディレクトリー構造の中に複数の実行可能ファイルがあるソフトウェアパッケージを展開するためにHTTPパスオプションを使用する方法を参照してください。
ネットワークシェアリポジトリーを使用するときに、ご使用のネットワークの中のコンピューターに実行可能ファイルがコピーされる、いくつかの例外的なシナリオがあります。これは次の作業を行う際に起こることがあります。

  • ソフトウェアアプリケーションをインストールするために構成を定義する際に、[ファイル/フォルダーをコピー]オプションを選択
  • ネットワークシェアリポジトリーにアクセスするためにユーザー信用情報を使用することを要求される
  • 管理者ではなくユーザーとしてソフトウェアパッケージをインストールする際に[Run As]オプションを使用。