Patch Manager Plus Cloud ナレッジベース

セルフサービスポータルの使用方法


この記事では、エンドユーザーから操作可能な「セルフサービスポータル」機能について説明しています。

「セルフサービスポータル」(パッチカタログ)

「セルフサービスポータル」(パッチカタログ)とは

セルフサービスポータルは、2023年にPatch Manager Plus Cloudへ実装された機能で、エンドユーザーの好きなタイミングでパッチをWindowsコンピューターにインストールできるようにする機能です。
ユーザーの任意のタイミングでパッチを適用できるようになるため、生産性への影響を最小限に抑えつつ、パッチ配布が可能になります。

  • IT管理者は、手動配布/自動配布機能を使用して管理対象コンピューターにインストールするパッチをセルフサービスポータルに公開します。
  • エンドユーザーは、コンピューターに対して公開されたパッチ一覧から、インストール可能なタイミングでパッチを選択し、管理者権限不要でインストールを実行します。
  • セルフサービスポータル経由でのパッチ配布により、ユーザーは好きなタイミングでパッチをインストールできるようになります。
    従来の配布では時間帯を指定して強制的にインストール(インストールの延期も設定によっては選択可能)していましたが、セルフサービスポータル経由での配布との併用が可能です。これにより、より柔軟なパッチ管理の運用が可能になります。
    なお、後述の通りセルフサービスポータルにパッチが公開される時間帯は、手動配布の場合スケジュール設定に従います。

なお、ドメインに参加するコンピューターにおいて、ローカルユーザーがセルフサービスポータルを利用することはできません。

 


セルフサービスポータルの設定

管理対象コンピューターにおけるセルフサービスポータルの表示/非表示を設定できます。設定はすべての管理対象コンピューターに共通です。

  1. コンソール画面を開き、管理タブ > グローバル設定 > セルフサービスポータル設定 を開きます。
  2. 「セルフサービスポータルを表示」では、管理対象コンピューターで利用可能なセルフサービスへのアクセス方法を選択します(デフォルトではすべてにチェックが入っています)。
    • エージェントトレイアイコン:
      Windows, Mac の通知領域にエージェントトレイアイコンを表示している場合、エージェントアイコンを右クリックするとメニューが表示されます。エージェントトレイアイコンのメニューに「セルフサービスポータル」を追加します。
       
    • ショートカット:
      Windows, Mac のデスクトップ上にセルフサービスポータルへのショートカットを作成します。
       
    • スタートメニュー(Windowsのみ):
      Windowsのスタートメニュー上にセルフサービスポータルのショートカットを作成します。
  3. ショートカット表示名やアイコンを変更する場合、管理タブ > グローバル設定 > Company Details  から設定を変更します。
  4. 「保存」をクリックします。

 


セルフサービスポータルの外観と利用方法
Windows
  1. 以下のいずれかの方法でセルフサービスポータルを起動します。
    • エージェントトレイアイコンを右クリック > セルフサービスポータル
    • デスクトップ上のショートカットアイコンをダブルクリック
    • スタートメニューからアイコンをクリック
    •    

  2. セルフサービスポータルが表示されます。セルフサービスポータルには、公開されたパッチのうちそのコンピューターに適用可能なパッチのみが表示されます
  3. 表示されない場合は、右上の更新ボタンをクリックして情報を更新します。
  4. パッチを選択して[インストール]をクリックします。
  5. インストールが開始されると、Action列のボタンが「インストール中」表示になり、パッチのインストールがバックグラウンドで実行されます。このまましばらく(数分~数十分)待ちます。なおセルフサービスポータルの画面は閉じたり、最小化したりすることができます。
  6. インストールに成功したパッチは、セルフサービスポータルの一覧に表示されなくなります。必要に応じて右上の更新ボタンをクリックし、情報を更新します。
  7. インストールに再起動が必要なパッチは、インストール完了後もセルフサービスポータルの一覧に引き続き表示され、「Remarks」列のステータスが「Reboot Pending」になります。右上の「今すぐ再起動」をクリックすると、コンピューターが再起動されます。
Mac

Mac向けパッチのセルフサービスポータル経由での配布には対応しておりません

Linux

X-Window環境でGUIのあるLinuxにおいて、 <エージェントフォルダー>/bin/StartSelfServicePortal.sh をrootとして実行することでセルフサービスポータルを利用可能です。

 


セルフサービスポータル経由でのパッチの手動配布

パッチ配布の構成を作成/編集する際に、セルフサービスポータル経由を指定します。詳細はパッチの手動配布をご覧ください。

 


セルフサービスポータル経由でのパッチの自動配布

パッチ自動配布(パッチ配布の自動化)のタスク作成/編集時に、セルフサービスポータル経由を指定します。

手動配布/自動配布におけるセルフサービスポータルの挙動

(A) 配布設定 > 配布オプション にて 「セルフサービスポータルに公開(Publish to Self Service Portal(SSP))」を選択する場合:
パッチがセルフサービスポータルに公開されます。エンドユーザーがセルフサービスポータル上からインストールを実行するまでは、(別の配布構成を作成して配布しない限り)インストールは実行されません。なお、そのコンピューターに適用できないパッチが公開された場合、そのコンピューターのセルフサービスポータルには表示されません。
 
(B) 配布設定 > 配布オプション にて 「配布」を選択し、 「セルフサービスポータルに公開(Publish to Self Service Portal(SSP))」を有効化する場合:
パッチがセルフサービスポータルに公開されます。配布ポリシーで指定した時間帯になるまでの間に、もしそのパッチが未だインストールされていない場合、インストールが実行されます。
パッチの手動配布では、スケジューラー設定で日時を指定している場合、その指定した日時になるまでセルフサービスポータルには公開されません。なお、そのコンピューターに適用できないパッチが公開された場合、そのコンピューターのセルフサービスポータルには表示されません。
パッチの自動配布の場合、「指定した日数後にパッチを配布」を設定していれば、その条件に該当する日になるまでセルフサービスポータルには公開されません。なお、そのコンピューターに適用できないパッチが公開された場合、そのコンピューターのセルフサービスポータルには表示されません。