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Windows 11 24H2 の適用方法(Feature Update)


この記事では Endpoint Central Cloud を使用して、Windows 11 2024 Update (Windows 11, version 24H2) を適用する方法およびブロックする方法を説明しています。

Windows 11 24H2 (Feature Update to Windows 11, version 24H2) の適用


機能更新プログラム(Feature Update)適用の前提条件
  • パッチDBの設定において、Feature Packs にチェックが入っている
    「パッチ管理」タブ →「設定」→「パッチDBの設定」→「管理するパッチの種類を選択する」→「Windows」において「Feature Packs」が選択されていることを確認します。
  • Windows 11 のシステム要件を満たしている (Windows 10 に対してアップデートを適用する場合)
    Windows 10 からのアップグレードの場合、配布対象が Windows 11 のシステム要件を満たしていることを確認します。必要に応じて、Microsoft社の PC 正常性チェック アプリ を実行して、要件を確認してください。
  • パッチの拒否設定において、Feature Update を拒否済みに設定していない (24H2未適用のWindows 11に対してアップデートを適用する場合)
    パッチの拒否を設定すると、指定したパッチは「欠落パッチ」に表示されないため、後述の手順では「サポート済みパッチ」の中から検索する必要があります。

 

Windows 11 24H2におけるイネーブルメントパッケージ
Windows 11 24H2においては、イネーブルメントパッケージを使用してのアップグレードに対応していないことから、イネーブルメントパッケージは公開されません。
参考: Windows 11 バージョン24H2:情報システム管理者にとっての新機能(Windows Blogs, Microsoft)

 


機能更新プログラム(Feature Update)の適用手順
1. 依存パッチのダウンロード

以下の方法を実行します。

  1. Microsoft365 管理センター または「Windows 11 のダウンロード」にアクセスし、ISOファイルを取得します。
    • M365 管理センター
      ダウンロード方法はボリューム ライセンス製品をダウンロードする(Microsoft)をご確認ください。

      VLSCからM365 管理センターへの移行に関してはMicrosoftのサポートお問い合わせください
      Microsoft Volume Licensing Service Centerは2024年3月に廃止され、Microsoft 365 管理センターが後継のサービスとされています。VLSCからM365 管理センターへの移行に関しては、Microsoftのサポートお問い合わせください。
    • Windows 11 のダウンロード(Microsoft) ※multi-edition版のISOをダウンロードします(対象端末のOSがWindowsの Enterprise Edition 以外の場合のみ利用可能です)
  2. ダウンロード完了後、ファイルのハッシュ値をMD5形式、SHA-1形式またはSHA-256形式で取得します。
    ハッシュ値の取得
    ファイルのハッシュ値を取得するには、以下の方法が考えられます。

    • サードパーティ製品の「7zip」を使用する
    • コマンドプロンプトを開き「certutil -hashfile <ファイルパス> <ハッシュアルゴリズム>」コマンドを実行する
      (例)certutil -hashfile  <ファイルパス>  SHA256
    • Powershellを開き「Get-FileHash」コマンドを実行する(デフォルトではSHA256形式)
      (例)Get-FileHash  <ファイルパス>  | Format-List
  3. Endpoint Central Cloud のコンソール画面を開きます。
  4. 「パッチ管理」タブ(Security Editionの場合「脅威/パッチ」タブ)→「パッチ」→「ダウンロード済みパッチ」を開き、パッチのアップロード の方法により、ISOファイルをアップロードします。
    • 対象端末のOSがWindowsの Enterprise Edition の場合、

      パッチID: 111894     Dependency Patch for Windows 11 (24H2) - October 2024 Update for enterprise (x64) (Manual Upload Required)

      を選択し、アップロードを行います。ISOのアップロード完了後、Feature Pack Update for Windows 11 (24H2) - October 2024 Update for enterprise (x64) のパッチが欠落パッチに表示されるようになります。

    • WindowsのEnterprise Edition 以外の場合、

      パッチID: 111890     Dependency Patch for Windows 11 (24H2) - October 2024 Update (x64) (Manual Upload Required)

      を選択し、アップロードを行います。ISOのアップロード完了後、Feature Pack Update for Windows 11 (24H2) - October 2024 Update (x64) のパッチが欠落パッチに表示されるようになります。

    • 同一のパッチIDに対して、「言語」欄が「英語」となっているものと「日本語」となっているものがあるため注意します。
    • アップロードの際、「チェックサムを入力」欄では上記「2.」で取得したハッシュ値を入力します。
  5. 複数の言語のOSに対して機能更新プログラムを配布する場合、各言語のISOファイルをそれぞれダウンロードし、同様の手順を実行してアップロードします。
  6. 続いて、以下の配布の手順に進みます。
2. Feature Update の配布

Windows 11 24H2 (Feature Update)を配布します。通常のパッチと同様に、手動配布または自動配布を実行します。
(※ なお、Feature Updateは、UIが変更されるなどエンドユーザーへの影響が大きいため、手動配布の利用を推奨します。)

  • 手動配布の場合
    • Windows 11 (24H2未適用)の端末に対して Windows 11 24H2 を適用する場合
      「パッチ管理」タブ →「パッチ」→「欠落パッチ」から以下のパッチを検索し、配布します。

      • パッチID: 111896     Feature Pack Update for Windows 11 (24H2) - October 2024 Update for enterprise (x64) (Windows 11 to Windows 11)
      • パッチID: 111892     Feature Pack Update for Windows 11 (24H2) - October 2024 Update (x64) (Windows 11 to Windows 11)

      Enterprise Edition の場合はパッチID: 111896 を、その他のEditionの場合はパッチID: 111892 を利用します。

    • Windows 10 の端末に対して Windows 11 24H2 を適用する場合
    • 「パッチ管理」タブ →「パッチ」→「サポート済みパッチ」から以下のパッチを検索し、配布します。

      • パッチID: 111895     Feature Pack Update for Windows 11 (24H2) - October 2024 Update for enterprise (x64) (Windows 10 to Windows 11) (Deployment-Only)
      • パッチID: 111891     Feature Pack Update for Windows 11 (24H2) - October 2024 Update (x64) (Windows 10 to Windows 11) (Deployment-Only)

      Enterprise Edition の場合はパッチID: 111895 を、その他のEditionの場合はパッチID: 111891 を利用します。

  • 自動配布の場合
    1. 「パッチ管理」タブ →「配布」→「パッチ配布の自動化」を開きます。
    2. 「タスクの作成」→「Windows」をクリックし、「アプリケーションを選択する」→「Microsoft」において「Feature Packs」にチェックを入れます。
    3. その他の項目を入力し、自動配布タスクを構成します。

この記事は、こちら の記事(英語)を参考に作成されています。

 


機能更新プログラム(Feature Update)適用のブロック

機能更新プログラム(Feature Update)をまだ適用させたくない場合はブロックの手順を実行します。

機能更新プログラム(Feature Update)の適用のみをブロックする場合の手順はこちら(レジストリ編集の構成を作成)の方法をご覧ください。

(例1)Windows 11 23H2のままで、Windows Updateによる機能更新プログラム(Feature Update)の適用を止めておきたい場合はレジストリを以下のように指定します。
TargetReleaseVersion: 1
TargetReleaseVersionInfo: 23H2
ProductVersion: Windows 11

上記はレジストリを編集することで機能更新プログラム(Feature Update)の更新をブロックするする手順です。ブロックを解除する場合はTargetReleaseVersionInfoの値を 24H2 に変更します。

なお、エンドユーザーによるWindows Updateの操作をブロックしていない場合、上記の方法のみではブロックできません。手動でのアップグレードをブロックしたい場合、こちらを参照してパッチ107895を配布し、Windows Updateの手動操作をブロックすることをお勧めいたします。
ADグループポリシーによって上記設定を上書きされる場合があります。意図した挙動にならない場合、Feature Updateに関するグループポリシーを適用していないかご確認ください。