Endpoint Central Cloudへの移行方法
作成日：2020年12月17日 | 更新日：2024年6月6日
この記事では、Endpoint Centralオンプレミス版をご利用中のお客様が、クラウド版へ移行する際の方法について説明しています。
Endpoint Central Cloudへの移行方法
移行ツールを使用した移行方法
Endpoint Centralの「構成」機能を使用したエージェントの移行
前提条件
- Endpoint Central エージェントがインストール済であり、Endpoint Central サーバーおよび Endpoint Central Cloud の両方と通信可能であること。
- Endpoint Central エージェントインストールフォルダーおよび Endpoint Central Cloud のエージェントフォルダーがアンチウイルスソフトに除外フォルダーとして登録されていること。
- Endpoint Central Cloudにサインアップ済であること。
注意点
- Endpoint Central オンプレミス版とEndpoint Central Cloud では、ご利用いただける機能に差異がございます。また、リリース時期の差から、対応可能なOSのバージョンに差異がある可能性がございます。詳細はこちらをご覧ください。
- 「構成」機能を使用した方法では、エージェントのみを移行することができます。配信サーバーやリモートオフィスは再度構築する必要があります。
- これまでの構成、設定やDBに保存されたデータ等は移行できません。
- 各管理対象PCのキューに入れられている構成（パッチ配布、ソフトウェア配布など）は、エージェントの移行後に自動的に一時停止されます。
- アンチウイルスソフトによって構成がブロックされる可能性があります。ご注意ください。
- 以下の手順を本番環境すべてのエージェントに対して実行する前に、小規模なテスト環境をご用意いただき、ご検証いただくことを強く推奨します。
移行可能なもの
この手順で、管理対象コンピューター（Windows / Mac / Linux）のエージェントを移行します。
エージェントには通信の宛先となるEndpoint Centralサーバーの情報が含まれます。移行手順を実行することでこの情報を上書きし、エージェントがオンプレミス版サーバーではなくクラウドへ通信するように変更します。
なお、エージェントが所属するリモートオフィス情報は移行されません。
移行手順
以下の手順を実行することで、エージェントをEndpoint Central Cloudへ移行可能です。
Windowsエージェントの移行手順
- Endpoint Central Cloudコンソール画面にログインします。
- エージェントタブ > エージェントインストール > その他の方法 > コマンドライン > ダウンロード をクリックします。リモートオフィスが設定済の場合は、リモートオフィス名が表示されるため、移行したPCを所属させたいリモートオフィスを選択します。
- ダウンロードされたzipファイルを解凍し、「UEMSAgent.msi」「UEMSAgent.mst」「DCAgentServerInfo.json」「DMRootCA.crt」があることを確認します。
- op_to_od.vbsをダウンロードして保存します。
- Endpoint Centralオンプレミス版のコンソール画面にログインします。
- 構成タブ > コレクション > コンピューター構成コレクション をクリックします。
- 複数の構成を一括して適用する「コレクション」を作成します。
- 任意のコレクション名と説明を入力します。
- コレクションに追加する設定の選択 において、「ファイル/フォルダー操作」にチェックを入れます。
- 次に、「カスタムスクリプト」にチェックを入れます。
- コレクションに含まれる構成の順番が、上から「ファイル/フォルダー操作」、その次に「カスタムスクリプト」となっていることを確認し、[次へ]をクリックします。
コレクションに含まれる構成の順番が、「ファイル/フォルダー操作」→「カスタムスクリプト」となっている必要があります。
- コレクションに含まれる「ファイル/フォルダー操作」の構成を作成します。
- コピー > HTTPを使ってコピーする > ファイル が選択されていることを確認します。
- ファイルのアップロードから、Endpoint Central Cloudからダウンロードした「UEMSAgent.msi」「UEMSAgent.mst」「DCAgentServerInfo.json」「DMRootCA.crt」および「op_to_od.vbs」をそれぞれアップロードします。
- Destinationフォルダーには以下を指定します。（$WINDIRはEndpoint Central上で使用可能な変数です）
$WINDIR\Temp
- 再度内容を確認し、「次へ」をクリックします。
- コレクションに含まれる「カスタムスクリプト」の構成を作成します。
- 次で指定した形式でスクリプトを実行する では、コマンドライン を選択します。
- コマンドライン には以下のコマンドを入力します。
"%windir%\Temp\op_to_od.vbs" "%windir%\Temp\UEMSAgent.msi" "%windir%\Temp\UEMSAgent.mst"
- 間隔 は「1回ごと」を選択します。
- 再度内容を確認し、「次へ」をクリックします。
- 移行対象を選択します。
- まずリモートオフィス/ドメインを指定し、フィルターアイコンをクリックしてドメイン/OU/カスタムグループ/コンピューター名等のフィルター条件を追加します。
- 必要に応じて除外対象を設定します。
- [終了]をクリックして、コレクションの作成を完了させます。
- コレクションの配布画面が表示されます。必要に応じて再試行を有効化し再試行頻度（回数）を変更します。内容に誤りがなければそのまま「配布」をクリックします。
以上の操作で、指定したWindowsエージェントが移行されます。次の起動時またはリフレッシュサイクルにおいて、作成したコレクションが適用されます。構成が適用されたエージェントは、Endpoint Central Cloudからのファイルダウンロード時に選択したリモートオフィスに追加されます。
構成の配布およびスクリプト実行がアンチウイルスソフトにブロックされないようご注意ください。
Endpoint Central Cloudに移行したPCは、オンプレミス版の管理対象一覧から手動で削除する必要があります。
検証用PCに対して本手順をテストした上で、本番環境に適用することをお勧めいたします。
Endpoint Central Cloudに移行したPCは、オンプレミス版の管理対象一覧から手動で削除する必要があります。
検証用PCに対して本手順をテストした上で、本番環境に適用することをお勧めいたします。
Macエージェントの移行手順
オンプレミス版のエージェントをアンインストールし、クラウド版のエージェントをインストールするスクリプトを、ソフトウェアとして配布することで、エージェントをクラウドに移行します。
スムーズな移行のために、オンプレミス版：エージェントのダウンロード制限を緩和する / クラウド版：エージェントの新規追加における承認をOFFにする ことをご検討ください。
- Endpoint Centralオンプレミス版のコンソール画面にログインし、「エージェント」タブ →「設定」カテゴリーの「エージェント設定」→「エージェント保護設定」を開き、「ユーザーによるエージェント/配信サーバーのアンインストールを制限する」のチェックを外し、[保存] をクリックします。（これにより、管理者権限を持つユーザーはエージェントをアンインストール可能になります）。
- Endpoint Central Cloudコンソール画面にログインします。
- 「エージェント」タブ →「PC」→ 画面右上の [エージェントをダウンロードする] をクリックします。
- 移行するPCを所属させたいリモートオフィスをプルダウンから選択し、インストール: エージェント、プラットフォーム: Mac 選択して [エージェントをダウンロードする] をクリックします。
- ダウンロードされたZipファイルを解凍します。
- Migration.shをダウンロードし、同じディレクトリに保存します。
- 解凍したファイル「UEMS_MacAgent.pkg」「README.html」「serverinfo.plist」「DMRootCA.crt」および「Migration.sh」を選択し、選択したファイルをすべてZipファイルに圧縮します。
- Endpoint Centralオンプレミス版のコンソール画面にアクセスし、作成されたArchive.zipをソフトウェア配布機能を使用して配布します。ソフトウェア配布タブ > パッケージ > パッケージの追加 > Mac をクリックします。
- 任意のパッケージ名を入力し、ライセンスの種類: 非商用 を選択します。
- インストール: [ファイルを追加する]をクリックしてArchive.zipを選択肢、アップロードします。
- 詳細オプション > インストールのコマンド: 以下のコマンドを入力します。
sh ./Migration.sh
- 内容を再度確認し、[パッケージの追加]をクリックします。
- 作成されたパッケージにチェックを入れ[ソフトウェアのインストール/アンインストール] > Mac > コンピューター構成 をクリックします。
- 構成の名前: 任意の構成名を入力します。
- 配布ポリシー: 要件に合う配布ポリシーを選択します。
- 配布/適用対象の設定: クラウドに移行する対象エージェントを選択します。
- その他スケジューラー設定や実行設定を必要に応じて追加します。
- 内容を確認し、[配布]または[今すぐ配布]をクリックします。
- Endpoint Central Cloudコンソール画面の「エージェント」タブ →「PC」→「承認待ちです」を開き、コンピューターを承認します。
- 承認後、エージェントがインストールされます。
- Endpoint Central Cloudコンソール画面にログインします。
- エージェントタブ > PC (または リモートオフィス) > 画面右上の[エージェントをダウンロードする] をクリックします。
- 移行したPCを所属させたいリモートオフィスを選択し、インストール: エージェント、プラットフォーム: Linux 選択して [エージェントをダウンロードする]をクリックします。
- Zipファイルを解凍します。
- copyAgentFiles.bashおよびLinuxAgentInstaller.shをダウンロードします。
- Endpoint Centralオンプレミス版のコンソール画面にアクセスし、スクリプトをスクリプトリポジトリに登録します。構成タブ > 設定 > スクリプトリポジトリ > [スクリプトの追加] をクリックします。
- スクリプト名: 参照をクリックし、先ほどダウンロードした「copyAgentFiles.bash」を選択します。
- プラットフォーム: Linuxを選択します。
- 説明: 必要に応じて入力します。
- 内容を確認し、[追加をクリックします。]
- 続いて、用意したファイルをカスタムスクリプト機能を使用して配布します。Endpoint Centralオンプレミス版コンソール画面から 構成タブ > 構成の追加 > 構成 > Linux > カスタムスクリプト > コンピューター をクリックします。
- 任意の名前を入力し、必要に応じて説明を追加します。
- スクリプト名: copyAgentFiles.bashと入力します。
- 依存ファイル: 先ほどzipファイルを解凍した「DesktopCentral_LinuxAgent.bin」、「serverinfo.json」および、ダウンロードした「LinuxAgentInstaller.sh」を依存ファイルとして選択します。
- 終了コード: 0 のままにします。
- 間隔: 1回ごと を選択します。
- 配布/適用対象の設定: クラウドに移行する対象エージェントを選択します。
- その他スケジューラー設定や実行設定を必要に応じて追加します。
- 内容を確認し、[配布]または[今すぐ配布]をクリックします。
以上の操作で、指定したMacエージェントが移行されます。構成適用後、Macエージェントは選択したリモートオフィスに追加されます。
構成の配布およびスクリプト実行がアンチウイルスソフトにブロックされないようご注意ください。
Endpoint Central Cloudに移行したPCの情報は、オンプレミス版の「エージェント」タブに残存しています。管理対象一覧から手動で削除する必要があります。
検証用PCに対して本手順をテストした上で、本番環境に適用することをお勧めいたします。
Endpoint Central Cloudに移行したPCの情報は、オンプレミス版の「エージェント」タブに残存しています。管理対象一覧から手動で削除する必要があります。
検証用PCに対して本手順をテストした上で、本番環境に適用することをお勧めいたします。
Linuxエージェントの移行手順
以上の操作で、指定したLinuxエージェントが移行されます。構成適用後、10分前後で新しいエージェントがインストールされます。なお、検証用PCに対して本手順をテストした上で、本番環境に適用することをお勧めいたします。
この記事は、こちら (英語) を参考にしています。