Windows 11 23H2 の適用方法(Feature Update)
作成日:2023年12月14日 | 更新日:2024年10月28日
この記事では Endpoint Central Cloud を使用して、Windows 11 2023 Update (Windows 11, version 23H2) を適用する方法を説明しています。
Windows 11 23H2 (Feature Update to Windows 11, version 23H2) の適用
前提条件
- パッチDBの設定において、Feature Packs にチェックが入っている
「パッチ管理」タブ > 設定 > パッチDBの設定 > 管理するパッチの種類を選択する > Windows において、Feature Packs が選択されていることを確認します。 - Windows 11 のシステム要件を満たしている (Windows 10 に対してアップデートを適用する場合)
Windows 10 からのアップグレードの場合、配布対象が Windows 11 のシステム要件を満たしていることを確認します。必要に応じて、Microsoft社の PC 正常性チェック アプリ を実行して、要件を確認してください。 - パッチの拒否設定において、Feature Update を拒否済みに設定していない (Windows 11 (23H2未適用)に対してアップデートを適用する場合)
パッチの拒否を設定すると、指定したパッチは「欠落パッチ」に表示されないため、後述の手順では「サポート済みパッチ」の中から検索する必要があります。
Feature Update(機能更新プログラム)の適用手順(イネーブルメントパッケージを配布する方法)
以下2つの条件の両方を満たしている端末は、「イネーブルメントパッケージ」と呼ばれるパッチ(KB5027397)が利用可能です。
- Windows 11 22H2を実行中である(※ Windows 11 22H2へのアップグレード方法はこちらのナレッジをご覧ください。)
- 累積更新プログラム「KB5031455」またはそれ以降にリリースされた累積更新プログラムが適用済みである
2023年10月にリリースされた「KB5031455」は、Endpoint Central Cloud ではパッチID「110924」が相当します。それ以降にリリースされた累積更新プログラム(Cumulative Update)のうち、任意の1つを適用しておきます(セキュリティ向上のため、特に事情が無ければ最も新しい累積更新プログラムを適用することをお勧めします)。
上記条件を満たす端末に対して、以下のパッチ( イネーブルメントパッケージ / Enablement Package )を配布することにより、当該端末は Windows 11 23H2 へアップデートされます。
- パッチID: 110035 Feature Update via Windows 11, version 23H2 Enablement Package (22H2 - 23H2) (x64)
Feature Update(機能更新プログラム)の適用手順(イネーブルメントパッケージを使用しない方法)
従来は、エージェントの通信が配信サーバー経由で行われているかどうかによって、Feature Updateの適用のために使用するパッチが分かれていましたが、Endpoint Central Cloudにおいて2023年にリリースされた機能強化を踏まえ、配信サーバーを使用しない直接通信の端末の場合も、配信サーバー経由の場合と同一のパッチ(同一のパッチID)をご使用いただくことになりました。
※ なお、以下の「1. 依存パッチのダウンロード」では、直接通信の場合[B]の方法をご利用いただけないため、[A]の方法をご利用ください。
1. 依存パッチのダウンロード
以下の[A]または[B]の方法を実行します。
- [A] コンソール画面上でパッチのアップロードを行う方法
- Microsoftボリュームライセンスサービスセンターまたは「Windows 11 をダウンロードする」にアクセスし、ISOファイルを取得します。
Microsoft Volume Licensing Service CenterMicrosoft Volume Licensing Centerは2024年3月に廃止され、M365 管理センターが後継のサービスとされています。VLSCからM365 管理センターへの移行に関しては、Microsoftのサポートお問い合わせください。- ボリュームライセンスサービスセンター (VLSC) で ISO ファイルをダウンロードして書き込む(Microsoft)
- Windows 11 をダウンロードする(Microsoft) ※multi-edition版のISOをダウンロードします(対象端末のOSがWindowsの Enterprise Edition 以外の場合のみ利用可能です)
- ダウンロード完了後、ファイルのハッシュ値をMD5形式、SHA-1形式またはSHA-256形式で取得します。
ハッシュ値の取得
ファイルのハッシュ値を取得するには、以下の方法が考えられます。- サードパーティ製品の「7zip」を使用する
- コマンドプロンプトを開き「certutil -hashfile <ファイルパス> <ハッシュアルゴリズム>」コマンドを実行する
(例)certutil -hashfile <ファイルパス> SHA256 - Powershellを開き「Get-FileHash」コマンドを実行する(デフォルトではSHA256形式)
(例)Get-FileHash <ファイルパス> | Format-List
- Endpoint Central Cloud のコンソール画面を開きます。パッチのアップロード の方法により、ISOファイルをアップロードします。
- 対象端末のOSがWindowsの Enterprise Edition の場合、
- パッチID: 110951 Dependency Patch for Windows 11 (23H2) - October 2023 Update for enterprise (x64)
を選択し、アップロードを行います。
Enterprise Edition 以外の場合、- パッチID: 110949 Dependency Patch for Windows 11 (23H2) - October 2023 Update (x64)
を選択し、アップロードを行います。
- 同一のパッチIDに対して、「言語」欄が「英語」となっているものと「日本語」となっているものがあるため注意します。
- アップロードの際、「チェックサムを入力」欄では上記「2.」で取得したハッシュ値を入力します。
- 対象端末のOSがWindowsの Enterprise Edition の場合、
- 複数の言語のOSに対して機能更新プログラムを配布する場合、各言語のISOファイルをそれぞれダウンロードし、同様の手順を実行してアップロードします。
- 配布の手順に進みます。
- Microsoftボリュームライセンスサービスセンターまたは「Windows 11 をダウンロードする」にアクセスし、ISOファイルを取得します。
- [B] ISOファイルを直接、パッチリポジトリに配置する方法
- Microsoftボリュームライセンスサービスセンターまたは「Windows 11 をダウンロードする」にアクセスし、ISOファイルを取得します。
Microsoft Volume Licensing Service CenterMicrosoft Volume Licensing Centerは2024年3月に廃止され、M365 管理センターが後継のサービスとされています。VLSCからM365 管理センターへの移行に関しては、Microsoftのサポートお問い合わせください。- ボリュームライセンスサービスセンター(VLSC)で ISO ファイルをダウンロードして書き込む(Microsoft)
- Windows 11 をダウンロードする(Microsoft) ※multi-edition版のISOをダウンロードします(対象端末のOSがWindowsの Enterprise Edition 以外の場合のみ利用可能です)
- ダウンロード完了後、ファイル名を以下の表のように変更します。
OS言語 Enterprise Edition その他のEdition 日本語 110951-Win11_23H2_Jp_enterprisex64.iso
(※NEC製のみ 110951-Win11_23H2_Jpn_enterprisex64.iso )110949-Win11_23H2_Jpx64.iso
(※NEC製のみ 110949-Win11_23H2_Jpnx64.iso )英語 110951-Win11_23H2_en_enterprisex64.iso 110949-Win11_23H2_enx64.iso その他 の言語 こちらのページの下部(「3.Deploy the Windows 11 23H2 Feature Pack」内)にある"Language wise ISO file name table"表をご確認ください(英語)。 - 配信サーバー上のパッチリポジトリに、ダウンロードしたISOファイルを保存します。なお、パッチリポジトリのフォルダーパスは 「パッチ管理」タブ > 設定 > クリーンアップ設定 > パッチダウンロード場所 から確認できます。
- 複数の言語のOSに対して機能更新プログラムを配布する場合、各言語のISOファイルをそれぞれダウンロードし、同様の手順を実行してパッチリポジトリ上に保存します。
- 配布の手順に進みます。
- Microsoftボリュームライセンスサービスセンターまたは「Windows 11 をダウンロードする」にアクセスし、ISOファイルを取得します。
2. Feature Update の配布
Windows 11 23H2 (Feature Update)を配布します。通常のパッチと同様に、手動配布または自動配布を実行します。
(※ なお、Feature Updateは、UIが変更されるなどエンドユーザーへの影響が大きいため、原則として手動配布を利用します。)
- 手動配布の場合
- Windows 11 (23H2未適用)の端末に対して Windows 11 23H2 を適用する場合
「パッチ管理」タブ > パッチ > 欠落パッチ から以下のパッチを検索し、配布します。- パッチID: 110952 Feature Pack Update for Windows 11 (23H2) - October 2023 Update for enterprise (x64)
- パッチID: 110950 Feature Pack Update for Windows 11 (23H2) - October 2023 Update (x64)
Enterprise Edition の場合はパッチID: 110952 を、その他のEditionの場合はパッチID: 110950 を利用します。
- Windows 10 の端末に対して Windows 11 23H2 を適用する場合
- パッチID: 110958 Feature Pack Update for Windows 11 (23H2) - October 2023 Update for enterprise (x64)
- パッチID: 110956 Feature Pack Update for Windows 11 (23H2) - October 2023 Update (x64)
「パッチ管理」タブ > パッチ > サポート済みパッチ から以下のパッチを検索し、配布します。
Enterprise Edition の場合はパッチID: 110958 を、その他のEditionの場合はパッチID: 110956 を利用します。
- Windows 11 (23H2未適用)の端末に対して Windows 11 23H2 を適用する場合
- 自動配布の場合
- 「パッチ管理」タブ > 配布 > パッチ配布の自動化 を開きます。
- タスクの作成 > Windows をクリックし、アプリケーションを選択する > Microsoft において Feature Packs にチェックを入れます。
- その他の項目を入力し、自動配布タスクを構成します。