ESMインスタンス/ESMディレクトリ/Zoho Directoryにおけるユーザー管理の差異
作成日:2025年4月17日 | 更新日:2025年5月26日
動作確認日:2025年5月14日
概要
ESMインスタンス/ESMディレクトリ/Zoho Directoryにおけるユーザー管理の差異についてご案内します。
目次
詳細
ESMインスタンス
特定のインスタンスのユーザーアカウントをインスタンスレベルで管理します。
ユーザー管理に必要なServiceDesk Plus Cloudの役割:SDAdmin
ESMディレクトリ
ServiceDesk Plus Cloudの様々なインスタンスのユーザーアカウントをアプリケーションレベルで管理します。
ServiceDesk Plus Cloudの組織に、ESMインスタンスが複数構成されている場合や、各ユーザーがServiceDesk Plus Cloudの複数のESMインスタンスに所属している場合のユーザー管理に便利な機能です。
ユーザー管理に必要なServiceDesk Plus Cloudの役割:組織管理者
Zoho Directory
Zohoアプリケーションのユーザーアカウントを組織レベルで管理します。
ServiceDesk Plus Cloudだけでなく、様々なZohoアプリケーションを組織内で使用している場合、それらへのアクセスを管理できます(対応アプリケーションに限ります)。
ユーザー管理に必要なZoho Directoryの役割:組織管理者(所有者)、または、組織管理者
ユーザー作成時の違い
ESMインスタンス
ServiceDesk Plus Cloudへのログイン権限を持つユーザー/ログイン権限を持たないユーザーを作成できます。
※ログイン権限を持つユーザーを作成する場合は、ServiceDesk Plus Cloudの「SDAdmin」と「組織管理者」の両方の役割が必要です。
なお、ログイン権限を持たないユーザーは、ESMディレクトリ/Zoho Directoryには表示されません。ログイン権限を持つユーザーのみがServiceDesk Plus Cloudの組織のメンバーとなり、ESMディレクトリ/Zoho Directoryに表示されます。
ESMディレクトリ
ServiceDesk Plus Cloudの組織のメンバーとして存在できるユーザーを作成できます。
なお、ESMディレクトリに表示されているユーザーは、ServiceDesk Plus Cloudへのログイン権限が有効化されています。
Zoho Directory
Zoho Directoryのメンバーとして存在できるユーザーを作成できます。
ServiceDesk Plus Cloudのログイン権限を付与して、ServiceDesk Plus Cloudへログインできるユーザーを作成することもできますし、ServiceDesk Plus Cloudではなく、他のアプリケーションへのログイン権限を付与して、そのアプリケーションのみにログインできるユーザーを作成することもできます。
よくあるご質問
手動でユーザー登録を行う際、どこからユーザーを登録するのがいいですか?
ESMインスタンス、または、ESMディレクトリからユーザー登録を行うことを推奨します。
なお、ESMインスタンスからユーザーを作成する場合と、ESMディレクトリからユーザーを作成する場合の違いは以下のとおりです。
ご要望に合わせてどちらかを選択してください。
ESMインスタンスからユーザーを作成する場合
- 依頼者/技術担当者情報ページの「依頼者のログインを有効にする」または「技術担当者のログインを有効にする」チェックボックスにチェックを入れると、ServiceDesk Plus Cloudで認証済みのドメインに所属するユーザーは、招待メールの送信なしでログイン権限が有効化されます。
- 認証済みのドメインに所属していないユーザーは、ログインの招待メールが送信され、承認すると、ログイン権限が有効化されます。
- 「依頼者のログインを有効にする」または「技術担当者のログインを有効にする」チェックボックスにチェックを入れない場合、ログイン権限を持たないユーザー(依頼者/技術担当者)として登録されます。
- ServiceDesk Plus Cloudへのログイン権限が有効化され、組織のメンバーになると、ESMディレクトリにも一覧表示されます。
ESMインスタンスからユーザーを作成する方法は「依頼者の設定」および「技術担当者の設定」をご覧ください。
ESMディレクトリからユーザーを作成する場合
- ユーザーの追加時、ユーザーがServiceDesk Plus Cloudで認証済みのドメインに所属している場合、招待メールの送信なしでログイン権限が有効化されます。
- 認証済みのドメインに所属していないユーザーは、ログインの招待メールが送信され、承認すると、ログイン権限が有効化されます。
- ServiceDesk Plus Cloudの組織のメンバーになると、[ESMディレクトリ]→[サービスインスタンス]の各インスタンスで「アクセス権限」が「組織の全員」となっているインスタンスに追加されます。
- インスタンスすべてで「アクセス権限」が「このインスタンスに対する権限を持つユーザー」となっている場合、ESMディレクトリから追加されたユーザーは、デフォルトではどのESMインスタンスにも追加されません。そのため、以下のどちらかの手順より、手動で特定のESMインスタンスにユーザーを追加する必要があります。
・[ESMディレクトリ]→[ユーザー管理]→[インスタンスにユーザーを追加]
・[管理]→[ユーザー&許可]→[ユーザー]→[依頼者/技術担当者]→[ユーザーのインポート]→[組織からインポート]
ESMディレクトリからユーザーを作成する方法は「エンタープライズ・サービス・マネージメントのユーザーの管理」をご覧ください。
ユーザーを削除する場合、どこから削除するのがいいですか?
ESMインスタンスから削除することを推奨します。
なお、ESMインスタンスから依頼者、技術担当者を削除した場合の影響や詳細は以下のとおりです。
ESMインスタンスから依頼者を削除した場合
依頼者を削除しても、その依頼者が作成した既存のクローズ済みリクエストや対応中のリクエストには影響しません。
ただし、通知/エスカレーション/ワークフロー設定に依頼者が関連付けられている場合、依頼者はそれらから削除されます。
ESMインスタンスから技術担当者を削除した場合
技術担当者を削除すると、クローズ済みリクエストは影響を受けませんが、その技術担当者が割り当てられていた対応中のリクエストは「未割り当て」となります。
また、通知/エスカレーション/ワークフロー設定に技術担当者が関連付けられている場合、技術担当者はそれらから削除されます。
しかし、技術担当者が作成したSLAや業務ルールなどの設定は削除されません。
過去のリクエストのデータは、レポート目的でアクセス可能で、ServiceDesk Plus Cloudからデータが失われることはありません。
リクエストの依頼者名や技術担当者名は、プライバシー設定が有効でない限り変更されません。
プライバシー設定を有効化すると、PII/ePHIフィールドの設定に基づき、データを匿名化したうえで、消去できるようになります。
詳細は「プライバシー設定」をご覧ください。
なお、ESMディレクトリからユーザー削除すると、ユーザーのアカウント(Zoho Account)が完全に削除され、復元できなくなります。
ESMディレクトリからユーザーを削除する方法は「エンタープライズ・サービス・マネージメントのユーザーの管理」をご覧ください。