APMとは?
APMとは、Application Performance Managementの頭文字をとった略語で、一般的にはアプリケーションやシステムの性能を管理・監視することを指し、アプリケーションパフォーマンス管理とも言い換えられます。
APMでは、アプリケーションやシステムの応答時間を調査することや、アプリケーションを構成するさまざまな要素のパフォーマンスを調査することなどにより、アプリケーション全体の稼働状況を把握します。
従来の監視のようにネットワークやシステム・アプリケーションの構成要素を個別に1つ1つ監視するだけではなく、システムの縦割り監視などを取り入れる場合もあります。
APMがビジネスに与える影響
アプリケーションやシステムのパフォーマンスを細かく分析できるAPMには、ビジネスに非常に重要なメリットをもたらします。しかしその一方で、デメリットも存在します。
メリット1

ユーザー損失の防止
Google社の調査によると、ページの表示速度が0.5秒遅くなるとアクセス数が20%低下すると言われています。また、コンピュウェア社の調査によると、Webサイトに問題ある場合、ユーザーの30%は競合他社のサイトにアクセスするといわれています。
ユーザーはシステムの「遅さ」に敏感で、すぐにサイトから離脱してしまいます。また、離脱するだけならまだしも、競合のサイトに流れていくのです。これは、WebサービスやECサイトにとっては致命的と言えます。ユーザーが離脱するようなサービスやシステムは直ちに改善し、ユーザーの損失を防ぐことが重要です。
メリット2

障害対応を迅速化
システムやアプリケーションを縦割りで監視することにより、とある操作の遅延の原因がどの処理なのかを紐付けて明らかにすることが可能です。
APM導入により問題の原因調査の時間を削減し、すぐさま対処に取りかかることができます。
デメリット1

アプリケーション管理者の工数を増やす
アプリケーションの管理・監視とは、アプリケーションやサービス内部で発生した情報を分析して状況を把握することだとも言い換えられます。
これには、管理対象のアプリケーションに対する知識や、得られたデータを元にどのような状況にあるのかを分析するためのスキルが必要になる場合があります。
APM によりアプリケーション管理部門に難題を要求し、工数を増やしてしまうおそれがあります。
デメリット2

コストが高い
アプリケーションのパフォーマンスデータ収集や分析を、APMに特化したツールを導入することで補うことができます。
近年のAPM ツールは、アノマリ(異常)や振る舞い検知、機械学習などの技術を導入することにより、より精度の高い分析能力があります。
しかし高機能なツールはコストがかさむ場合が多いと言えます。
システムの複雑化によりAPMの需要も増加
システムやアプリケーションは、近年のWebシステムの多様化やクラウド移行・マイクロサービス化など、話題に事欠くことがない、成長著しい分野であると言えます。
このシステム環境の多様化や複雑化は、管理を難しくする原因となり、
「システムが遅いと言われたが、原因がどこにあるかさっぱり分からない…」
「システム遅延の対策を打ったが、効果が無い…」
などの声を生む原因となります。
米・Aberdeen社の調査によると、ページの表示速度が1秒遅くなると
コンバージョンが7%低下し、
顧客満足度は16%低下する
と言われています。
Webサービスを提供している場合は、アプリケーションのパフォーマンスを常に維持することで、アプリケーション運用管理の効率化やユーザー満足度の向上にも繋げることができます。
社内システムなどの場合においても、遅いアプリケーションで社員のイライラが増えると、業務の効率も低下することでしょう。
今、様々な業界において、APMは非常に重要な課題となっています。
APMとオブザーバビリティ(可観測性)の違い
近年、APMと並んでオブザーバビリティ(Observability/可観測性)という概念が注目されています。
両者は混同されがちですが、考え方に違いがあります。
APMは事前に定義したパフォーマンス指標を中心に監視し、問題の検知と可視化を行う仕組みです。
一方、オブザーバビリティはメトリクス・ログ・トレースを横断的に活用し、未知の問題に対しても「なぜ起きたのか」を探索できる状態を目指す概念です。
マイクロサービスやKubernetesが普及した現代では、従来型のAPMでは複雑な依存関係を追いきれないケースも増えており、APMをオブザーバビリティの一部として位置づける考え方が主流になりつつあります。
国内のAPM/オブザーバビリティ市場は2023〜2028年度の年平均成長率が21.6%と予測されており、AIによる異常予測の自動化も加わり、ツールの高度化が急速に進んでいます。
ただし、高機能なツールほど導入コストや運用の複雑さが増す傾向もあり、「何から始めればよいかわからない」という声も少なくありません。
APMを手軽にはじめられるツール
ManageEngineが提供するApplications Managerは、APMのデメリットである「知識が必要」「コストが高い」を覆すパッケージソフトウエアです。
年間33.7万円~で、サーバーOS・Webサーバー・アプリケーションサーバー・データベースを設定いらずで可視化します。
100種類以上のアプリケーションやサーバーをApplications Managerに追加できるため、管理したいアプリケーションすべてをApplications Managerに集約し、担当者の人数が少なくても簡単に管理できます。
SaaS型のAPMツールを探している方は、Applications Managerの姉妹サービス「Site24x7」もおすすめです。
まとめ
APM とは…
Application Performance Management(アプリケーション性能管理)のこと。
アプリケーションやシステムのパフォーマンスを細かく分析し、性能低下を防止するためにおこなう。
アプリケーション性能の低下はユーザーの満足度に大きく影響する。APM を実施し、ユーザーに影響を及ぼす前に対策すべき。
APMに関するよくある質問
APMとは何ですか?
APM(Application Performance Management)とは、アプリケーションやシステムの応答時間・パフォーマンスを継続的に監視・管理する手法です。構成要素を個別に監視するだけでなく、縦割りで監視することでシステム全体の稼働状況を把握します。
APMを導入するとどのようなメリットがありますか?
主に2つのメリットがあります。①ユーザー損失の防止:ページ表示が0.5秒遅くなるだけでアクセス数が20%低下するとされており、APMで性能劣化を早期検知することでユーザー離脱を防げます。②障害対応の迅速化:縦割り監視により遅延の原因箇所を特定しやすくなり、対処までの時間を短縮できます。
APMのデメリットや導入時の注意点は何ですか?
主に2点あります。①管理工数の増加:アプリケーションの内部データを分析するための専門知識やスキルが必要になります。②コストの問題:高機能なAPMツールほど費用が高くなる傾向があります。ただし、ManageEngineのApplications Managerのように年間33.7万円から導入できる低コストなツールも存在します。
なぜ今APMの需要が高まっているのですか?
クラウド移行・マイクロサービス化・Webシステムの多様化によってシステム構成が複雑化し、パフォーマンス低下の原因特定が困難になっているためです。Aberdeen社の調査では、表示速度が1秒遅くなるだけでコンバージョンが7%、顧客満足度が16%低下するとされており、APMの重要性が増しています。
APMツールを選ぶ際のポイントは何ですか?
「導入のしやすさ」「対応アプリケーションの幅広さ」「コスト」の3点が重要です。たとえばApplications Managerは簡単な設定で100種類以上のアプリ・サーバーを可視化でき、少人数でも運用可能です。SaaS型を希望する場合はSite24x7のようなサービスも選択肢になります。