EventLog Analyzer ナレッジベース

Distributedエディションについて


EventLog Analyzerは、大規模/分散環境向けの構成として、ManagedサーバーとAdminサーバーの2層構成であるDistributedエディションを提供しています。なお、Managedサーバーはデータの収集・解析を行い、Adminサーバーは、Managedサーバーが収集したログデータをHTTP/HTTPS経由で受信することによる、統合監視の役割を持ちます。

 

以下では、ManagedサーバーとAdminサーバー間の通信の流れ、および各サーバーで保持するデータについてご紹介します。

 

■ データの流れ

※各データの使用用途については、ナレッジ:収集したログデータの格納場所をご参照ください。

 

  • データベース情報はManagedサーバーからAdminサーバーへ、5分間隔で送られます。(HTTP/HTTPS)
  • Adminサーバー側からログを表示する場合、Managedサーバー側からインデックスデータを参照し、表示します。(HTTP/HTTPS) ※Adminサーバー側でインデックスデータは保持しません。
  • zip化されたアーカイブデータは、15分後にAdminサーバー側へ転送されます。(SSH)
  • zipアーカイブデータがAdminサーバーへ送られると、15分後にManagedサーバーから削除されます。

※転送時間、およびzipアーカイブデータの削除処理に要する時間は、データ量およびサーバーのスペックに依存します。

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■ オプション「中央集中化アーカイブ」について

zipアーカイブデータをAdminサーバーに集約するためには、Adminサーバー側でオプション「中央集中化アーカイブ」を有効化する必要があります。本オプションを有効化しない場合、zipアーカイブデータはAdminサーバー側へ転送されず、各Managedサーバーが保持します。

図1 「中央集中化アーカイブ」の有効化

 

< オプションの有効化手順 >

1.[設定] > [管理者権限] > [アーカイブ設定] に移動します。
2.[集中型アーカイブ設定]をクリックします。
3.[中央集中化アーカイブを有効化]にチェックを入れ、Adminサーバーの情報を入力します。
4.[保存]をクリックして、設定内容を保存します。

 

また、オプションの有効化を行った場合、各サーバーが保持するデータをまとめたものが、以下になります。

 

図2 各サーバーが保持するデータ

 

※上記は中央集中化アーカイブを有効化した場合の図となります。
オプションを有効化しない場合、各サーバーが保持するデータは下記の通りです。

≪Managedサーバー側≫
・データベース
・アーカイブデータ
・zipアーカイブデータ
・インデックスデータ

≪Adminサーバー側≫
データベース(*1)

(*1) Adminサーバーのデータベースに格納される情報は以下の通りです:

  • ホスト情報
  • ホストグループ情報
  • レポートプロファイル情報
  • データベースフィルター情報
  • 作成したコンプライアンスレポート情報
  • アラートプロファイル情報
  • 技術者情報 (Adminサーバーで設定したもののみ)
  • 生成されたアラート情報

 

(Distributedエディションの注意点)

・サーバー設定
- EventLog Analyzer専用サーバーとすること(その他アプリケーションの稼働不可)
- アンチウイルスソフトを使用する場合は、EventLog Analyzerインストールフォルダーをスキャン対象から除外すること
- 仮想マシン上にEventLog Analyzerをインストールする場合は、CPUおよびRAMの使用割り当てをEventLog Analyzerインストールサーバーに対して100%とすること
※複数の仮想マシンを持つホスト上での、CPU/RAMの共有はEventLog Analyzerインストールサーバーに対するリソース不足を起こす可能性があり、パフォーマンス低下の原因になる可能性があります
- 仮想マシン作成時はシックプロビジョニング(領域の固定)を行なうこと
※シンプロビジョニングはサーバーのI/Oレイテンシを増加させ、EventLog Analyerのパフォーマンス低下の原因になる可能性があります
- スナップショットを使用する場合は、定期的なスケジューリングでのスナップショット取得は無効化すること
※スナップショットの取得はサーバーのI/Oレイテンシを増加させ、EventLog Analyzerのパフォーマンス低下の原因になる可能性があります
- データ保存先としてのNASの使用は、ローカルディスクへのデータ保存に比べて、保存プロセス(データファイル書き込み)に時間および負荷がかかるため、大規模環境においては推奨しておりません。
- EventLog Analyzer導入前には、インストール対象のディスクのI/Oレイテンシをご確認ください。

備考
・EventLog Analyzerは1つのインストールサーバーにおいて、最大で2,000 windowsイベントログ/秒、または10,000 syslog/秒を収集可能です。
実際に導入する際は、各Managedサーバー毎に監視対象デバイスを登録していただき、Adminサーバーのコンソールで一括管理していただけます。

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Distributedエディションの設定方法