ネットワーク監視システムとは

ネットワーク監視システムとは、ネットワーク上の機器の稼働状況やリソース状況、トラフィック状況などの情報を収集・分析する仕組みのことであり、基本的にネットワーク監視ツールを用いて実現されます。ネットワークの安定稼働が当たり前となった昨今では不可欠なものであり、ネットワーク障害の予兆の検知や、障害発生時の原因調査や再発防止などに活用されます。

ネットワーク監視システムの仕組み

ネットワーク監視システムは、次のような流れで成り立っています。

1)監視対象の機器に「エージェント」と呼ばれるツール独自のアプリケーションをインストール ※エージェントレス型ツールの場合は不要
2)監視ツールを別途サーバーにインストールし、エージェントまたは監視対象との間でネットワークの疎通を確認 ※SaaS型ツールの場合はインストール不要
3)監視対象で異常が発生したり、事前に設定したしきい値に違反する項目があればアラートを発報し、メールなどで管理者へ通知
4)監視結果に応じて、サーバー再起動などの障害の一次対応や、外部ツールと連携してチケット発行などを実施

ネットワーク監視システム運用のイメージ図

ネットワーク監視システム運用のイメージ図

ネットワーク監視システムで行う監視

可用性監視

可用性監視では、ネットワーク内のサーバーやルーター、スイッチ、ファイアウォールなどノードが正常に稼働しているかを監視します。おもにPingコマンドを用いて監視を行います。サービスやプロセスの可用性も含めて監視する場合、SNMPやWMIも用いられます。

>> サーバーの死活監視とは?実施方法と注意点を徹底解説

トラフィック監視

トラフィック監視では、スイッチやルーターなどのインターフェースを通るパケットからトラフィック量を算出し、急増などの異常がないか監視します。おもにSNMPを用いて監視を行います。詳細なトラフィック分析を行う場合は、NetFlowなどを用いて監視を行うこともあります。

>> トラフィック容量の測定方法の比較(SNMP、パケットキャプチャ、NetFlow)

パフォーマンス監視

パフォーマンス監視では、サーバーやスイッチ、ルーターなどのリソース(CPUやメモリー、ディスク使用率など)を監視します。おもにSNMPやWMIを用いて監視を行います。

>> パフォーマンス監視とは?目的や方法を解説

統合監視

これまでとは少し違う概念ですが、統合監視では物理や仮想化環境、クラウドサービスなどが混在する環境をまとめて1つのツールで監視します。一般的にネットワーク監視システムでは、この統合監視の形態で可用性監視やトラフィック監視、パフォーマンス監視を実現させます。

>> 統合監視とは?監視をまとめるメリット

ネットワーク監視システムはなぜ重要か

ネットワーク監視システムは今や企業の規模を問わず必要とされています。ここでは、ネットワーク監視システムが重要であるおもな理由を解説します。

ネットワーク障害対応の肝である「早期検知」を実現

ネットワーク障害の被害を未然に防ぐために重要なことは、障害の予兆を迅速に検知し、早めに対処することです。これを実現するためには、ネットワーク監視による障害の予兆検知が欠かせません。また、万が一ネットワーク障害が発生したときには、影響範囲の切り分けを行い、原因究明や復旧対応を進める必要があります。これを実現するためには、ネットワーク監視による障害発生の迅速検知や、その影響範囲の可視化が重要です。

監視業務にかかる人的リソースや工数を削減

人手で監視するという手段もありますが、監視業務にかかる工数負荷が大きくなります。また、常時監視するのは現実的ではなく、限られた時間での監視となるでしょう。その場合、業務時間外や休日にトラブルが発生しても気づくことが困難で、被害が拡大してしまう可能性があります。また、ネットワーク障害が「いつ・どこで・どのような原因で発生したのか」といった記録がなく、根本原因を突き止めるのに時間が掛かったり、原因がわからないままいつの間にか問題が収束してしまうこともあります。

ネットワーク監視システムを選ぶ時のポイント

ネットワーク監視システムを実現するツールは幅広く存在します。ここでは自社に最適なツールを選定するために、比較すべきポイントをご紹介します。

導入の容易さ

ネットワーク監視において監視を始めるまでが最初の壁であり、そこをいかにスムーズにクリアできるか確認しましょう。「エージェント型」のツールでは監視対象のノードにアプリケーションをインストールをする必要があり手間がかかるため、時間を節約したい場合は「エージェントレス型」のツールがおすすめです。また、監視項目の設定はメーカーごとに異なる場合が多く、1つ1つ設定するのは手間がかかります。メーカーごと監視項目設定用テンプレートがあらかじめ用意されているツールであれば、簡単にノードの監視項目を登録できます。

監視できるノードの種類

自社のノードが監視対象としてサポートされているかを確認しましょう。通常、社内にはサーバーや、ルーター・スイッチなどのネットワーク機器が存在します。また、サーバーには物理のほかに仮想やクラウドなどもあります。メーカーやノードの種類ごとに監視ツールを分けるのは効率的ではないので、これらすべてをまとめて監視することができるツールがおすすめです。

監視アラートの通知方法

監視アラートがどのような方法で通知されるのか確認しましょう。アラートは障害や異常を迅速に把握するために重要であり、なるべく早く気づける方法を採用するのがベストです。最近ではメール通知や警告灯といった従来の手法のほか、ビジネスチャットやヘルプデスクと連携できるツールも増えています。自社にあった通知方法を検討し、それに対応しているツールを選びましょう。

監視結果のレポートの見やすさ

監視の結果が見やすいレポート形式で表示されるか確認しましょう。用意されているレポートの種類やカスタマイズ性も比較するべきです。監視業務の属人化を避けるためにも、ひと目でわかりやすい可視化レポートを搭載しているツールがおすすめです。また、条件に合ったレポートを自動生成する機能の有無についても確認しましょう。

サポートと価格帯

サポートの有無や、それらを考慮した価格帯について確認しましょう。ネットワークのトラブル発生時など一刻も早く不明点を解消したいときにスムーズに聞けるよう、日本語のサポートが提供されているツールがおすすめです。また、どのような基準のライセンス体系であるか、サポート込みでどれくらいの価格になるか、なども確認しましょう。

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