OpManager ナレッジベース

Windows Sever 2008でPing死活監視がすぐタイムアウトする、ダウンを検知しないときがある等の現象が発生する問題の回避策


【現象/要望】
Windows Server 2008でPing死活監視がすぐタイムアウトする、ダウンを検知しない、等の現象が発生する。

【原因】
OpManager 9.1 までの不具合となります。

9.2 では、一部制限付きで修正されております。詳細については、本ナレッジ下部をご参照ください。
9.4 では、本問題は完全に修正されており、対応は不要です。

本事象は、Windowsのバージョンアップ(2003->2008)において OS Pingコマンドの出力メッセージ仕様が変更になり
Ping実行結果が日本語表記で出力されることに起因します。

Ping実行結果が日本語表記である場合、
OpManagerではOS機能のPingは使用せずOpManager内部のPing機能を使用します。

OpManager内部のPing機能には、以下の特徴があり本特徴が現象の発生事由となっています。

 ・OS機能Pingがデフォルトで4回のICMPパケットを送信するのに対し1回しか送信しない
 ・Ping実行時にエラーを検知しないことがある

【解決方法】
以下の 2つの手順について、両方実施する必要があります。

●1. "ping localhost" コマンドの実行

OpManagerは、起動時に ”ping localhost” コマンドを実行し、その結果によって
OS機能のPing、OpManager内部のPing機能のうち、どちらを使うかを選択します。

C:>ping localhost

Pinging hostname [127.0.0.1] with 32 bytes of data:
Reply from 127.0.0.1: bytes=32 time<1ms TTL=128
             :
             :

上記の結果が出力されるとき、OS機能のPingを使用します。
それ以外の結果が表示される場合、OpManager内部のPing機能を使用します。

----
【注意】
(以下の事項は、OpManager8.8 までは要対応です。
 OpManager9 ではループバックアドレスの IPv6 問題は改修済のため、hostsファイル修正は不要です。)

IPv6 が有効であるとき、以下の表示結果が出力されます。

C:>ping localhost

Pinging hostname [::1] with 32 bytes of data:

Reply from ::1: time<1ms

             :
             :

よって、OpManagerはOpManager内部のPing機能を使用します。

WindowsOSはループバックへのPingについてIPv6を無効にできません。
この場合、c:/Windows/system32/drivers/etc/hosts ファイルに以下行を追記ください。

  127.0.0.1 localhost

この記述により、OS機能のPingが使用されます。
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●2. コマンドプロンプトの英語プロパティ化

以下の手順でコマンドプロンプトを英語プロパティに設定します。

 1. 管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、タイトルバー部で右クリック
 2. 規定値から既定のコードページで 437 (OEM-米国)を選択
 3. 再度、別のウィンドウでコマンドプロンプトを表示
 4. pingなどを打ち、英語表記になっていることを確認
 5. そのコマンドプロンプトからOpManagerbinにおいて StartOpManagerServer.bat を実行

【備考】
コマンドプロンプトからOpManagerを起動する場合、以下の制限事項があります。

・起動に使用したコマンドプロンプトはバックグラウンドで実行し続ける必要がありますため
 OpManager起動中に閉じることはできません。

・コマンドプロンプトの言語を英語に設定すると、日本語は文字化けします。
 文字化けがOpManager上の動作に影響を与えることはありません。

・OpManager終了時は、/bin フォルダ内の ShutDownOpManager.bat をご使用いただくか
 コマンドプロンプトにて Cntl-c を入力いただく必要があります。

・Windowsアカウントのログオフを行うと、OpManagerが停止してしまいます。

本事象はWindows Vista, Windows 7 でも発生致します。

● OpManager 9.2 での対応について

OpManager 9.2 では、本不具合は修正されており、新規インストール環境では事象が発生しません。

しかし、旧 9.1 以前からのアップグレード環境については
Ping コマンド詳細設定ファイルである [OpManager フォルダ]/conf/Ping.properties ファイルで
ファイルエンコードが utf-8 に置き換わるため、事象が修正されません。

上記に対応するため、ファイルエンコードを utf-8 から SJIS に変更する必要があります。

本ナレッジ添付の Ping.properties ファイルを [OpManager フォルダ]/conf/ 以下に置き換えることで
事象が改善されますので、差し替えをお願い致します。

OpManager 9.4 での対応について

OpManager 9.4 では、9.2 以前からのアップグレード環境についても本問題が修正されているため
9.4 ご使用時における対応は不要となります。

【対応リリース】
8.x, 9.0, 9.1, 9.2

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OpManager 製品紹介ページはこちら ↓
https://www.manageengine.jp/products/OpManager/
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添付ファイル Ping.properties.zip 1.14KB