【RHEL】yum.conf (dnf.conf) を編集した際のパッチ管理への影響
本記事では、Red Hat Enterprise Linuxに関する依存パッケージの管理について説明しています。また、特定のパッケージの更新を停止する方法とその注意点を説明しています。
Red Hat Enterprise Linux の端末に対するパッチ管理の仕様
依存パッチの自動的なインストール
Patch Manager Plus Cloud を利用してパッチを配布することにより、Linuxのパッケージを更新することができます。
あるパッケージの更新のために別のパッケージの更新が必要な場合、つまり依存関係がある状態では、依存パッケージの更新も併せて自動的に行われます。
そのため、パッチの手動配布の場合、配布構成の中で明示的に指定したパッチ以外のパッチも、自動的にインストールされることがあります。パッチの自動配布の場合、自動配布タスクの中で選択した種類・重要度に該当するパッチ以外のパッチも、自動的にインストールされることがあります。
yum(dnf)による依存性解決
Patch Manager Plus Cloud ではRHELのパッチインストールに際して、yum(dnf)のコマンドを実行しています。
yum(dnf)による依存性解決によって依存パッケージが特定され、該当するパッチのインストールが実行されます。
コンソール画面上では 「パッチ」タブ > 詳細ビュー の表示などから、更新されたパッケージを事後的に確認することのみが可能です。
更新対象となる依存パッケージは、対象の端末上で直接
yum update --assumeno <パッケージ名>
などのコマンドを実行することにより、確認することができます。
パッチ適用のブロック
次のような場合、管理対象端末上で設定ファイルを編集することにより、特定のパッチが適用されないようブロックすることができます。
- パッチの手動配布で意図しないパッチを誤って配布した場合に、適用されてしまうのを防ぎたい場合
- パッチの自動配布の際、配布を行うパッチとして意図しないパッチが含まれてしまい、適用されてしまうのを防ぎたい場合
(Linux端末に対するパッチの拒否は2023年9月現在、未実装です。) - パッチの手動配布や自動配布を行う際に、上記の依存パッチの自動的なインストールによって、まだ適用したくないパッチが意図せず適用されてしまうのを防ぎたい場合
このような場合、/etc/yum.conf (/etc/dnf/dnf.conf) にて exclude=<パッケージ名> の記述を加えることにより、特定のパッケージが更新されるのを防ぐことができます。
(例)exclude=kernel*
お問い合わせの際のお願い
万一、パッチ適用が正常に動作しない、配布構成/配布タスクのステータスが正しく反映されない等の事象が発生し、当社へお問い合わせいただく場合は、yum.conf(dnf.conf) でのexcludeの設定内容をご連絡ください。