【既知の問題】RHELのパッチ管理において、パッチのダウンロードやシステム登録に失敗する
作成日:2025年6月2日 | 更新日:2025年6月9日
この記事では、Patch Manager Plus(オンプレミス版)のパッチ管理機能を使用して Red Hat Enterprise Linux を管理する際に発生する問題について説明しています。
RHELのパッチ管理において、パッチのダウンロードやRed Hatアカウント登録に失敗する
確認ビルド
Patch Manager Plus 11.3.2400.33
問題
以下のような問題が発生します。
- Red Hat Enterprise Linux のパッチを配布しようとすると、Red Hatからのパッチのダウンロードにすべて失敗し、配布にも失敗します。
- 「Red Hat Linuxの設定」において、Red Hatアカウントの登録に失敗します。
Patch Manager Plus 11.3.2400.33より古いバージョン・ビルドではSCAに対応していないため、「Red Hatサブスクリプションがアクティブではありません」というエラーが発生し、エラーが発生した管理対象RHELマシンへのパッチスキャンやパッチ配布が実行できません。まずPatch Manager Plus 11.3.2400.33へアップグレードを実行し、このナレッジをご確認ください。
原因
Red Hatサイトの仕様が変更されたことにより、Patch Manager PlusがRed Hatサイトにログインできず、パッチのダウンロードやアカウント登録に失敗します。
回避策
サポートにお問い合わせください。必要なファイルをお送りします。
以下の手順を実行して、修正ファイルを適用します。
- Patch Manager Plusサーバーマシンにアクセスし、スタートメニュー→Services.mscを起動し、Patch Manager Plusサーバーサービスを停止します。
- <サーバーフォルダー>/lib/downloadTool/1020_Download_Tool をエクスプローラーで開き、既に存在する ExternalDownloader_64.dll と ExternalDownloader_64.h のファイル名を ExternalDownloader_64.dll や ExternalDownloader_64_old.h など、別名に変更します。
- サポートから受領したファイルをダウンロードし、7-zipなどを使用して解凍します。
- 解凍したフォルダー内のファイルのうち、ExternalDownloader_64.dllとExternalDownloader_64.hについて<サーバーフォルダー>/lib/downloadTool/1020_Download_Tool 内にコピーします。
- 続いて、解凍したフォルダー内にある UpdateExternalToolChecksum.xml を <サーバーフォルダー>\bin 内にコピーします。
- コマンドプロンプトを管理者として実行し、cdコマンドで <サーバーフォルダー>\bin に移動します。
- 次のコマンドを実行します。
ExecuteQuery.bat UpdateExternalToolChecksum.xml
- しばらく待つと、ユーザー名の入力が求められます。Patch Manager Plusにログインする際の管理者ユーザー名、パスワード、ドメイン名(AD認証情報でログインしている場合のみ。ローカル認証の場合はドメイン名に何も入力せずエンターキーを押します)を入力します。
- しばらく待ち、実行が成功したこと(「Executed the query successfully.」が表示されること)を確認します。
- コマンドプロンプトを閉じ、Services.mscからPatch Manager Plusサーバーサービスを開始します。
- 再度Red Hatのパッチ配布やアカウントの登録を試行し、ダウンロードやアカウントの登録が成功することを確認します。
修正予定ビルド
今後リリースされる日本国内向けビルド(Patch Manager Plus 11.3.2440.1以降)において、Red Hatのパッチ管理の仕組みが大幅に変更されます。それに伴い、本問題も修正される予定です。