クラウド監視とは？今までと何が違う？
クラウド監視とは、企業が契約するクラウドサービスの稼働状況を監視すること、また、IaaSやPaaSなどのクラウドサービス上のクラウドサーバーやクラウドアプリケーションの監視をすることを指します。
クラウド監視でこれまでのオンプレミスネットワーク・オンプレミスシステムの監視と最も異なる点は「リソースが管理範囲内に存在しない」点です。
オンプレミスシステムは、サーバーやネットワーク・ストレージなどの物理環境から、サーバー内で稼働するOS・ミドルウェア・アプリケーションなど、すべてを自社で管理して監視する必要がありました。
しかし、クラウドを導入した環境では、クラウドサービスとして提供されているインフラ部分の管理責任はクラウドサービスプロバイダー側にあります。このため、サービスの利用者はクラウドインフラ部分の運用管理を行う必要はありません。
これは、クラウドサービス側で何らかの問題が発生したとしても手出しができない状況であるとも言い換えることができます。クラウドサービス側で何らかの障害が発生した場合、利用者側ではどうすることもできず、クラウドサービスの復旧を待つしかありません。
ただし、インフラ部分は運用管理する必要がないものの、IaaSの場合はOS以上、PaaSの場合はアプリケーション以上は利用者が自由に使用できる部分となるため、管理責任も利用者の自己責任となります。そのため、クラウド上にデプロイしたサーバーやアプリケーションを監視するための体制を整えることが大切です。
クラウドでユーザーが管理すべき範囲を示した図。左からIaaS・PaaS・SaaS
クラウド活用はメリットばかりではない？
クラウドサービスの導入は、柔軟なリソース配分やスモールスタートのしやすさからメリットに注目が集まりがちですが、監視すべきリソースが分散し、監視の負荷が増大しがちであることを忘れてはいけません。
システムが利用できないなどの問題が発生した場合に「長い時間をかけて社内のネットワークなどを調査をしたのに、結局クラウドサービス側の問題だった……」というような状況に陥らないためにも、クラウドインフラの稼働状況を把握する体制を作るとともにクラウド上にデプロイしたサーバーやアプリを監視し、なおかつ社内のネットワークやシステムの監視は継続する必要があります。
クラウドのメリットを存分に活かすため、クラウド導入のデメリットとなる監視負荷を低減し、クラウド監視を効率化することが非常に重要です。
特に、一部をクラウドサービスに移行しており、既存のオンプレミスシステムも並行して利用している「ハイブリッドクラウド」の状態では、注意が必要です。
ハイブリッドクラウド環境では、自社内で管理できる範囲とそうでない範囲が明確に分かれます。そのため、システムが何らかの原因で使用できなくなった場合に、原因が社内側か、またはクラウドサービス側なのかをすぐに特定することがより重要になります。
オンプレミス側は既存のネットワーク・サーバーの監視ツールを引き続き使用し、クラウドサービスの監視はクラウドプロバイダーが提供するツールを使用するというような状況になると、システム全体の状況を一度に確認することができません。問題が発生した場合にどこに原因があるのかを確認するためには監視ツール間を行ったり来たりする必要があり、状況把握や原因調査に時間が掛かる原因となります。
このような場合のクラウド監視には、オンプレミスシステムとクラウド監視の両方に対応する監視ツールを使用することがお薦めです。オンプレミス・クラウドの両方を一度に監視することで監視負荷の増大を防ぎ、効率的に監視することができます。このような運用監視を統合監視と呼びます。
効率的なクラウド監視を実現するツール
ManageEngineでは、ネットワーク統合監視ツール「OpManager」を提供しています。 OpManagerは、クラウド上のサーバーやサービス*の他、物理サーバーやネットワーク機器などをマルチベンダーで管理・監視できます。 また、クラウドサービスの管理機能も利用状況やコストの可視化、リソース管理やIaaSの操作自動化などの機能をご用意しています。 *APMプラグインオプション利用時
その他、汎用性の高いSNMPやWMIなどのプロトコルを使ったパフォーマンス監視、可視化のためのマップ機能などもオプション無しにご利用いただけます。 低価格で誰でも使えるGUIが特徴で、特別な知識や経験がなくてもすぐにネットワーク統合監視を始めることができます。無料でもご利用いただけますので、効率的なクラウド監視ツールをお探しの際には是非OpManagerをご検討ください。
クラウド環境をわかりやすく可視化して管理