AI駆動のインシデント管理で、迅速で正確な優先順位付けが可能に

ServiceDesk PlusのAI機能でインシデント優先順位を自動化

インシデント管理において優先順位付けは非常に重要です。これまでは、サービスデスク担当者の経験値や自社ルールに基づいて優先順位を判断することが一般的でした。しかし、経験が浅い担当者の場合は判断が難しい場合もあり、ルールベースの対応では複雑なインシデントを十分に処理できないこともあります。

このような課題を解決できるのが、AIを活用したインシデント管理です。ServiceDesk Plusに搭載されたAIアシスタント「Zia」は、過去のデータやインシデントの内容を分析し、適切な優先順位を自動的に判定します。これにより、経験や属人性に頼ることなく、迅速で的確なインシデント対応を実現できます。

* 2025年4月現在:AI機能は「米国もしくは英国データセンター」かつ「設定言語が英語」の環境でのみ利用可能です。AI機能の詳細は、グローバルページ(英語)をご覧ください。

AIによるインシデント優先順位付けの最適化:重大な問題を見逃さない仕組み

AIアシスタント「Zia」とは?

Ziaは、ManageEngine ServiceDesk PlusおよびZoho Deskに搭載されたAI駆動の仮想アシスタントです。自然言語処理や過去のチケットデータ分析を活用して、インシデントを自動で分類・優先度付けする機能を備えています。

<主な機能>

チケットの優先順位付け
  • 影響度(Impact)や緊急度(Urgency)に基づいて、チケットの優先順位を自動的に設定します。
  • 条件ベースの「ビジネスルール」や「優先度マトリックス」を使用して優先度を決定します。
チケットの分類とルーティング
  • AIがチケットのカテゴリを分類し、適切な技術者やグループに自動的に割り当てます。
  • 技術者の専門知識と可用性に基づいてチケットを自動割り当てします。
感情分析
  • 会話の感情的なトーンを予測し、ポジティブ、ニュートラル、ネガティブに分類します。
  • 感情スコアと適切な絵文字を会話に付与し、技術者がユーザーの感情を即座に把握できるようにします。
承認の自動化
  • 承認者からの返信メールを解釈し、承認プロセスを自動化します。
  • 独自のML(機械学習)ベースの承認予測またはChatGPT駆動の予測を選択できます。
テンプレート提案
  • リクエストの編集時や、サービスからインシデントへの変換時に適切なテンプレートを提案します。

このようにMLモデルによって分析された履歴をもとに、受信チケットに適切な優先レベルを提案します。

Ziaを活用したAI駆動のインシデント管理によって、「インシデント対応の迅速化」「リソースの最適な配分」「効率的なサービス運用」を実現しやすくなります。サービスデスクは効率性を高めつつ、より高品質なサポートを提供しやすくなります。

>>Ziaについて知りたい方はこちら(英語)

「影響度×緊急度」の評価で、最適なインシデント対応

インシデントの優先順位を適切に設定するには、「影響度(Impact)」と「緊急度(Urgency)」の正しい評価が不可欠です。

影響度(Impact)…システムや事業全体に及ぼす範囲や規模を定義

例:社内全員が使用不能になる障害か、あるいは特定部門のみで発生している問題か。

緊急度(Urgency)…インシデント対応を要する時間的猶予の短さ

例:即時復旧を要する障害か、あるいは数日後でも対応が可能か。

ServiceDesk PlusのAIアシスタント「Zia」は、これらの要素を解析し、影響度と緊急度のスコアを総合的に判断して優先度を自動算出します。その結果、重要なインシデントを見逃さず、最適な順序で対応できるようになります。

AIの導入により、インシデント分類の正確性向上、ビジネスインパクトの最小化、SLAの順守が可能となり、サービスデスクの対応品質を大幅に向上させることが可能です。