ログ管理システムとは?
ログ管理システムとは、PC端末やサーバー、ネットワーク機器などのITシステムが出力するログ(操作や通信などの記録)を、収集・保管・分析するためのツールです。手作業では管理しきれない大量のログを一元的に扱い、障害対応やセキュリティ監視、監査・コンプライアンス対応に役立てることを目的とします。
ただし、「どのログを、どのような目的で扱うか」によって製品の系統は分かれます。自社がどの系統を必要としているかを見極めることが、製品選定の出発点になります。
ログ管理システムは大きく2種類に分けられる
ログ管理システムは、主に何を対象として監視したいかによって、以下のように大きく2種類に分けられます。
統合ログ管理型
サーバーやネットワーク機器のログを扱うシステムです。WindowsイベントログやSyslog、ファイアウォールやルーターなどのログを集約し、セキュリティ監視・障害対応・監査対応に活用します。
PC操作ログ管理型
従業員のPC操作を記録するタイプのログ管理システムです。勤怠管理・内部不正・情報漏えい対策を目的とし、ファイル操作やアプリ起動、USB接続、印刷といった端末上の操作証跡を収集・管理します。
目的が「サーバーやネットワーク機器の状態・セキュリティを把握したい」なら前者、「従業員PCの操作を証跡として残したい」なら後者が中心になります。本ページで扱うのは前者の統合ログ管理システムです。
ログ管理システムを導入する主な目的とは?
ログ管理システムを導入しログを管理・監視する目的は、大きく3つに分かれます。
障害・トラブルの原因調査
サーバーやネットワーク機器に障害が起きた際に、「どのシステムで、いつ、何が起きたのか」を調査しないと、原因特定や再発防止が行えません。ログ管理システムは、複数の機器のログを時系列で突き合わせ、状況把握・原因特定を行うために活用されます。
セキュリティ監視・脅威検知
ログ管理システムは、ログのセキュリティ面から監視し、不正アクセスや不審な操作の兆候をいち早く検知するためにも活用されます。そのため、複数のログを関連付ける機能や、不審な挙動を検知した際にアラートを発報する仕組みなどが備わっている製品があります。
監査・コンプライアンス対応
政府や業界団体が策定した法令やガイドラインでは、「ログを保管・管理していること」がシステム要件として求められる場合があります。ログ管理システムは、アクセス履歴や操作の証跡を保管し、評価時・監査時に「誰が・いつ・何をしたか」を提示できる状態にしておくために導入されます。
手作業でのログ管理には限界がある
ログ管理は、専用のツールを導入せずに行うことも可能ですが、手動管理には限界があります。
- ログは複数の機器に分散され、横断的に調査するには多大な時間を要する
- 日々出力されるログは膨大で常時監視し異常を見つけることは現実的ではない
- 社内規定や外部の基準で一定期間のログの保存を求められるが、容量が足りなくなる
- サーバーなどの標準仕様で古いログから自動で上書き・削除される場合があり、必要なログを保管し続けられない
そのため、収集から保管・検索・分析までを効率化・自動化するログ管理システムが必要になります。
ログ管理システム選定の際に見るべきポイント
ログ管理システムは、製品によって対応範囲や機能、料金体系が大きく異なります。導入してから「必要なログが取れない」「想定以上のコストがかかる」とならないために、選定前に自社の要件を整理しておくことが重要です。ここでは、確認しておきたい5つのポイントを紹介します。
対応しているログの種類・範囲
最初に確認すべきは、「自社が管理したいログに、その製品が対応しているか」です。ここがクリアできないと、他の機能がどれだけ優れていても要件を満たせません。例えば、以下のような管理対象が考えられます。
- WindowsサーバーのイベントログやLinux/Unixのログ
- ルーターやファイアウォールなど、ネットワーク機器のSyslog
- データベースやWebサーバーなど、アプリケーションのログ
- AWSなどクラウド基盤のログ
導入形態(オンプレミス型・クラウド型)
次に、収集したログをどこに置き、どう運用するかを確認します。導入形態は大きくオンプレミス型とクラウド型に分かれます。
オンプレミス型:自社が用意したサーバーに製品を導入して運用する形態です。ログを自社の管理下に保持できるため、社外に出したくない機密性の高いログを扱う場合や、既存のセキュリティ要件・ネットワーク構成に合わせて運用したい場合に適しています。
クラウド型:事業者がクラウド上で提供するサービスを利用する形態です。自社でサーバーを構築・保守する必要がなく、初期の導入負担を抑えて始められます。運用の手間を軽くしたい場合に検討候補になります。
セキュリティ機能(相関分析・アラート)
ログの保管・検索だけでなく、セキュリティ監視にも活用したい場合は、異常検知・アラートの機能があるか確認が必要です。
例えば、複数の機器やログ種別を横断して関連付けて分析する相関分析の機能があれば、単一のログだけでは見えない、不審な挙動を捉えられます。また、あらかじめ定めた条件や不審な挙動を検知した際に、管理者へ即座に知らせるリアルタイムアラートの機能なども有用です。
長期ログ保管に伴うコストの見通し
監査やコンプライアンス対応では、ログを一定期間保管し続ける必要があります。この際、見落とされがちな点は、「保管するログの量や期間によって料金がどう変わるか」です。
料金の決まり方は製品によって異なります。保管するデータ量に応じて料金が変わる体系の場合、ログが増え続けるだけ費用も上がります。一方、管理する対象(機器やサーバーの数)で料金が決まる場合もあります。
ログ管理システム導入の要件として、「数年分のログを保管する必要がある」「今後ログ量が増える見込みがある」場合は、料金体系が何に連動するかを確認しておくと、長期的なコストを見通しやすくなるでしょう。
コンプライアンス基準に対応したレポート機能
ログ管理システム導入の目的として、法令や業界基準への対応が含まれる場合は、求められる基準に沿ったレポートを、どれだけ手間なく生成・出力できるかが重要です。例えば、以下のような機能があるか確認が必要です。
- レポートやダッシュボードで、必要な情報を分かりやすく把握できるか
- PCI DSSやISO 27001などの主要な基準に対応した、レポートが用意されているか
- 監査や定期報告に使うレポートを、スケジュールに沿って自動で出力・配信できるか
レポートテンプレートや自動生成の仕組みが揃っている製品と、そうでない製品とでは、監査対応や定期報告に要する手間が大きく変わります。監査対応などが求められる場合は、レポート機能の充実性を確認しておくとよいでしょう。
統合ログ管理システム「EventLog Analyzer」
統合ログ管理システム「EventLog Analyzer」は、サーバーやネットワーク機器のログを一元的に収集・保管・分析する統合ログ管理システムです。ここまで紹介した選定ポイントに沿って、主な特長を紹介します。
あらゆるログを一元管理
Windowsサーバーのイベントログ、Linux/Unixやネットワーク機器のSyslog、データベースやWebサーバーなどのアプリケーションログ、AWSなどのクラウドログ、さらに任意のテキスト形式のログまで、幅広いソースに対応します。
オンプレミス型で、統制の効いたログ管理を
収集したログを自社の環境内に保持できるため、社外に出したくない機密性の高いログを扱う場合や、既存のセキュリティ要件・ネットワーク構成に合わせて運用したい場合に適しています。サーバー1台にインストールする形で、比較的短時間で導入できます。
※クラウド型のログ管理をご希望の場合は、別製品「Log360 Cloud」をご確認ください。詳しくはこちら
エージェントレスで、導入・運用の手間を抑える
EventLog Analyzerは、監視対象にエージェント(専用の収集ソフト)を入れずにログを収集できます。本番サーバーに個別ソフトをインストール・維持する必要がないため、導入時の調整も、その後の運用の手間も軽減されます。大量のログを出力する機器を監視する場合など、必要に応じてエージェントによる収集も選択可能です。
相関分析・アラートで異常を検知、検索で素早く調査
長期保管に対応し、ログが増えてもライセンス費用は一定
収集したログは、圧縮・暗号化した上でアーカイブとして長期保管でき、保持期間も柔軟に設定できます。ライセンスは管理対象(サーバー・機器の数)に応じて決まる体系のため、保管するログの量や期間が増えても、対象数が変わらなければライセンス費用は変わりません。長期的なコストを見通しやすい料金体系で提供しています。
コンプライアンス基準に対応したレポートを、自動で生成・配信
EventLog Analyzerには、PCI DSSやISO 27001、GDPRなどの基準に対応したレポートが定義済みで用意されています。レポート(PDF・CSV・Excel・HTMLに対応)は予約・定期配信を設定でき、加えて自社の要件に合わせたカスタマイズも可能です。これにより、監査対応や定期報告の手間も大幅に削減できます。
EventLog Analyzerには、全ての機能を30日間無料で使える評価版が用意されております。また、機能・事例・価格について詳しく知りたい方は、概要資料をご覧ください。