ソフトウェアパッケージの作成
この記事では、ソフトウェア配布機能を利用する際に必要なパッケージの作成方法について説明しています。
ソフトウェアパッケージの作成
ソフトウェアを配布するには、まず「パッケージ」を作成します。手動で作成する方法のほか、既成のテンプレートから選択することでもパッケージを作成できます。
Endpoint Centralを用いてソフトウェアを配布する場合、ソフトウェアはパッケージ(ソフトウェアパッケージ)という単位で配布されます。
パッケージはインストーラーのほか、インストールコマンドやアンインストールコマンド、サイレント引数(サイレントスイッチ)、インストーラーの情報、スクリプト実行などの各種操作などをまとめたものです。パッケージ単位で配布することで、サイレントインストールや、インストール時の各種操作の自動化などを簡単に実行できるようになります。
A. 既定のテンプレートから選択
サポートするインストーラーの形式: exe, msi, pkg, deb など各ソフトウェアおよびOSに準じる
※ 既定のテンプレートで用意されているソフトウェアについては、パッケージのテンプレート一覧(ソフトウェア配布) をご覧ください。
テンプレートからパッケージを作成する手順は以下の通りです。
- ソフトウェア配布 タブ > 左メニューの パッケージの作成 > テンプレート を開きます。
- フィルター条件で OS のプルダウンから Windows / Mac / Ubuntu / Debian のいずれかを選択します。
- 画面右上検索アイコンをクリックし、アプリケーション欄にキーワードを入力してエンターキーを押します。
- 必要なソフトウェアにチェックを入れ、「パッケージを作成する」をクリックします。
- 確認画面で「パッケージを作成する」をクリックします。なお、一部のアプリケーションにはテンプレート自動更新が可能です。
テンプレート自動更新を有効化する場合、「Update Automatically」にチェックを入れてから「パッケージを作成する」をクリックします。
- しばらく待つとパッケージが作成されます(進行中は非表示化が可能です)。パッケージの作成後、パッケージを表示するには作成完了画面で「パッケージを表示」をクリックするか、ソフトウェア配布 > パッケージの作成 > パッケージ ページを開きます。
B. 手動でパッケージを作成する
サポートするインストーラーの形式: exe, msi など。対応する主な形式はこちら。
サイレントインストール非対応のソフトウェアも配布可能です(配布時に実行をユーザーに委任します)。代表的なソフトウェアの配布方法はこちらをご覧ください。
Windowsの場合
設定手順は以下の通りです。
- ソフトウェア配布タブ > パッケージ作成 > パッケージを追加する > Windows をクリックします。
- 各項目を入力/選択します。
- パッケージ名: 分かりやすい任意の名称します。
- パッケージの種類: インストーラーの拡張子に合わせて MSI/MSP または EXE/APPX/MSIEXEC/MSU から形式を選択します
MSI/MSP以外の形式の場合、「EXE/APPX/MSIEXEC/MSU」を選択します。対応する主な形式はこちらをご覧ください。
なお、HTTPリポジトリにアップロードするファイルとして zip を選択することができます。zipファイルは配布時に配布対象側で自動的に解凍されます。 - ライセンスの種類: 商用(有償)/非商用(無償)を選択します。
- リポジトリの選択: 共有フォルダー上のリポジトリにインストーラーを保存している場合は「共有フォルダー」を、実行ファイルをアップロードする場合は「ローカルコンピューターから」を選択します(※ビルドによって表記が若干異なる場合があります)。
ローカルコンピューターから(または「HTTPリポジトリから」)を選択した場合、インストーラーをアップロードします(最大 7 GB)。
- インストールについて指定します。
- MSI/MSPの場合
MSI/MSPファイル名を入力します。必要に応じて、MSTファイルやインストール時のプロパティを指定します。
ユーザーによるアンインストールを制限する場合は「コントロールパネルのプログラム一覧からアンインストールするオプションを無効にする」にチェックを入れます。
- EXE/APPX/MSIEXEC/MSUなどの場合
サイレントインストールに対応するソフトウェアの場合、サイレントスイッチ(引数)を含むインストールコマンドを入力します。サイレントインストールに対応していない場合は、インストーラーの実行コマンドのみを入力します。
インストール時の引数は配布対象に展開されるフォルダ構造と照らし合わせて、お客様自身でご確認ください。(例) googletalk-setup.exe /S
- 配布前のアクション(アクティビティ)、配布後のアクション(アクティビティ)を指定します。
- MSI/MSPの場合
- アンインストールについて、インストール時と同様に指定します。
使用する機能についてのみ指定することも可能です。例えば、インストールしか使用しない場合、アンインストールに関する項目や詳細設定をすべてスキップしてパッケージを作成できます。(この場合、アンインストールが実行できません)。
- 詳細設定を指定します。
- 「パッケージを追加する」をクリックします。
Macの場合
設定手順は以下の通りです。
- ソフトウェア配布タブ > パッケージの作成 > パッケージの追加 > Mac をクリックします。
- 各項目を入力/選択します。
- パッケージ名: 分かりやすい任意の名称します。
- ライセンスの種類: 商用(有償)/非商用(無償)を選択します。
- インストールにおいて、インストーラーをアップロードします。また、必要に応じてインストールコマンドを入力します。
- アンインストールにおいて、アプリケーションのパスを指定します。
- パッケージプロパティを入力します。
- 「パッケージを追加する」をクリックします。
Linuxの場合
Linuxのパッケージ作成には対応しておりません。
テンプレートの自動更新
一部のWindowsソフトウェアテンプレートでは、テンプレートの自動更新が利用可能です。テンプレートの自動更新は、ソフトウェアの新しいバージョンがベンダーからリリースされると、自動的に新たなバージョンのパッケージを作成する機能です。
テンプレートからパッケージの作成時に有効化するか、または ソフトウェア配布タブ > 設定 > 自動更新テンプレート から有効/無効を選択します。
自動更新テンプレートを有効化していても、古いバージョンのパッケージは自動的に削除されません。
自動更新テンプレートから作成されたパッケージを編集しても、新たに自動作成されるパッケージでは編集内容は引き継がれません。(そのため、必要に応じて自動作成されたテンプレートを手動で編集します)
配布前後のアクション
Windowsソフトウェアパッケージの配布前後において、各種操作を実行可能です。
「配布前アクション(アクティビティ)」または「配布後アクション(アクティビティ)」をクリックして、配布前に確認したい条件や配布前後に実行するアクションをドラッグ&ドロップし、ドロップした各項目名をクリックして詳細を指定します。
- 配布前アクション(アクティビティ)で設定可能な条件
- レジストリ値のデータの確認
- レジストリキーの確認
- ファイル/フォルダーの確認
- ソフトウェアの確認
- ディスク空き容量の確認
- 配布前アクションで設定可能な実行
- パスの追加
- ファイル/フォルダー操作
- サービスの停止/開始
- ショートカットの作成
- 実行プロセスの停止/開始
- 環境変数の設定
- スクリプトの実行
- レジストリの編集
- ソフトウェアのアンインストール
- 配布後アクションで設定可能な実行
- パスの追加
- ファイル/フォルダー操作
- サービスの停止/開始
- 環境変数の設定
- ショートカットの作成
- スクリプトの実行
- レジストリの編集
- ソフトウェアのアンインストール
対応するソフトウェア実行ファイルの形式
- .exeファイル
- 実行ファイルへの完全なパスと、アプリケーション固有のサイレントスイッチを指定します。
(例) \\share\IE8\IE8-WindowsServer2003-x86-ENU.exe /quiet /passive /update-no /norestart
- .msiファイル
- 実行ファイルへの完全なパスを入力します(サイレントスイッチを指定する必要はありません)。
(例) \\share\skype\skype.msi
- .mspファイル(Windowsインストーラーパッチファイル)
- mspファイルが引数として指定するmixexecファイルへのパスと、mspファイルのパス、サイレントスイッチを指定します。
(例) %windir%\system32\msiexec.exe /update "\\share\xyz.msp" /qn
- .issファイル(応答ファイル)
- InstallShieldを使用して作成されたexeファイルは、issファイル(応答ファイル)を作成することでサイレントインストールが可能になります。
(例) \\share-server\Software\winvnc\Setup.exe /s /f1 "\\share-server\software\Winvnc\silentinstall.iss"
InstallShieldを使用して作成されたexeファイルは、.issファイル(応答ファイル)を作成することでサイレントインストールが可能です。1台のコンピューターで手順を応答ファイルに記録します。
- コマンドプロンプトを開き、ソフトウェア実行ファイル(例:setup.exe)のあるフォルダーに移動します。
- rオプションおよびf1"<filename>"オプションをつけてsetup.exeを実行します(/f1とダブルクォーテーションの間にスペースは入れません)。インストールファイル名には任意のファイル名を指定します。続けて、そのソフトウェアに必要な操作を実行し、インストールを完了させます。
setup.exe /r /f1"<インストールファイル名>"
- インストールが完了したら、ソフトウェア実行ファイルのあるフォルダーに.issファイル(応答ファイル)が作成されていることを確認します。
- .cmdや.batなどのバッチファイル
- 実行ファイルへの完全なパスを入力します。
(例) \\share\scripts\installitunes.bat
- .vbs/.vb/.js/.jse/.vbe/.vbs/.wsf/.wsc/.wsh(VbScriptスクリプト)
- スクリプトを引数として、vbscriptエンジンへのパスを指定します。
(例) %windir%\system32\cscript.exe "checkIE8Installed.vbs"
- Windowsのパッチファイル
- Windows Update スタンドアロンインストーラー(%windir%\System32\wusa.exe)と、引数として.msuファイル、サイレントインストールに必要な引数を指定します。
- Windows の Windows Update スタンドアロン インストーラーについて(Microsoft、日本語版)
- Description of the Windows Update Standalone Installer in Windows(Microsoft、英語版:Windows 10に対する記載があります)
(例) wusa.exe "\\server\share\Windows6.0-KB934307-x86.msu" /quiet /norestart
- .dll/.ocxファイル
- regsvr32.exeと、.dllおよび.ocxファイルを指定します。
(例) regsvr32 /u /s msbind.dll
(例) regsvr32 /u /s mswinsck.ocx
- .au3(AutoItスクリプト)
- .au3は、AutoIt3を使用して作成したスクリプトです。AutoIt実行ファイルと、引数として作成したスクリプトを指定します。AutoItを使用したソフトウェアインストール自動化については、下記のポイントをご覧ください。
(例) AutoIt3A.exe ""
AutoItは、Windowsの操作自動化ツールです(AutoIt公式ページ)。
Desktop Centralはサイレントインストールに対応したソフトウェアの配布が可能ですが、サイレントインストールに非対応のソフトウェアの配布の場合は、AutoItスクリプトを使用してインストール可能な場合があります。