Windows 10 22H2 の適用方法(Feature Update)
作成日:2022年12月21日 | 更新日:2024年5月9日
この記事では、管理対象の Windows 端末に Windows 10 2022 Update (Windows 10, version 22H2) を適用する方法(Feature Update(機能更新プログラム)の配布方法)を説明しています。なお、Windows 11 22H2 の配布方法についてはこちらをご覧ください。
Windows 10 22H2 (Feature Update to Windows 10, version 22H2) の適用
前提条件
- パッチDBの設定において、Feature Packs にチェックが入っている
管理 タブ > パッチ設定 > パッチDBの設定 > 管理するパッチの種類を選択する > Windows において、Feature Packs が選択されていることを確認します。 - パッチの拒否設定において、Feature Update を拒否済みに設定していない
パッチの拒否を設定すると、指定したパッチは「欠落パッチ」に表示されないため、後述の手順では「サポート済みパッチ」の中から検索する必要があります。
Feature Update(機能更新プログラム)の適用手順
Windows 10 22H2 の適用方法は、以下の方法(A)から方法(C)の、3とおりの方法があります。
イネーブルメントパッケージを配布する方法(A)(直接通信、配信サーバー経由のいずれでも利用可能)
以下2つの条件の両方を満たしている端末は、「イネーブルメントパッケージ」と呼ばれるパッチ(KB5015684)が利用可能です。
配布するパッチのファイルサイズが後述の他の方法に比べて小さいため、なるべくこちらの方法(イネーブルメントパッケージ)を利用することをお勧めします。
- Windows 10 の 20H2/21H1/21H2 のいずれかを実行中である
- 累積更新プログラム「KB5015878」(2022年7月リリース)またはそれ以降にリリースされた累積更新プログラム(Cumulative Update)が適用済みである
上記条件を満たす端末に対して、以下のパッチ( イネーブルメントパッケージ / Enablement Package )を配布することにより、当該端末は Windows 10 22H2 へアップデートされます(32ビット版(x86)と64ビット版(x64)とで、使用するパッチIDが異なります)。
- パッチID: 110037 Feature Update via Windows 10, version 22H2 Enablement Package (20H2/21H1/21H2 -22H2) (x86)
- パッチID: 110036 Feature Update via Windows 10, version 22H2 Enablement Package (20H2/21H1/21H2 -22H2) (x64)
イネーブルメントパッケージを使用しない方法(B)(直接通信の場合のみ利用可能な方法)
通常のパッチと同様に、手動配布または自動配布を実行します。
(※ なお、Feature Updateは、UIが変更されるなどエンドユーザーへの影響が大きいため、原則として手動配布を利用します。)
- 手動配布の場合
- パッチ タブ > パッチ > 欠落パッチ (または パッチ タブ > パッチ > サポート済みパッチ) から以下のパッチを検索し、配布します。
- パッチID: 110040 Feature Pack Update for Windows 10 (22H2) Enterprise - October 2022 Update - Online Installer
- パッチID: 110038 Feature Pack Update for Windows 10 (22H2) - October 2022 Update - Online Installer
WindowsのEditionが Enterprise Edition の場合はパッチID: 110040 を、その他のEditionの場合はパッチID: 110038 を利用します。
- パッチ タブ > パッチ > 欠落パッチ (または パッチ タブ > パッチ > サポート済みパッチ) から以下のパッチを検索し、配布します。
- 自動配布の場合
- 配布 タブ > パッチ配布の自動化 を開きます。
- タスクの作成 > Windows をクリックし、アプリケーションを選択する > Microsoft において Feature Packs にチェックを入れます。
- その他の項目を入力し、自動配布タスクを構成します。
イネーブルメントパッケージを使用しない方法(C)(直接通信、配信サーバー経由のいずれでも利用可能な方法)
なお、Patch Manager Plus Cloud において2023年にリリースされた機能強化により、配信サーバーを使用しない直接通信の端末の場合にも、配信サーバー経由の場合と同一のパッチ(同一のパッチID)をご使用いただくことが可能になりました。そのため、直接通信の場合に関して、イネーブルメントパッケージが利用できず、かつ上記の「Online Installer」のパッチも利用できない場合、こちらの手順を使用します。
以下の手順を実行します。
- Microsoftボリュームライセンスサービスセンターまたは「Windows 10 のダウンロード」にアクセスし、ISOファイルを取得します。
- Microsoft Volume Licensing Service Center
- ボリュームライセンスサービスセンター (VLSC) で ISO ファイルをダウンロードして書き込む(Microsoft)
- Windows 10 のダウンロード(Microsoft) ※「ツールを今すぐダウンロード」をクリックすることにより、別のPCにWindows 10をインストールするためにインストールメディアを作成する際の手順を利用して、ISOファイルを取得します(対象端末のOSがWindowsの Enterprise Edition 以外の場合のみ利用可能です)。
- ダウンロード完了後、ファイルのハッシュ値をMD5形式、SHA-1形式またはSHA-256形式で取得します。
ハッシュ値の取得
ファイルのハッシュ値を取得するには、以下の方法が考えられます。- サードパーティ製品の「7zip」を使用する
- コマンドプロンプトを開き「certutil -hashfile <ファイルパス> <ハッシュアルゴリズム>」コマンドを実行する
(例)certutil -hashfile <ファイルパス> SHA256 - Powershellを開き「Get-FileHash」コマンドを実行する(デフォルトではSHA256形式)
(例)Get-FileHash <ファイルパス> | Format-List
- Patch Manager Plus Cloud のコンソール画面を開きます。パッチのアップロード の方法により、ISOファイルをアップロードします。
- 対象端末のOSがWindowsの Enterprise Edition の場合、
- パッチID: 110047 Dependency Patch for Windows 10 (22H2) - October 2022 Update enterprise (x86) (Manual Upload Required)
- パッチID: 110043 Dependency Patch for Windows 10 (22H2) - October 2022 Update for enterprise (x64) (Manual Upload Required)
のいずれかを32ビット版(x86)と64ビット版(x64)とに応じて選択し、アップロードを行います。
Enterprise Edition 以外の場合、- パッチID: 110045 Dependency Patch for Windows 10 (22H2) - October 2022 Update (x86) (Manual Upload Required)
- パッチID: 110041 Dependency Patch for Windows 10 (22H2) - October 2022 Update (x64) (Manual Upload Required)
のいずれかを32ビット版(x86)と64ビット版(x64)とに応じて選択し、アップロードを行います。
- 同一のパッチIDに対して、「言語」欄が「英語」となっているものと「日本語」となっているものがあるため注意します。
- アップロードの際、「チェックサムを入力」欄では上記「2.」で取得したハッシュ値を入力します。
- 対象端末のOSがWindowsの Enterprise Edition の場合、
- 複数の言語のOSに対して機能更新プログラムを配布する場合、各言語のISOファイルをそれぞれダウンロードし、同様の手順を実行してアップロードします。
- 配信サーバーにログインし、パッチリポジトリ(パッチストア)を開きます。パッチリポジトリのパスは、デフォルトでは <配信サーバーのインストールディレクトリ>\replication\store です( 管理 タブ > パッチ設定 > クリーンアップ設定 > パッチダウンロード場所 から確認できます)。
- ダウンロードしたISOファイルをパッチリポジトリにコピーし、ファイル名を以下のように変更します。
OS言語 ビット Enterprise Edition その他のEdition 日本語 32ビット版 110047-Win10_22H2_Jp_enterprisex32.iso
(※NEC製のみ、
110047-Win10_22H2_Jpn_enterprisex32.iso )110045-Win10_22H2_Jpx32.iso
(※NEC製のみ、
110045-Win10_22H2_Jpnx32.iso )日本語 64ビット版 110043-Win10_22H2_Jp_enterprisex64.iso
(※NEC製のみ、
110043-Win10_22H2_Jpn_enterprisex64.iso )110041-Win10_22H2_Jpx64.iso
(※NEC製のみ、
110041-Win10_22H2_Jpnx64.iso )英語 32ビット版 110047-Win10_22H2_en_enterprisex32.iso 110045-Win10_22H2_enx32.iso 英語 64ビット版 110043-Win10_22H2_en_enterprisex64.iso 110041-Win10_22H2_enx64.iso その他 の言語 こちらのページの下部にある"Language wise ISO file name table"表をご確認ください(英語)。 - 手動配布または自動配布を実行します。
(※ なお、Feature Updateは、UIが変更されるなどエンドユーザーへの影響が大きいため、原則として手動配布を利用します。)- 手動配布の場合
- パッチ タブ > パッチ > 欠落パッチ (または パッチ タブ > パッチ > サポート済みパッチ) から以下のパッチを検索し、配布します。(直接通信エージェントの場合、環境によって、以下のパッチは欠落パッチとして表示されない場合があるため、サポート済みパッチから検索します。)
- パッチID: 110048 Feature Pack Update for Windows 10 (22H2) - October 2022 Update for enterprise (x86)
- パッチID: 110044 Feature Pack Update for Windows 10 (22H2) - October 2022 Update for enterprise (x64)
- パッチID: 110046 Feature Pack Update for Windows 10 (22H2) - October 2022 Update (x86)
- パッチID: 110042 Feature Pack Update for Windows 10 (22H2) - October 2022 Update (x64)
WindowsのEditionが Enterprise Edition の場合はパッチID: 110048/110044 を、その他のEditionの場合にはパッチID: 110046/110042 を利用します(32ビット版(x86)と64ビット版(x64)とに応じて選択します)。
- パッチ タブ > パッチ > 欠落パッチ (または パッチ タブ > パッチ > サポート済みパッチ) から以下のパッチを検索し、配布します。(直接通信エージェントの場合、環境によって、以下のパッチは欠落パッチとして表示されない場合があるため、サポート済みパッチから検索します。)
- 自動配布の場合
- 配布 タブ > パッチ配布の自動化 を開きます。
- タスクの作成 > Windows をクリックし、アプリケーションを選択する > Microsoft において Feature Packs にチェックを入れます。
- その他の項目を入力し、自動配布タスクを構成します。
- 手動配布の場合
配信サーバーへISOファイルを直接配置する手順は以下のとおりです。
トラブルシューティング
Windows 10 Feature Update(FU, 機能更新プログラム)の更新に関して発生する問題は、以下のPatch Manager Plus オンプレミス版のナレッジをご覧ください。
パッチ配布の失敗 - Windows 10 Feature Update適用に関するエラー
この記事は、こちらの記事(英語)を参考に作成されています。