Endpoint Central(Desktop Central)オンプレミス版とクラウド版の機能差異・クラウド版への移行方法
作成日:2020年8月14日 | 更新日:2023年4月8日
このナレッジは、Endpoint Central (Desktop Central) オンプレミス版とクラウド版の機能差異についてまとめています(「Desktop Centralにクラウド版はありますか?」のナレッジを再編集したものです)。
Endpoint Central(Desktop Central)オンプレミス版とクラウド版の機能差異・クラウド版への移行方法
Endpoint Central (Desktop Central)オンプレミス版とクラウド版の差異の概要
Endpoint Central (旧称Desktop Central)にはオンプレミス版とクラウド版があります。
Desktop Central Cloud は2020年7月にZoho Corporationよりリリースされ、2020年12月から日本でのサポートを開始しました。2022年後半より製品上の表示を順次Endpoint Centralに切り替え、2023年に製品名をDesktop CentralからEndpoint Centralへ変更いたしました。製品機能の概要は製品ページをご覧ください。また、クラウド版に関するナレッジはこちらのナレッジベースをご覧ください。
オンプレミス版とクラウド版の現在の機能差異はおおむね以下の通りです。
- オンプレミス版では、アップグレードのタイミングをコントロールできます。クラウド版は機能追加などのアップグレードが自動的に実行されます。
- 新しいOSへのサポート開始はクラウド版・オンプレミス版でほぼ同時か、クラウド版が若干早い傾向にあります。
- 一部機能がクラウド版で利用できないものの、オンプレミス版とクラウド版の機能差異は小さくなっています。ご利用環境や運用方針に応じてご検討ください。機能差異の詳細は以下のクラウド版で利用できない機能をご確認ください。
〇クラウド版は、サインインすればすぐに使い始めることができます。
△オンプレミス版においては、 Windows Server を用意する必要があります。
テレワーク端末やモバイルデバイスなど、社外の端末の管理
〇クラウド版では、そのままご利用いただけます。
△オンプレミス版では、DMZ環境にセキュアゲートウェイサーバー(有料オプション)を設置する必要があります。
仮想プライベートクラウド(VPC)環境のサーバーの管理
〇オンプレミス版の利用がおすすめです。
△クラウド版を利用する場合、通信に関して入念な検証が必要です。かならず評価版でご検証ください。
AWSなどパブリッククラウド環境の管理
〇オンプレミス版の利用がおすすめです。AWS上などパブリッククラウドのインスタンスにサーバーを構築することもできます。
△クラウド版を利用する場合、入念な検証が必要です。かならず評価版でご検証ください。
インターネット接続のない閉域ネットワーク環境の管理
〇オンプレミス版ではインターネット接続のない環境も管理できます。
×クラウド版では、インターネット接続できない環境を管理できません。
クラウド版で利用できない機能
以下の機能はクラウド版で現在ご利用いただけません(今後機能強化を予定しております)。
- 管理対象:
Red Hat 8 / CentOS 8 / Mac OS Big Surを管理対象として追加できるのは、2021年1月末時点ではオンプレミス版のみとなります。
→クラウド版も対応しました。なお、CentOS 8については、ベンダーのサポート終了に伴い、Endpoint Centralオンプレミス版/クラウド版でもサポート終了となります。- エージェント/サーバー間の証明書認証はクラウド版ではご利用いただけません。
- パッチ管理機能:
Linux OSへのパッチ管理 (クラウド版のサポート対象は Windows/Mac OSのみです) は対応しておりません。
→クラウド版も対応しました(直接通信のみ、配信サーバー経由でのMac/Linuxパッチ配布には対応しておりません)- クラウド版において配信サーバーを設置しない場合、Windows機能更新プログラム(Feature Update)について以下の制限があります。
- クラウド版において、Windows 10 Enterprise Editionへの機能更新プログラム(Feature Update)の配布には、配信サーバーを設置する必要がある場合があります。
最新版以外の機能更新プログラム(Feature Update)の配布は、OS Editionを問わずご利用いただけません。
- クラウド版において、パッチのアップロードはご利用いただけません。
- Windows 10 から 機能更新プログラムを使用した Windows 11 Enterprise Edition へのアップグレードは、クラウド版では配信サーバーが必須です。
- 最新版以外のパッチの有効化は
ご利用いただけません。クラウド版でも対応しました。
- ソフトウェア配布機能:
Linux OS (Ubuntu/Debian)へのソフトウェア配布 はご利用いただけません。→クラウド版も対応しました。なお、オンプレミス版/クラウド版ともに既定のパッケージのみインストールが可能です。
- インベントリ管理機能:
- クラウド版では、カスタムフィールド機能はご利用いただけません。
- レポート機能:
- クラウド版ではADレポート、クエリレポートはご利用いただけません。
既定のレポートのみご利用いただけます。既定のレポート以外が必要な場合はサポートまでご相談ください。
- クラウド版ではADレポート、クエリレポートはご利用いただけません。
- リモート制御機能:
- クラウド版では、通話/ビデオ通話 (クラウド版のコミュニケーションツールは、テキストチャットのみご利用可能です)はご利用いただけません。なお、クラウド版のリモート制御(画面共有)にはZoho Assistを内部的に使用します(Endpoint Central Cloudのライセンスのみでご利用いただけます)
- エージェントのインストール方法:
コンソール画面からのプッシュインストールはご利用いただけません。
→利用可能になりました(配信サーバーを設置済みの環境のみ)- クラウド版ではエージェントインストールの再試行はご利用いただけません。
管理対象ポリシーの設定
→利用可能になりました
- ドメインコントローラーとの同期:
- クラウド版では、配信サーバーを設置しない場合、ADドメイン情報の同期はご利用いただけません。また、同期できるドメインコントローラーは1台のみとなります。
- 連携機能:
APIはご利用いただけません。
→利用可能になりましたServiceDesk Plus Cloudとの連携はご利用いただけません。
→利用可能になりました- その他の製品との連携はご利用いただけません。(→クラウド版においてのみ、Tenable.ioとの連携に対応しました)
- 追加アドオンはご利用いただけません。(今後機能を追加予定です)
- その他:
ロゴの変更
→利用可能になりましたActive Directoryからの同期
→利用可能になりました(クラウド版では、配信サーバーを設置した場合のみ利用可能です。配信サーバーのAD Connector機能を有効化することでActive Directoryの情報を取得します)。SAML認証/ADアカウント情報によるログインはご利用いただけません。
→利用可能になりましたOS配布機能はご利用いただけません。
→利用可能になりました- SMS通知はご利用いただけません。
- クラウド版では、リモートDBアクセスはご利用いただけません。
- クラウド版では、オフライン環境での使用には対応しておりません。
- プロキシ設置環境下でご利用の場合、かならず評価版を使用してご検証ください。環境によってはクラウド版が利用できない可能性があります。
- Windows/Macコンピューターのモバイルデバイスとしての管理(モダンマネジメント)にはライセンス上の制限から対応しておりません(モダンマネジメント機能はEndpoint Central UEM Editionにおいてのみ可能です)。
なお、Endpoint Central Cloudはインターネット側からアクセス可能なことから、リモート拠点の管理や、社外からコンソール画面へのアクセスが簡単にできるメリットがあります。要件に合わせてオンプレミス版/クラウド版をお選びください。
オンプレミス版からクラウド版への移行について
Endpoint Central Cloud オンプレミス版からクラウド版に移行することができます。その際は、以下の点にご注意ください。
- Endpoint Centralオンプレミス版とクラウド版では、ご利用いただける機能に差異がございます。先にクラウド版をご評価いただき、よくご確認のうえで移行をご検討ください。
- エージェントを移行することができますが、配信サーバーやリモートオフィスは再度構築する必要があります。
- これまでの構成、設定やサーバー内のDBに保存されたデータ等は移行できません。
- ライセンスについては、別途ご購入が必要です。
詳細はこちらをご覧ください。