ネットワークにおける「遅延」とは?

ネットワークにおける「遅延」とは、ネットワークを利用した際に、一時的に操作が遅くなったり、重くなったりすることを意味します。

例えば、自社や顧客のネットワークを管理している方で、ネットワークのユーザーから以下のような声を聞くことはありませんでしょうか。

  • ファイルサーバーへの接続がいつもより遅い
  • インターネット上のwebサービスが遅い

ネットワークに遅延が発生すると、ユーザーはこのような事象を経験します。

遅延が発生しない安定したネットワークの提供は、ネットワーク管理者の使命であり、ビジネスを下支えする重要な業務です。そのため、ネットワークに遅延が発生した際に備え、迅速に原因を特定できる体制を築いておく必要があります。

しかし、一般的に遅延の原因はさまざまで、社内のネットワーク管理者がすべて調査することは困難です。このページでは、いくつかの遅延原因を取り上げ、その中から、社内ネットワーク帯域に原因がありそうな場合にフォーカスした調査手順を紹介します。

よくある遅延の原因

ネットワークで発生する遅延には、様々な原因があります。

その中には、ネットワークの管理者自身が原因を発見して自社で改善できるものもあれば、そうでないものもあります。以下では、ネットワーク遅延の原因として考えられる3つのポイントを紹介します。

◆接続先のパフォーマンス低下

ユーザーがネットワークを介して利用するサービスのパフォーマンスが低下していることが原因のネットワーク遅延です。例えば、社内サーバーがユーザーからのリクエスト処理に時間を要していたら、ユーザーは「遅い」と感じます。

またインターネット経由でwebサイトを閲覧したり、webサービスを利用したりする場合、それらのシステムが構築されているサーバ―のリクエスト処理に時間を要する場合も、ユーザーは「遅い」と感じます。

◆ネットワーク帯域のパフォーマンス低下

通信を行う際にパケットが通過するネットワーク帯域に輻輳が発生している場合でも、ネットワーク遅延が発生します。ネットワーク帯域は大きく分けて、社内ネットワークと外部ネットワークに分けられます。輻輳が社内ネットワークで発生している場合は輻輳の原因特定まで行えるケースが多いですが、外部ネットワークはプロバイダーやキャリアなどが構築している場合が多く、輻輳の有無をはじめとした調査が難しいケースがほとんどです。

※当ページでは、この「社内ネットワーク帯域に問題がありそうな場合」にフォーカスした原因特定手順を紹介します。

◆クライアントPCのパフォーマンス低下

通信先のサーバーから帰ってくるデータをクライアントPCで処理する際に、クライアントPCのパフォーマンスが低下している場合、ネットワークが遅いと感じます。

主にはwebサイトの画面表示が遅い、などの事象が発生します。

遅延原因の特定手順

ここからは、トラフィック可視化ツール「ManageEngine NetFlow Analzyer」を活用し、社内ネットワーク帯域に問題がありそうな場合の原因特定手順を紹介します。

ManageEngine NetFlow Analzyerは、フロー技術を活用し、ネットワークトラフィックについて「いつ・誰が・どんな通信を・どのくらい行ったか」という可視化をマウス操作で実現するソフトウェアです。

1,社内ネットワークに輻輳が発生していないか確認

以下の画面では、NetFlow Analyzerで監視しているネットワーク機器のインターフェースについて、それぞれの帯域使用率などを一覧します。 まず、こちらの画面で社内のネットワーク帯域に輻輳が疑われる動きがないか確認します。

受信/送信使用率に問題がなさそうな場合

>>遅延の原因が社内ネットワーク以外にある可能性が高いです。遅延を報告しているユーザーのPCや、各プロバイダーへ調査を依頼しましょう。

受信/送信使用率に問題がありそうな場合

>>遅延の原因が社内ネットワークにある可能性があります。このまま、NetFlow Analyzerを利用して、調査を進めます。

帯域使用率が高い時間帯のトラフィックを可視化

上記画面で問題がありそうなレコードを選択すると、そのインターフェースを通過するトラフィックを可視化していくことができます。

主には、トラフィックについて「いつ・誰が・どんな通信を・どれだけ行ったか」という情報をマウス操作で分析していきます。

例えば、アプリケーション別のトラフィック量であったり、通信の送信元/IPアドレス別のトラフィック量などをマウス操作のみで分析できます。

アプリケーション別のトラフィック量

送信元IPアドレス別のトラフィック量

こういったトラフィックの詳細情報をもとに、輻輳が発生していた時間帯に帯域を占有していた通信を特定していきます。特定の社員が多量の通信を発生していた場合は、NetFlow Analyzerで送信元IPアドレスまで特定できるため、誰のPCからの通信か瞬時に特定できます。

インストール不要な体験サイト

ManageEngineのトラフィック可視化ツール「NetFlow Analyzer」では、ツールの使用感を確認できるGUIベースのサイトを提供しております。制限はありますが、実際に操作いただくことも可能です。

インストールや設定は一切必要ないので、お気軽にお試しください。

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