NetFlow Analyzer ナレッジベース

保持データと表示粒度の詳細


目次

※上記はバージョン12.5以上に該当します。バージョン12.4以前までの内容はこちら
※本ナレッジにはEOLビルドの情報も含まれますが、製品動作を保証するものではございません。

 

 

NetFlow Analyzerが保持するデータと表示パターン

 

NetFlow Analyzerが保持するデータ
NetFlow Analyzerは以下3種類のデータを保有します。
1.ローデータ
2.履歴(平均化)データ
3.トラフィック(1分間バイナリ)データ

 

ローデータ 履歴(平均化)データ トラフィック(1分間バイナリ)データ
保持データ 送信元IP
宛先IP
送信元ポート
宛先ポート
アプリケーション
DSCP
プロトコル
ToS
TCPフラッグ
ネクストホップ
AS
パケット数
容量
NBAR2(対応機器から受信している場合)
送信元IP
宛先IP
送信元ポート
アプリケーション
DSCP
プロトコル
ToS
パケット数
容量
NBAR2(対応機器から受信している場合)
パケット数
容量
時間粒度 1分間 10分間
1時間
6時間
24時間
1週間
1分間
保持期間 1時間
2時間
6時間
1日
3日
1週間
高性能レポートエンジンオプションの利用で最大6か月間
(追加期間:2週間/1か月/2か月/3か月/4か月/5か月/6か月)
無期限
1か月間(先月)
2か月間
3か月間
6か月間
9か月間
1年間(昨年)
2年間
1か月間
3か月間
6か月間
1年間
用途 レコードごとにデータを保持
トラフィックの詳細分析などピンポイントでの解析が可能
時間経過とともにデータポイント時間間隔が増加
トラフィックの傾向把握やトップ通信の分析が可能
1分間粒度でデータ保持
容量/速度/使用率/パケット数を表示

 

ローデータ

ローデータは、ルータやスイッチより送信されたフローデータから
NetFlow Analyzerで表示に必要なフィールド以外を切り落とし、それ以外の加工を行わずに保持する粒度の細かいデータです。

アプリケーション、送信元、宛先、会話(通信)データなどNetFlow Analyzerで表示できるデータのほぼ全てをローデータから出力することが可能です。
障害解析など、詳細なデータが必要とされる場面に有用です。

ローデータの保管に必要な容量は、フローレートと保持期間により大きく左右されるため、
ローデータを運用される場合、予め保持されたい期間を見積もり、サイジングを行ってください。

ローデータはデフォルトで最大1週間保持できます。
保持期間は以下で設定が可能です。

製品UI > 設定 > フロー解析 > ストレージ設定 > ローデータ > ローデータ保持期間
保持期間 : 1時間/2時間/6時間/1日/3日/1週間
高性能レポートエンジンオプションを用いて最大6か月まで保持が可能
上記保持期間に加え2週間/1か月/2か月/3か月/4か月/5か月/6か月が選択肢として追加されます
※デフォルトでは[ローデータ]は[オフ]

 

 

履歴(平均化)データ

受信したフローデータは時間経過とともに平均化され、以下5段階のテーブルごとに保持されます。それらデータが履歴(平均化)データです。
またレポートは、出力期間に対応したテーブルを参照します。平均化は、時間経過とともに順次10分間隔データから大きな時間間隔データへ移行されます。

テーブル : 10分/1時間/6時間/24時間/1週間

また送信元、宛先、アプリケーションテーブルが存在し、フローデータの平均化/集約化の際に、各監視インターフェース毎の通信量が多いレコード最大トップ300を残してデータの切り落としを行います。アプリケーションテーブルでは集約期間内で合計1KB以下のアプリケーションを切り落とします。送信元、宛先テーブルは集約/平均化の際にデータの切り落としは行いません。

履歴データは[無期限]の保持設定が可能です。
保持期間と保持するレコード数は以下で設定が可能です。

製品UI > 設定 > フロー解析 > ストレージ設定 > 履歴データ
保持期間 : 無期限/1か月間(先月)/2か月間/3か月間/6か月間/9か月間/1年間(昨年)/2年間
※デフォルトでは[無期限] レコード数 : 10/25/50/100/200/300
※デフォルトでは[100]

 

出力期間に応じたレポートの出力パターン

レポート表示開始日時 レポート表示期間幅 粒度
過去62日以内 2時間以内 1分(ローデータを保持している場合)
過去24時間以内 12時間以内 10分
過去45日以内 15日以内 1時間
過去62日以内 上記以外の範囲 6時間
過去92日以内 上記以外の範囲 24時間
- 上記以外 1週間

 

 

トラフィック(1分間バイナリ)データ

トラフィックの速度、容量、使用率、パケット数を表示する際に使用される1分間粒度のデータです。
容量が軽く、1インターフェース/月=約2MBです。

保持期間は最大1年間です。
保持期間は以下で設定が可能です。

製品UI > 設定 > フロー解析 > ストレージ設定 > トラフィックデータ
保持期間 : 1か月間/3か月間/6か月間/1年間
※デフォルトでは[3か月]

 

その他表示パターン
  • トラフィックレポート
    以下は、ローデータの保持期間に関係なく成立します。
レポート表示開始日時 レポート表示期間幅 表示データ粒度
過去26時間以内 - 1分間
過去24時間を超えて過去7日間以内 任意の24時間以内の時間範囲指定 1分間
過去24時間を超えて過去7日間以内 任意の24時間より長い時間範囲指定 1時間
過去7日間を超えて過去62日間以内 任意の24時間以内の時間範囲指定 1分間
過去7日間を超えて過去62日間以内 任意の24時間より長い時間範囲指定 1時間
過去62日間を超えて過去92日間以内 任意の24時間以内の時間範囲指定 1分間
過去62日間を超えて過去92日間以内 任意の24時間より長い時間範囲指定 1時間
過去92日間を超えたとき - 1週間

 

  • フォレンジクスレポート
    以下は、ローデータが保持されている範囲であれば成立します。
表示期間幅(以内) 粒度
6時間 1分
12時間 2分
24時間 5分
52時間 10分
192時間 30分
その他 1時間

 

  • 装置とインターフェースのアプリケーション、送信元、宛先、会話(通信)、QoSレポート
レポート表示開始日時 レポート表示期間幅 粒度
過去62日以内 2時間以内 1分(ローデータを保持している場合)
過去24時間以内 12時間以内 10分
過去45日以内 15日以内 1時間
過去62日以内 上記以外の範囲 6時間
過去92日以内 上記以外の範囲 24時間
- 上記以外 1週間

 

機能に対する使用データ一覧

一覧表はこちら

 

 

バージョン12.4以前

 

NetFlowAnalyzerは1分間バイナリデータ、平均/集約化データ、ローデータの3つのデータを使用してレポートを表示します。以下に代表的なレポート上での表示粒度と使用データの詳細について説明します。

 

 


目次:

  1. レポート表示粒度について
  2. データ種類について

レポート表示粒度について

■トラフィックレポート(速度、容量、使用率、パケット数)

WS000014

 

使用データ:1分間バイナリデータヒストリカル(平均化/集約化)データ
注意:以下は、ローデータの保持期間に関係なく成立します。

表示期間:

(1)
過去24時間以内=>1分間粒度

(2)
過去24時間を超えて過去7日間以内の
任意の24時間以内の時間範囲指定 => 1分間粒度
任意の24時間より長い時間範囲指定 => 1時間粒度で表示

(3)
過去7日間を超えて過去62日間以内の
任意の24時間以内の時間範囲指定 => 1分間粒度で表示
任意の24時間より長い時間範囲指定 => 1時間粒度で表示

(4)
過去62日間を超えて過去92日間以内の
任意の24時間以内の時間範囲指定 => 1分間粒度で表示
任意の24時間より長い時間範囲指定 => 24時間粒度で表示

(5)
過去92日間を超えたとき --> 1週間間隔表示のみ

例:1週間前の12:30から20:00=>1分間粒度


 

■フォレンジックレポート/フォレンジクス(トラフィック、アプリケーション、送信元、宛先、通信など)

ws000023

使用データ:ローデータ
注意 : 以下は、Highperf レポーティングエンジンオプションの有無にかかわらず、ローデータが保持されている範囲であれば成立します。

表示期間(以内) 粒度
6時間 1分
12時間 2分
24時間 5分
52時間 10分
192時間 30分
その他 60分

例:1週間前の12:30から13:00=>1分間粒度


 

■アプリケーション、送信元、宛先、通信、QoSレポート

WS000000

 

使用データ:ローデータヒストリカル(平均化/集約化)データ

ビルド10250平均化データ粒度

ビルド10250平均化データ粒度

 

表示期間 粒度
過去62日で2時間以内 1分(ローデータを保持している場合)
過去24時間で12時間以内 10分
過去45日で15日以内 1時間
過去62日で上記以外の範囲 6時間
過去92日で上記以外の範囲 24時間
上記以外 1週間

(※1)検索レポートではローデータ(1分間粒度)のデータを使用しません。IPグループではローデータを使用しません。


 

 

データ種類について

■1分間バイナリデータとは


トラフィックの速度、容量、使用率、パケット数を表示する際に使用されるデータです。最大1年間1分間の粒度で保持することが可能です。1年保持した場合でも1インターフェイス約24MBと軽量のデータです。

保持期間は以下の手順で設定可能です。
※デフォルトでは「3ヶ月」となっています。

一分間粒度のデータ保持期間設定方法

[設定]-->[フロー解析]-->[1分粒度バイナリデータ] -->[一分間粒度のデータ保持]で設定
保持期間:1カ月、3カ月、6カ月、1年

 

ws000022

一分間バイナリデータを使用したレポート


 

■ローデータとは

ローデータは、ルータやスイッチより送信されたフローデータから
NetFlow Analyzerで表示に必要なフィールド以外を切り落とし、それ以外の加工を行わずに保存した粒度の細かいデータです。

アプリケーション、送信元、宛先、通信データなどNetFlowAnalyzerで表示できるデータのほぼ全てをローデータから出力することが可能で、障害解析などの詳細なデータが必要とされる場面に有用です。※表示方法(レポート)については限りがあります。

ローデータの容量はフローレートと保持期間により大きく左右されるため、予めローデータで出力が必要な期間を見積もり、サイジングを行ってください。(ローデータを保持しない運用も可能です。)

ローデータは最大1か月保存できる仕様となっております。
主にフォレンジック(フォレンジクス)レポートでローデータを使用したレポートを作成できます。

保存する期間は以下の手順で設定可能です。
※デフォルトでは「なし」となっています。

[設定]-->[フロー監視]-->[ローデータ保持期間]で設定
保持期間:1時間、2時間、6時間、1日、3日、1週間、2週間、1カ月
(、2カ月、6カ月、1年)

 

ws000020

ローデータを使用したレポート


 

■ヒストリカル(平均化/集約化)データとは

受信したフローデータを平均化/集約化して保存します。

平均/集約化されたデータは、5段階のテーブル - 10分、1時間、6時間、24時間および1週間のテーブルで保持され、レポート出力期間に対応するテーブルにアクセスします。 例えば、直近のレポートであれば10分テーブルにアクセスし、古いレポートであれば1週間テーブルにアクセスします。

平均/集約化は時間が経過するにつれて、順次細かい粒度から荒い粒度へ行われます。まず、10:00, 10:10, 10:20, 10:30, 10:40,10:50などの10分間粒度のデータが生成さます。その後10分テーブルのデータは1時間テーブルに集約され、10:00 に関連する1データとして、1時間テーブルに移動されます。このように10:00,11:00,12:00など1時間テーブルが生成されます。さらにこの1時間テーブルから荒い粒度へ平均/集約化が進みます。

送信元、宛先、通信、アプリケーションテーブルが存在し、通信テーブルは、フローデータの平均化/集約化の際に通信量が多いレコード最大トップ300を残してデータの切り落としを行いますので、通信量の少ない細かなデータは、表示されなくなります。アプリケーションテーブルでは集約期間内で合計1KB以下のアプリケーションを切り落とします。送信元、宛先テーブルは集約/平均化の際にデータの切り落としは行いません。

 

保存する期間は以下の手順で設定可能です。
※デフォルトでは「永久(または無制限)」となっています。

レコード数変更方法
[設定]-->[フロー解析]-->[ヒストリカル(平均化/集約化)データ] -->[保持するトップレコード数]で設定

集約データ保存期間設定方法
[設定]-->[集約データ設定]-->[データの保持]で設定

保持期間:無期限、先月、最新2か月、最新3カ月、最新6カ月、最新9カ月、去年、最新2年、1回のみ

 

ws000021

ヒストリカル(平均化/集約化)データを使用したレポート