VMwareのリソース管理方法とその目的とは?

企業のサーバー・ネットワーク環境では、サーバーリソースの利用を効率化するために、仮想化技術が頻繁に利用されます。「VMware ESX/ESXi」や「VMware vCenter Server」などはその実現ソフトの1つです。

これらの仮想化ソフトを利用すれば、柔軟な環境構築が可能です。しかしこの柔軟性ゆえに、ホストのキャパシティを考慮せず仮想化環境を運用してしまうケースがしばしば存在します。

仮想ホストのリソースを効率良く使用して仮想化環境を運用するためには、仮想ホストのリソースを正しく管理することが大切です。

ここでは、仮想化環境の構築にVMware製品を用いている場合に、vSphereでサーバーリソースを管理する方法についてご紹介いたします。

 

仮想リソースをvSphereから管理するには?そのポイントは?

ESXiホストや各VM(仮想マシン)のリソースをvSphere Client上から確認するには、[監視]タブから[リソース割り当て]をクリックします。

ここからホストのリソースやVMに割り当てられているCPUやメモリー等を確認することが可能です。

仮想化環境の運用において注意すべき項目であるメモリーの割り当てについてもここから確認可能です。ホストのメモリー、VMに割り当てたメモリーについて随時確認し、使用状況と割り当てに整合性があるかを把握するようにしましょう。

仮想化環境の管理においてvSphere上から確認すべき代表的な項目を以下に挙げます。

割り当て最低限度

「割り当て最低限度」とは、ホストのメモリーリソースが全て使用された状態にある場合にVMが使用できる最低限のメモリー量です。

仮想ホストの基盤となる物理マシンの上限を超えた割り当てを各VMに行っている「オーバーコミット」状態となっている場合に、各VMがメモリーリソースを上限まで使用してメモリー不足に陥った際、各VMにこの値に基づいてメモリーの確保を行います。

当然、割り当て最低限度分のメモリーのみしか使用できない各VMのパフォーマンスは低下するため、メモリー不足が発生しないように仮想環境を運用する必要があります。

各VMのメモリー使用量に注意し、ホストメモリの欄に記録されている「割り当て最低限度」が小さくなりすぎないように各VMの割り当てメモリーや、ホスト内に作成するVMの数を管理しましょう。

メモリスワップ

「メモリスワップ」とは、仮想ホストでメモリー不足が発生した場合等に、VMのメモリーをデータストアにあるスワップファイルに移動した量を表します。

VMがデータストア内のスワップファイルを参照する場合、処理速度がオンメモリよりも遥かに低下し、ボトルネックとなります。

スワップが多く発生していると見られる場合、各VMのメモリー割り当てや運用方法を見直しましょう。

 

仮想環境のリソースをより手軽に管理する方法

これまででご紹介したとおり、vSphere Clientを使用することでVMware製品の仮想ホストやVMに割り当てられたリソースを確認して管理することが可能ですが、監視対象の装置の台数が増加するにつれて、その1つ1つを手動でそれぞれ監視することは手間がかかり、管理の負荷が増大していきます。

より効率的に仮想化環境内のリソースを確認して管理するには、自動でvCenter ServerやESXiホスト、仮想マシンのリソース状況やパフォーマンスデータを収集して解析するツールを使用するのがお勧めです。

ManageEngineが提供する統合監視ツールである「OpManager」は、VMwareのAPIを利用してvCenter ServerやESXiホスト、仮想マシンのパフォーマンスデータを自動で監視し、機器のステータスが一目で分かるように可視化します。VMware製品のほか、Hyper-VやXen等の他ベンダーの仮想環境、Windows/Linuxサーバー、スイッチ監視、ルーター監視、ポート監視、アプリケーション監視、イベントログ監視機能などが、Webベースのわかりやすい画面で管理できます。ネットワークやサーバーの監視に関する知識がない方でも操作が可能で、容易に運用できるのが特徴です。

VMwareの仮想環境のリソース管理の効率化や、仮想化環境のパフォーマンス最適化の方法をお探しの場合は、是非「OpManager」の概要や機能詳細をご覧ください。

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