OpManager ナレッジベース

VMをホスト移行した際のOpManagerの動作について


概要

OpManagerで監視している仮想環境(各種ホスト、vCenterなど)において、仮想環境側でVMを移行した際の、OpManagerの動作について説明いたします。

詳細

OpManagerで監視している仮想環境(各種ホスト、vCenterなど)上でVMを移行した場合、
VM移行実施後の初回インベントリ更新で、その変更をOpManagerに反映します。

・インベントリ更新の詳細および、下記の説明で使用する用語(自動VMディスカバリー機能、"Orphaned"ステータス)の詳細はこちら

・VMの新規追加/削除の仕様は、移行の仕様と異なります。新規追加/削除の詳細はこちら

インベントリ更新でVMのホスト移行を検知した際の動作は、下記の通りです。

vCenter

No. UUIDの変化 自動VMディスカバリー OpManagerの動作
1 あり 有効 vCenter概要ページ[仮想装置]配下の、移行するVMを削除する。
vCenter概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加後、監視を開始する。
2 あり 無効 vCenter概要ページ[仮想装置]配下の、移行するVMを削除する。
vCenter概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加するが、監視は開始しない。
3 なし 有効 vCenter概要ページ[仮想装置]配下の、移行するVMの情報を移行した後の構成情報に更新する。
移行元ホスト[仮想装置]配下の移行するVMを非表示にし、移行先ホスト[仮想装置]配下に移行するVMを表示する。
4 なし 無効 vCenter概要ページ[仮想装置]配下の、移行するVMの情報を移行した後の構成情報に更新する。
移行元ホスト[仮想装置]配下の移行するVMを非表示にし、移行先ホスト[仮想装置]配下に移行するVMを表示する。

上記の仕様は、以下3点の条件を満たしている前提です。

  • 同じvCenter内でVMの移行を実施している
  • VMを移行前から監視している
  • 移行元、移行先のホストを監視登録している

ESXi

No. UUIDの変化 自動VMディスカバリー OpManagerの動作
5 あり 有効 <移行元ホスト>
移行するVMを"Orphaned"ステータスに変更する。

<移行先ホスト>
ESXiホスト概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加後、監視を開始する。

6 あり 無効 <移行元ホスト>
移行するVMを"Orphaned"ステータスに変更する。

<移行先ホスト>
ESXiホスト概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加するが、監視は開始しない。

7 なし 有効  <移行元ホスト>
ESXiホスト概要ページ[仮想装置]配下の、移行するVMを削除する。

<移行先ホスト>
ESXiホスト概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加する。

8 なし 無効 <移行元ホスト>
ESXiホスト概要ページ[仮想装置]配下の、移行するVMを削除する。

<移行先ホスト>
ESXiホスト概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加する。

上記の仕様は、以下3点の条件を満たしている前提です。

  • 同じvCenter内でVMの移行を実施している
  • VMを移行前から監視している
  • 移行元、移行先のホストを監視登録している

Hyper-V

No. UUIDの変化 自動VMディスカバリー OpManagerの動作
9 あり 有効/無効 移行時にUUIDが変更される場合、VMのホスト間移行は、
移行元ホスト配下でのVM削除、 移行先ホスト配下での新規VMの追加とみなされます。
(OpManagerは移行を認識せず、削除と追加をそれぞれ別の事象として処理します。)

そのためIPアドレスの変更有無によりOpManagerの動作が異なります。

【IPアドレスが変更されない場合】

<移行元ホスト>
移行するVMを"Orphaned"ステータスに変更する。

<移行先ホスト>
Hyper-Vホスト概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加する。

ただし移行元のVMをインベントリおよび[仮想装置]配下から消去しない限り、IPアドレスの重複が発生するためVMの追加はできません。
自動VMディスカバリーが有効の場合でも、ディスカバリーは行われません。

【IPアドレスが変更される場合】

<移行元ホスト>
移行するVMを"Orphaned"ステータスに変更する。

<移行先ホスト>
Hyper-Vホスト概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加する。
自動VMディスカバリーが有効の場合、監視を開始する。

10 なし 有効  【移行元ホスト、移行先ホストがともに監視登録されている場合】

<移行元ホスト>
Hyper-Vホスト概要ページ[仮想装置]配下の、移行するVMを削除する。

<移行先ホスト>
Hyper-V概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加する。

【移行元ホストだけが登録されている場合】
移行するVMを"Orphaned"ステータスに変更する。

【移行先ホストだけが登録されている場合】
Hyper-Vホスト概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加後、監視を開始する。

11 なし 無効 【移行元ホスト、移行先ホストがともに監視登録されている場合】

<移行元ホスト>
Hyper-Vホスト概要ページ[仮想装置]配下の、移行するVMを削除する。

<移行先ホスト>
Hyper-V概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加する。

【移行元ホストだけが登録されている場合】
移行するVMを"Orphaned"ステータスに変更する。

【移行先ホストだけが登録されている場合】
Hyper-Vホスト概要ページ[仮想装置]配下に、移行するVMを追加するが、監視は開始しない。

 

その他仮想環境(Nutanix、Xen)については、技術サポートまでお問い合わせください。