OpManager ナレッジベース

ルールエンジンの活用方法


概要

OpManagerの機能の1つであるルールエンジン機能の活用方法をご案内いたします。

目次

ルールエンジン

ルールエンジンとは

ルールエンジンは、パフォーマンス監視以外の監視項目の追加や、装置のビジネスビューへの追加などの操作について、
条件を指定することで、複数の装置に複数の操作を一括で行える機能です。

メモリやCPU使用率などのパフォーマンス監視は、装置テンプレートを利用することによって複数の装置へ一括で適用が行えますが、
イベントログルールやWindows サービス監視など、パフォーマンス監視以外の監視項目を一括で適用することはできません。

装置テンプレートについては、こちらのマニュアルをご参照ください

ルールエンジン機能では、装置テンプレートで扱えない監視項目の追加ほか、装置の通知プロファイルへの関連付けや、ビジネスビューへの追加など、
複数の装置に対して、様々な操作を一括で行うことが可能です。

ルールエンジンの利用方法

ユーザーマニュアル

ルールエンジンについては、ユーザーマニュアルがございます。
こちらをご確認ください。

ルールエンジンの作成

ルールエンジンは、以下から作成が可能です。

ビルド12.4.062以前
[設定]->[設定]->[ディスカバリー ルールエンジン]->[新規ルール追加]
ビルド12.4.104以降
[設定]->[ディスカバリー]->[ディスカバリー ルールエンジン]->[新規ルール追加]

作成画面では、以下のフィールドを入力します。

①名前

任意のルールエンジン名を入力します。

②説明

作成するルールエンジンがどのような挙動を行うか等の説明を、任意に入力します。

③条件の設定

ルールエンジン内ではアクションと呼ばれる、操作を適用する条件を指定します。
ルールエンジン適用時、ここで定義した条件に合致する装置に、④で指定する操作を全て適用します。

左側のプルダウン[基準の選択]では、条件に利用する基準を選択します。
基準とは、装置が持つ様々な情報を指します。

基準に利用できる情報一覧
  • Windowsサービス関連
    • サービス名:装置で稼働しているサービス名
    • サービスの説明:装置で稼働しているサービスの説明
    • サービスの表示名:装置で稼働しているサービスの表示名

※上記フィールドの詳細は、Windows OSの[サービス]上で、各サービスのプロパティを参照することで確認が可能です。

  • プロセス関連
    • プロセス名:装置で稼働しているプロセス名
  • 装置プロパティ
    • DNS名
    • カテゴリー
    • タイプ
    • ベンダー
    • IPアドレス
    • 装置の表示名:インベントリで表示される[装置名]を指します
    • Parent Net:装置が属するサブネットを指します
      例:192.168.200.0
    • sysObjectID:SNMPで取得できるオブジェクトで、装置の機種の情報が格納されています
    • sysName:SNMPで取得できるオブジェクトで、機器のホスト名が格納されています
    • sysDescr:SNMPで取得できるオブジェクトで、装置の説明が格納されています

 

右側のプルダウン[条件の選択]では、設定した基準に適用する条件を選択します。

利用できる条件一覧
  • 次の値に等しい
  • 次の値に等しくない
  • 次の値を含む
  • 次の値を含まない
  • 次の値で始まる
  • 正規表現:条件は正規表現で記述が可能です

※[実装済み]は現在は利用できない条件であり、今後リリースするビルドで削除を予定しております

最後に1つ下のフィールドに、選択した基準と条件に適用する値を入力し、[追加]を選択します。
条件が追加されたことを確認したら、条件の設定は完了です。

なお、条件は複数設定することも可能です。
複数の条件を設定した場合、アクションを実行する装置の対象として、すべての条件に一致するもの(AND)を採用するか、
いずれかの基準に一致するもの(OR)を採用するかを選択できます。

④アクションの実行

条件に合致した装置に、実際に適用するアクションを選択します。
アクションは複数選択することも可能です。

選択できるアクション一覧
  • プロセス監視の関連付け
  • サービス監視の関連付け
  • Windowsサービス監視の関連付け
  • ファイル監視の関連付け
  • フォルダー監視の関連付け
  • スクリプト監視の関連付け
  • ビジネスビューへ装置を追加
  • URL監視の関連付け
  • イベントログルールの関連付け
  • MSSQL監視の関連付け
  • 通知プロファイルの関連付け

装置テンプレートでは扱えないほぼ全ての監視項目を、複数の装置へ同時に追加できるほか、
ビジネスビューへの追加や通知プロファイルへの関連付けも可能であり、
ルールエンジンを適切に設定し実行することで、複雑な監視設定を容易に行うことが可能です。

ルールエンジンの活用例

ディスカバリー時に特定の装置をビジネスビューに追加するルールエンジン

192.168.200.xのIPアドレスを持つ全ての装置をディスカバリーし、同時に"200系"というビジネスビューに追加するルールエンジンを設定します。

ビジネスビューの追加方法についてはこちら

  1. [設定]->[ディスカバリー]に移動し、ディスカバリーするIPアドレスの範囲を指定
  2. [ルール]画面において、[ルールエンジンの追加]を選択
  3. 以下の画像のようにルールエンジンを作成
    ※基準を[Parent Net]、条件を[次の値に等しい]とした上で、"192.168.200.0"を指定することでも同様の設定が可能です
  4. ルールエンジン追加後、追加したルールにチェックを入れて次に進む
  5. 作成したルールエンジンが指定されていることを確認し、ディスカバリー実行
  6. ディスカバリー後、自動で装置がビジネスビューに追加されます
    ※この処理には時間がかかることがございます

 

既に存在する装置に、一括で通知プロファイルを関連付けるルールエンジン

全てのWindows 2016機器に、"Windows通知"の通知プロファイルを関連付けるルールエンジンを作成します。

通知プロファイルの設定方法についてはこちら

  1. [ディスカバリー ルールエンジン]画面に移動し、[新規ルール追加]を選択
  2. 以下の画像のようにルールエンジンを作成
  3. 作成したルールエンジンにチェックを入れ、[再実行]を選択
  4. ルールエンジンを適用する対象の装置を選択し、[実行]を選択
    ※選択された装置のうち、ルールエンジン内で定義された条件に合致する装置にのみ、アクションを実行します
  5. Windows 2016機器の装置のスナップショットから[通知プロファイル設定]を確認することで、
    実際に通知プロファイルが適用されていることが確認できます