ネットワークトラフィック増加の4つの原因

企業ネットワークトラフィックは増加傾向にあると言われています。トラフィック増加が起こっている場合、一般に次のような原因が考えられます。

  • 接続端末数の増加
  • データ量の増大
  • クラウド化の普及
  • テレワークの普及

1点目に、ネットワークに接続している端末が増加したことによるトラフィック増加が挙げられます。パソコンだけでなく、多くの人はスマートフォンやタブレットを業務で利用することも増えました。またIoT機器の出現も相まって、ネットワークに接続する機器が年々増えています。

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2点目に、データ量が増大したことによるトラフィック増加が挙げられます。従来のテキスト中心のやりとりから、高画質の画像や動画を中心としたやりとりに変化しています。また、OSのアップデートも大容量になっており、扱うデータ量が増大しています。

3点目に、クラウド化が普及したことによるトラフィック増加が挙げられます。Microsoft 365やSalesforceなどの業務系のSaaSの利用が増えた結果、WANやインターネットへ抜けていくトラフィックが増加し、社内のネットワーク帯域やゲートウェイを圧迫しているケースが多く見受けられます。

そして4点目に、働き方改革や昨今の情勢により、テレワークが普及したことによるトラフィック増加が挙げられます。多くの企業において、VPN接続により社内のシステムにアクセスする仕組みを確立されています。便利な一方で、VPN端末にアクセスが集中し、ネットワークが不安定になったり、業務アプリケーションへの接続が遅延するといったトラブルが多く発生しています。

トラフィック増加に対して取るべき3つのアクション

社内でトラフィック増加が疑われる場合、放置することでネットワーク障害による被害が起こることが考えられます。ここでは、トラフィック増加に対処する方法を3つご紹介します。

1.トラフィック増加を迅速に検知

まずは、トラフィック増加をすばやく検知できることが重要です。ただし人的リソースは限られており、常時人手で監視するのは現実的ではありません。迅速に検知するためには、たとえばツールを用いて、基準となるしきい値を設定し、しきい値違反があった場合にアラートを発報する仕組みが挙げられます。

2.トラフィック増加の原因調査

トラフィック増加のおもな要因については前述しましたが、より正確に探るため、どのような通信が原因で増加しているか調査する必要があります。具体的には、いつ・どこから・どこへ・どのような通信を・どれくらいの量していたか、といった通信の詳細を確認します。社員が無駄な通信をしていないか、業務時間外の怪しい通信はないか、といった調査も合わせて実施します。

3.トラフィック増加の傾向や帯域の見直し

トラフィック増加が一時的なものであるか、頻発しているのか確認します。一時的なものであれば、原因を究明して再発防止を考えれば問題ないですが、頻発している場合、契約帯域自体を見直すことも検討すべきです。不要コスト発生を避け、適切な帯域幅を見極めるためには、帯域利用状況の正確な把握が不可欠です。

トラフィック増加の原因調査をマウス操作で実現する方法

トラフィック増加の検知や原因調査はとても重要ですが、次のような課題もよくお聞きします。

「日頃の業務が忙しく、問題が表面化するまでトラフィック増加に気づけない」
「トラフィック増加が判明しても、原因となる通信の調査まで行うのは難しい」

そこで以下では、ほぼマウス操作だけで簡単に実現するツールをご紹介します。

通信の内訳(IPアドレスやアプリケーション情報など)も含めた解析を行うために、多くのルーター・スイッチなどに搭載されているNetFlow・sFlowなどのフロー技術を活用する方法があります。ManageEngineがご提供している「NetFlow Analyzer」も、そのような技術を手軽に活用するツールです。3段階のしきい値のアラート機能によりトラフィック増加の予兆を迅速に検知するほか、通信の内訳もわずか4クリックほどで簡単に可視化できます。

通信の内訳(IPアドレスやアプリケーション情報など)を簡単に可視化するNetFlow Analyzer

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