ネットワークに異常発生!原因は?

「原因は不明だがネットワークが遅い」というネットワークの異常状態はしばしば発生します。また、その異常にも「通信はできているが、なんとなく遅い気がする」程度から「ネットワークが突然止まってしまって何もできなくなってしまった」まで様々な度合いがあります。

多くのサービスがネットワークの安定稼働を前提として提供されている昨今。ネットワークが機能しなくなることは、日々のネットワークを前提とした生活に支障をきたすだけに留まらず、企業のビジネスチャンスの損失や信頼低下など、さまざまな分野で悪影響を及ぼす可能性がある重要な問題です。 また、単にネットワークの異常と一言で言っても、その発生原因は多岐に渡るため、原因特定が難しくなる場合があります。

ここでは、ネットワークに異常が発生した場合に、どのような原因が考えられるのかと、それぞれの場合の対処方法を簡単にご紹介します。

ネットワーク異常の原因

 

ネットワーク機器の故障

ネットワークに繋がらなくなった場合の一番単純な原因は、スイッチングハブ(スイッチ)やルーターなどのネットワーク機器やLANケーブルなどの物理装置に異常が発生している場合です。

特に、スイッチやルーターが故障すると、その機器の配下に接続された全てのPCやサーバー、その他にもプリンターやIP電話など、全ての機器がネットワーク接続できず使用不可となってしまいます。

ネットワーク機器の故障の場合、故障箇所が特定できたら機器に点灯しているランプなどの意味を確認します。ランプから原因がわかった場合はお使いの機器の説明書に従って対処を施しましょう。

ランプや取扱説明書などを見ても原因が不明な場合は、スイッチやルーターを再起動し、起動後に接続ができるようになるか確認します。

同一のネットワークを使用している他の機器がネットワークを使用可能かも確認しましょう。同一ネットワーク内の他の機器がネットワークを使用可能な場合は、有線接続の場合はLANケーブルを交換したり、端末側の問題を疑います。詳しくは「クライアント端末側の問題」の項をご参照ください。

人的ミス

ネットワーク機器の設定ミスやケーブル配線の間違えなど、ネットワーク機器の設定や配線を1つ間違うだけで、配下に接続された端末は意図通りにネットワーク接続できなくなってしまう可能性があります。

設定ミスや配線間違いによるネットワーク障害は、機器が完全に故障しているわけではないため一見しただけでは原因箇所がわかりにくくなりがちです。 障害発生から調査や原因特定に時間が掛かり、ネットワーク障害が長引きやすくなります。

人的ミスによるネットワーク異常が疑われる場合は、ネットワークに異常が発生する直前に実施した機器の配線変更や設定変更が行われたかを確認しましょう。

ネットワーク構成に変更が行われた場合、その際に変更された箇所に原因がある可能性が高いと言えます。

ネットワーク輻輳

同一のネットワーク回線で一度に送受信できるデータサイズには上限があります。複数のユーザーが同じネットワークを利用する状況で、一人のユーザーが一度に大容量のデータを送受信した場合、回線がそのデータの送受信でいっぱいになり、そのネットワークでは他のユーザーが通信できない状況となります。これをネットワークの輻輳(ふくそう)と言います。

誰がどれくらいネットワーク回線を使用しているかはわかりにくい上に大容量の通信が完了するとネットワークが利用可能な状況に戻るため、輻輳が原因のネットワーク障害は、原因がなかなか特定できずに調査が難航することがあります。

突発的に発生し、何も対処をしなくてもいつの間にかネットワークの異常が解決しているようなネットワーク異常の場合、ネットワークの輻輳が疑われます。

同一ネットワークを使用しているユーザーがいる場合は、動画や画像の転送など、大容量の通信をしていたかを確認してみましょう。また、同一ネットワーク内のコンピューターが同じ時刻にOSアップデートやソフトウェアアップデートなどをしていた場合などにも輻輳状態となることもあります。

輻輳が原因と考えられるネットワークの異常が頻発する場合は、ネットワーク帯域の拡張も検討します。

サービス側に障害が発生している

インターネットサービスプロバイダ側の障害など、使用しているサービス側に問題が発生している場合にもネットワークが利用不可となる可能性があります。

また、クラウドサービスやアプリケーションなどに不具合が発生している場合にも、サービスにアクセスしようとしたWebブラウザの画面がエラーを表示することがあります。

サービス側の障害が疑われる場合は、スマートフォン等の携帯電話回線など、別のネットワークを使用してインターネットやサービスに接続可能かを確認することで、端末側の問題かサービス側の障害かを切り分けることが可能です。

クライアント端末側の問題

同一ネットワークに接続された他の機器では問題無く通信ができているにもかかわらず、1つの端末でのみネットワークが遅く感じられることがあります。

さまざまな原因が考えられますが、多い原因の一つとして、端末側のパフォーマンスの低下が考えられます。 CPU使用率、メモリー使用率が高いまま下がらない高負荷状態になっていないか、ディスク使用率が高く空き容量が少なくなっていないかなどを確認しましょう。また、端末を再起動することで改善する場合もあります。

 

ネットワーク異常を早期発見して解決するには?

ネットワーク異常の発生原因を素早く特定するには、ネットワークを可視化して、障害発生と同時にネットワーク構成図に原因箇所が表示されるようなシステムを構築しておくと、どこに原因があるのか、または原因がこちらにない(サービスプロバイダ側の問題など)のかなど、原因箇所を素早く特定することが可能になります。

スイッチやルーターなどのネットワーク機器やクライアント端末、サーバー、システムの状態を簡単に監視して可視化するためには、ネットワーク監視を自動化し、マップ化できるツールを導入することが一番の近道です。

ManageEngineでは、国内でNo.1のネットワーク統合監視ツール*「OpManager」を提供しています。 OpManagerは、スイッチやルーターなどのネットワーク機器や物理サーバーや仮想環境、ファイアウォールやプリンターなど、ネットワーク情の様々な機器をベンダーにかかわらず管理・監視できます。 ICMP(Ping)やSNMPやWMIなどのプロトコルを使ったパフォーマンス監視、可視化のためのマップ機能などもオプションなしにご利用いただけます。

ネットワークの監視に関する知識がない方でも操作が可能で、無料でも容易に運用できるのが特徴です。 ネットワーク異常を早期発見するためのソリューションをお探しの場合は、是非「OpManager」の概要や機能詳細をご覧ください。

*ミックITリポート2019年4月号「中規模・小規模向けサーバ・ネットワーク統合監視ソフトウェア市場動向」より

ネットワークをわかりやすく可視化して異常を発見

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