Endpoint Central Cloud ナレッジベース

配信サーバー


配信サーバーとは

配信サーバーの概要

1つの場所で一定程度以上の台数のコンピューターを使用する場合、「配信サーバー」の設置が推奨されます。
配信サーバーの主な役割は、Endpoint Central Cloudのサーバー(Zohoが管理しているサーバー)やその他ベンダーのサーバーから
一部のファイルを複製して保存しておくこと、ならびに保存したファイルをエージェントに対して配布することです。
 

 

配信サーバーの機能

配信サーバーには主に以下の機能があります。

  • Endpoint Central Cloud エージェントを対象コンピューターに配布する
  • ベンダーサイトからパッチをダウンロードしてパッチリポジトリに保存し、複製してエージェントに配布する
  • Endpoint Central Cloud から配布されたソフトウェアをダウンロードしてソフトウェアリポジトリに保存し、複製してエージェントに配布する
  • Endpoint Central Cloud で作成した構成をエージェントに配布する

※配信サーバーは中継サーバーではないため、インベントリ管理やリモートコントロール等の通信を中継しません。

配信サーバーを設置する場合でも、エージェントの情報をEndpoint Central Cloudのクラウドサーバーが取得するためにはエージェントとクラウドサーバーとの間の通信(配信サーバーを経由しない通信)が必要です。
そのため、エージェントがインストールされたPCにおいて、ファイアウォール等でドメインの通信許可設定を行う際には、エージェントから配信サーバーに対しての通信だけでなく、クラウドサーバーに対しての通信についても許可する必要があります。許可が必要なドメインの一覧はこちらをご覧ください。

 

配信サーバーの設置基準(目安)

配信サーバーの設置目的は、ネットワークの帯域消費を抑えることです。
 
1つの拠点(1つの事業所)で使用しているコンピューターの台数が比較的多い(目安として10台以上)場合に、配信サーバーの設置をご検討ください。
コンピューターの台数が少ない場合でも、ネットワークの帯域消費が気になる場合には必要に応じて設置をご検討ください。

 

配信サーバーの必要要件

以下のリンクを参照ください。なお、配信サーバーは、固定IPアドレスを持つ必要があります。

※配信サーバーの設置には、追加ライセンスは必要ありません(配信サーバーはライセンスの課金対象にはなりません)。

 

配信サーバーのインストール方法(設置手順)

配信サーバーを設置するには、Endpoint Central Cloudのコンソール画面上で「リモートオフィス」の設定を行う必要があります。リモートオフィスは、複数のエージェントをひとまとまりにして扱う(複数台のコンピューターをひとまとまりにして扱う)ためのグループです。
 
1台の配信サーバーで管理する範囲が、1つのリモートオフィスとなります(1台の配信サーバーは、必ず1つのリモートオフィスに所属します)。したがって、配信サーバーを複数台設置する場合、少なくとも配信サーバーの数と同じ数だけリモートオフィスを作成します。
※ なお上記に加えて、配信サーバーが1台も所属しないようなリモートオフィスを追加で作成することも可能です。
配信サーバーをインストールする方法(推奨手順)
  1. リモートオフィスを作成します。作成手順は「リモートオフィス」をご覧ください。
  2. [エージェント]タブ → [管理対象]→[リモートオフィス]を開きます。
  3. 配信サーバーを設置する対象のリモートオフィスについて、「エージェントのダウンロード」列のアイコンをクリックし、配信サーバーのインストーラーをダウンロードします。
  4. 配信サーバーをインストールするコンピューターに、上記でダウンロードしたインストーラーをコピーし、管理者権限で実行します。
  5. 配信サーバーのファイアウォール受信規則において、エージェント・配信サーバー間の通信に使用するポート(デフォルト: 8384)の通信を許可します。

以上で配信サーバーのインストールが完了します。

 

配信サーバーの運用

配信サーバーのインストールが完了すると、複製ポリシーで指定された頻度で自動的に配信サーバーはEndpoint Centralのクラウドサーバーと通信を行い、設定されたパッチ配布構成、ソフトウェア構成などのタスクを同期します。
 
配信サーバーとクラウドサーバー間の通信状態は、[エージェント]タブ → [管理対象]→[リモートオフィス]→「DSコンピューター名」列から確認できます。
また、「備考」列や「アラート」列において、配信サーバーに関するアラートを確認できます。[管理]タブ → [監査]→[アラート]においても、アラートの種類として配信サーバーに関するものを選択することで、アラートを確認できます。

 


 

(参考)その他のインストール方法

上記とは別の方法として、エージェント(Windows)のインストールと配信サーバーのインストールをまとめて実行することも可能です。

  1. リモートオフィスを作成します。
  2. [エージェント]タブ → [配布]→[エージェントインストール]を開きます。
  3. [その他の方法]小タブを開きます。(画面の上方で[Active Directoryを利用する]と[その他の方法]が表示されている箇所です。)
  4. [コマンドライン] → 「エージェントをダウンロードする」をクリックします。表示された画面で、以下の各項目を選択します。
    • 対象のリモートオフィスを選択します。
    • [インストール]の項目(「エージェント」と「Endpoint Central DS」が表示されている箇所)で「エージェント」を選択します。
    • プラットフォームとしてWindowsを選択します。
    • 以上の各項目を選択後、「エージェントのダウンロード」をクリックします。zipファイルがダウンロードされます。
  5. 配信サーバーをインストールするコンピューターに、上記でダウンロードしたzipファイルをコピーします。
  6. zipファイルを展開し、その中の「README」ファイル(英語)を開きます。
  7. 「Installing Distribution Server in this computer and the WAN Agents in multiple client computers(配信サーバーをこのコンピュータ-にインストールし、エージェントを複数のコンピューターにインストールする)」の指示に従い、「computernames.txt」を編集してコンピューター名を改行区切りで入力しておいたあと、「setup.bat」を実行します。

以上により、Windowsエージェントと配信サーバーのインストールを行うことができます。なお、batを実行するコンピューターから、エージェントをインストールしたいコンピューターに対して疎通可能である必要があります。

Endpoint Central Cloudにはエージェントのインストール方法がいくつかあり、ご利用の環境によって、エージェントをインストールするための最も簡便な方法が異なります。
そのため、基本的には上記の「配信サーバーをインストールする方法(推奨手順)」に従ってまずは配信サーバーのみをインストールします。配信サーバーのインストール後に、エージェントのインストール方法に従ってエージェントをインストールします。